46・己酉

 

天貴星については丙寅のところでやりましたが、前3つの天貴星干支に共通している龍高星と貫索星(自説にこだわる)という性向は1気の後ろ三つの干支にも共通していると思います。

 

ただ天貴星は赤子から少年少女になる段階ですから、それほど成熟した自己主張ではありません。

 

赤子から自意識を持つ子供への成長段階は、急速な自我の発展があります。

そしてこうした若年時の自己形成では、完成された自尊心や確かな自信を持つことが難しく、それを糊塗するために必要以上の力みやかっこつける気負いが生まれます。

その背景にあるのは、不安心理と気弱さです。

 

天貴星干支をみたら、裏側に不安と弱さが隠れていると思ったほうがいいでしょう。

そのために必要以上の力みがあって肩に力が入り過ぎ、それを乗り越えるために、学ぶことに気持ちが向かい、目上にはそれなりの敬意を払って従うことができます。

 

強気と弱気を混在させながら、大人を目指す少年として、常に目的に向かう向上心と努力する姿は純粋なのですが、純粋ゆえの挫折や試練もあって、見かけ以上に苦労に耐える人になっています。

 

十二支別にみると、丙寅、戊寅、癸卯の春グループと、壬申、丁酉、己酉という秋グループに分かれます。

 

春グループでは、先程の気負いや自負心はそれほど表には出ないで、春らしいおおらかさと暖かさがこの天貴星にはあります。

といっても内面には、自説にこだわる頑固さがみられます。

 

一方で秋グループは頭の良い努力家という印象です。

金性特有の負けん気と攻撃性は持っていて、シンプルに気持ちを表現して行くので、時に辛辣な言動になることもあります。

 

己酉はそうした一面を持ちながらも、鳳閣星のゆったり感と自己主張の少ない印象を表に見せて、勤勉な努力家としてマイペースで地に足の着いた人生を歩んで行きます。

 

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