・少年少女の純粋さ気負い
・脆さと弱さを内在
・まじめに積み重ねの努力をする
・学者的博学さと教え上手
・前向きな前進力
 
『清水さんは詩人。京都大学文学部哲学科卒業。在学中に仲間と詩誌「ノッポとチビ」を創刊。以降、旺盛に詩作に励む。卒業後は文芸誌の編集者を経て、文筆業に専念。美術・映画・スポーツ・芸能と幅広い分野で著述活動を行う。また、ラジオ番組のパーソナリティーとしても活躍している。』
 
自分(戊土)→金→水と自分が前に出る気がまったくない。
金剋木がないので甲木(車騎星)が感情の制御を受けずに最大稼働できる。
 
甲の車騎星は直線的に働くので戊への威力も高まり、日干はほぼ空の状態(主観的には動かない)。そこへ、龍高星の変革する知性が流れ込む。
車騎星と龍高星が自分を前に動かす。自己欲求では動かない。
表現することは客観性が高く、個人感情の露出ではない。
 
水剋火がないので丙火(龍高星)が現実の制御を受けずに最大稼働できる。
丙火らしい龍高星になって、自由な思考力が拡大する。
 
 
浮世離れした丙からの龍高星は、あまり堅苦しいものにはならない。「楽しみながらの知性の発揮」。これによって天貴星の気負いはカクカクの角張った力みは消えて、詩人でありながら、ラジオのパーソナリティーをしたり、趣味の延長線上にあるような幅広い分野で、著述を重ねている。
 
『清水さんは、「チャーリー・ブラウン」、「ミッキー・マウス」などマンガの主人公をタイトルとした当時としては異色の詩集で話題になった。アニメのキャラクターを作品の主人公として登場させ、斬新なパロディー手法で、その一つ一つを詩にまとめあげた詩集も何冊か発行している。
 
車騎星にアニメが入ってきて、それを龍高星が加工して詩にするという形。このあたりの積極的な取り組みも天貴星らしいといえる。アニメへの反応は、少年少女期を意味する天貴星が好みそうな題材で、まさに、楽しみながら趣味の延長線上で詩を作品として世に送り出している。
 
天貴星と遊び心のある詩人はすんなり結びついて、春の先頭に位置する寅らしく、明るく前向きな人生を展開している。
構造的には決して自分の意志ではなく、力みのない使命感が自分を後押ししている。
 
 
『何か人と違う職業につきたいと女親方を目指し左官職人になる。左官屋として恋愛トーク番組「恋のから騒ぎ」に出演して人気を得て、タレント、女優、CM・PV・雑誌モデルとして活動している。2009年、映画『ニセ札』で映画デビュー。監督である木村祐一との交際が発覚。2012年に3年の交際を経て入籍。』
 
日干壬(精神)と日支壬(現実)が戊(車騎星)によって分離される形は前にも出てきたが、気持ちとは別の現実を作ることができる。タレント活動や女優は、自分を消して役に入り込むことが出来る。
天貴星の持つ自尊心を消して身軽になれる意味が出てくる。
 
『「恋のから騒ぎ」とは、オーディションにより素人の女性たちを集め、その女性が経験した恋愛をテーマに司会の明石家さんまと週代わりのゲスト1名(1組)と共にトークを行うスタイルである。』
 
これに一年間出演し続けたアマチュアというだけで、タレント性とユニークなキャラクターの持ち主であることを証明している。
また、天貴星の素直な性質は、少年少女が可愛がられるように、人から(特に目上から)好感されることが多い。
 
禄存星司禄星がなくて、龍高星×4。龍高星は数が増える程、自己表現の不器用さと、若い時は方向感が定まらない不安定さになる。
 
人と違うことをしたいというのは龍高星の自己主張だが、それが左官屋というところに、壬申の精神と現実の分離があるように思う。この干支は自分のキャリアとはまったく異なった仕事に就くことができる。
天貴星のまじめな積み重ね努力とは相反する星並びで、そのギャップが魅力になっているようだ。
鳳閣星才能は多彩な能力になる。天貴星で動くといくつかの専門的な技術や表現力を身に付けることができる。
左官屋という職人技も、天貴星の積み重ねの努力によって可能になる。
 
趣味はツーリング・スノーボード・料理など。特に料理が得意で、自身のブログでもよくレシピや作り方のム−ビーをあげるなどしている。』
おそらく料理も職人技的にやることになるだろう。4つの改革龍高星が一つの鳳閣星を激剋するので、オリジナリティーのあるユニークな料理も生まれそうだ。
 
 
『井阪さんは1980年セブン-イレブン・ジャパンに入社。2009年に代表取締役社長に就任。2016年、セブン&アイ・ホールディングス社長に昇格。ワンマン経営者だった前任の鈴木会長の方法を踏襲しながらも、幹部社員との対話を重ねて、鈴木会長のアイデアをより広範囲に新しい角度で展開して、5期連続の最高益を達成した。』
 
剋関係の星がすべてない。3種類だけ。龍高星→貫索星→鳳閣星。
客観星が入り自分を通して出て行く。思考の上での葛藤は大きいが現実面では自分の考えを表に出して行く形になる。
 
日支酉は1つでも頭脳明晰な人が多い。「几帳面で仕事熱心。用意周到で用心深い」や「まとめ力に優れ、現実(相手)に対応しながらスタンスを決めて行く」というあたりは、経営者にぴったり。現実的な知恵と改革力があり、人使いもうまいので、リーダーシップを発揮して、組織の長の大役も果たせる。
 
その酉から天貴星が生まれるので、まじめに経営に取り組む蓄積型の努力人間になる。また、龍高星→貫索星→鳳閣星剋龍高星→貫索星という循環を作り、出力する鳳閣星(客観的伝達力)は、龍高星の改革力に激剋されて、新しい知恵を出力する。
 
観察力の鳳閣星を改革の龍高星が激剋すると、現状の問題点を感知して、それを改革するアイデアが生まれる。問題のある環境であればあるほど、この機能が拡大する。
鳳閣星二つはこれまでも出てきたが、自分に誠実な生き方になり、天貴星にはもっともふさわしい星の連結になる。
 
井阪さんは、2009年、コンビニ「セブンイレブン」が10年連続で既存店売上高の前年割れが続いていた最悪の状態の時に社長になった。
そこで打ち出した戦略が次々とヒットして、業績は急回復、業界でも圧倒的な首位を突き進む会社に生まれ変わる立役者となった。
 
実際に社長になった時は動乱期(最悪の状態)にあったので、この星が燃焼しやすい環境を得たことになる。
そして天貴星の若いエネルギーは社長でありながらも現場の若者との対話を可能にした。そこで問題点を感知し(鳳閣星)、改革の龍高星へと結び付けて見事な成果を上げた。
 
一方、『井阪体制では、コンビニ以外の事業では思い切った手は打ち出せていなかった。』と批判的にみる言葉も載っていた。
 
これは剋関係の星がないことも影響している。剋がないと、自分の考えの循環の中で物事が進み、良くも悪くも一本調子になってしまう懸念がある。アイデアの多様性はあっても、一方向性は仕方のない所。
 
セブン&アイでは、百貨店や総合スーパーなど、未知な分野でも指導力を発揮する必要に迫られている。部分的には頭の回転が速い天貴星×3だが、未知な分野での実力発揮には時間がかかるようだ。
 
 
天貴星は能力的な特性を導きにくく、例題を観ても曖昧な部分が多くなってしまう。
龍高星、鳳閣星、貫索星と使う星も限られているので、その星の影響によって、天貴星の現れ方も違ってくると思える。
 
 
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