それほど目立つタイプの人ではない。天堂星の一歩引く姿勢が表れているのだろう。役割という観点から二人の人を観てみる。

 

 

寺田恵子さんは、シンガーソングライター、ロックバンド『SHOW-YA』のボーカル。

 

日干辛以外に金性はなく、自我薄の宿命だが五行は揃っていて(数理法は星をみるために日干はマイナス1している)、すべて客観星。

日支で説明した未の蔵干丁乙己だけで地支(現実)は成り立っていて、安定した個人的な幸福感は見えてこない。

 

キーになる乙禄存星が半会ですべての現実をつなげて拡大する仕組み。

3つある龍高星も禄存星に打たれて稼働する龍高星なので、単に龍高星の意味を書いても本人像は見えてこない。

 

禄存星は若い時は魅力を発揮して人を引き付ける事でも機能する。

 

『SHOW-YAより1年後にデビューして先にブレイクしたプリンセス プリンセスを見て「世間的にはかわいい方がいいんだな」と落胆したこともあったが、ある日、鏡で自分の下着姿を見て「めちゃくちゃかっこいい」と思い、以後自らの下着風コスチュームが1988年から1989年以降の定番となった』

 

常に今を最大燃焼させて持続して行くことが、この宿命の生きる姿。

ロックもまたそれを生きざまにする。

 

何を次世代の種にするかは禄存星が何を引き付け、龍高星がそこにどういう思考を重ねるかによる。それは反既存、脱既存的な意味があって、飽和した時代を継ぎのステージへと向かわせる役割を、知らないうちに果たしていく。

 

寺田さんの場合はロックと女性だった。

SHOW-YAスタートの当時から「女性」への意識が強かった。

 

『スタッフも含めて、当時は活躍している女性が圧倒的に少なかったんですよ。女性のバンドも少なかったし、照明さんとかPAさんとか、裏方さんもほとんど男の人だったんですね。もっと女性が進出していけばいいなと思っていました。たとえばハード・ロックという男性ばかりの世界を、SHOW-YAは打ち壊しに行ったわけじゃないですか。今でこそジェンダーの問題がいっぱい出てきているけど、もう35年くらい前に“女のくせに”とか言われ続けていましたから(笑)。音楽専門誌でも、特にロック系の専門誌からは、だいぶ叩かれましたよ』

 

これが寺田さん(辛未)の新しい空間作りのテーマ。

禄存星には女性のためにが入り、龍高星はそのために何をすればいいかを思考し、現状を変えていく努力を続け、車騎星はそれを持続的に自分に課して行く。

もともと自我薄で私心なき宿命。そのことだけを考えて生きて行くことができる。

 

天堂星の間断の気は同性代だけではなく、幅広い人へと思いを伝えるように拡大していく。これもまた新しいロックの在り方だろう。

 

『ロック自体、まだそこまでメジャーな音楽ではなかったというか、一部のちょっと不良っぽい人の音楽みたいなところがあったじゃないですか。それが私はとてもイヤで、できればお茶の間にまでロックをと思って、それでテレビにも出続けたんです。子供からおじいちゃん、おばあちゃんまで、みんなが聴いてくれて、みんな が歌ってくれるバンドを目指そうって、やってきました』

 

「子供からおじいちゃん、おばあちゃんまで」は、天堂星のエネルギー発揮エリア。

 

生活(日支)と、心(月支)と、仕事(年支)が比和と半会二つでつながって、禄存星の器はどこまでも拡大する。

 

私生活の隙間ができないことが悩みかもしれない。

 

自分を鞭打ってくれる車騎星は夫干でもある。

ここに夫を入れると、禄存星まで夫に喰われて龍高星は家庭をより良くするための小さな思考星に変わってしまう。

 

テレビ番組の中で『ロックばかりやってきたため婚期を逃し、50歳にして未婚であることを反省した』と笑って語っていた。

 

この宿命が最大稼働すれば、そうなるだろう。

宿命が最大燃焼すれば、必要なものはすべて手に入ると思っている。

 

寺田さんも夫が必要だと思うことがあれば、結婚もやってくるだろう。そうでなければ、その他の願いが叶うようになる。

 

幸福の定義は一つではない。人の数だけあっていいと思う。

 

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