37・庚子
・両親健在の元で育つと身体が弱くなる
・言葉がきつく独善的傾向がある
・クールとホットの両極があり、二面性を感じさせる
・表現することに能力があり夢を形にする
・底辺に不安心理を抱えている
 
このあたりに着目しながら、有名人を観て行く。
 
 
『日本テレビの『お笑いスター誕生!!』に出演。グランプリ獲得はならなかったが6週勝ち抜きで銀賞獲得、フジテレビ『ものまね王座決定戦』の出演で一躍人気芸人となり、ものまねタレントの代名詞的存在となる。』
 
モノマネといえば、害と天極星。コロッケさんは天極星が二つ。天極星は環境の受容力が抜群で、あるものをあるがままに感じる力を持っている。
 
もうひとつは、日年の律音。内と外に同じ自分が二つ。これはものまねよりも俳優女優に多い仕組み。外の自分(役柄)と自分本体を一致させる働きがある。
 
 
庚子とは関係ないが、以前、ものまね芸人を調べたデータがあったので掲載する。
天極星は多かったが、一番は天南星だった。天将星も多い方で、営業主体で案外体力勝負という面があるようにも思える。
位相法では害と正反対の支合が目立った。きっちりと仕上げる意志の強さが必要なのだろう。律音や比和はそれほどでもない。
 
 
律音所有者は自分に対する正直さがあって、それが表にも出るので、誠実な印象を与える人が多い。それが演じることへの誠実さとなって、役柄にふさわしい自分を作ることができる。日年に限らず、律音の俳優女優は多い。
 
コロッケさんは日年の律音。生家環境の影響が大きく、特に兄弟姉妹(庚)との自然一致になるので、兄弟の影響が大きくなる。
 
両親は生まれる前に離婚しているようで、庚子の環境定義にあてはまっている。
生活は貧しかったが、辛くはなかったと語っている。
 
 
天干の二つは、生家環境では母と姉。姉とは律音の自然一致。
母との仲は良く、コロッケさんには姉がいて、お姉さんはモノマネタレントで、その影響でものまねをするようになったという。
 
『姉(ケロッケ)と仲が良い。ケンカをした事がない。熊本に帰ると一緒にカラオケに行く。』
 
母とは旺気刑の関係になるが、仲が悪いわけではない。正干の母で自然入力され、現実面(旺気刑)では、客観的に母を観て育つ。ものまねの対象を入力するように。
 
『母は僕がいじめにあっていると知ると、小さい体で相手の家や学校に、何度も乗り込んでいってくれた。僕と姉のためには、文字通り、体を張ってくれていたと思う。
こう書くと、行い正しき理想の母のように思えてくるのだが、僕が今やっているものまね、そのルーツも、実は母にあるといってもいい。』
 
位相法(または星)と人物の関係は、その位相法(星)を身に付けるために、人物を使って訓練するという意味が含まれているように思う。
 
月支を中心に日と年に旺気刑がある。
旺気刑は刑の中でも最高の凶神』『他人との争い』と算命学の教科書にはある。
三合会局での旺地(天将星)同士の争いということで、激しい戦いという意味があるが、「刑=争い」という古典的位相法解釈は本来の機能を正しく示していないように思える。
 
刑の基本はバランスをとるために問題を是正する働きにある。口うるさかったり、是正が行き過ぎたりして、争いになる事は少なくないが、それは副作用であって、戦って何かを勝ち取ることが刑ではない。
 
コロッケさんで言えば、外の自分(年干支庚子)と内の自分(日干支庚子)を強い意志でバランスを取って成立させる働きをする。ものまねを成立させている。
 
旺気刑は客観性が強く、外に働くよりも内に気持ちを蓄えるようになる。月支絡みだと気魄のある人を作る。ただ、怒ると怖いことも確かで、自覚できることなので、自分でもコントロールをするようになる。
 
コロッケさんは人気絶頂のころ、『プロデューサー(木村忠寛)と意見の食い違いから「ものまね王座決定戦」だけではなく、フジテレビ系全ての番組にしばらく出演しなくなった ということがあった。旺気刑が怒るとこういうことも起こるが、決して個人感情ではなく、客観的で理のある戦いをする。
 
庚子二つで表現することが生きることになっている。ものまねは、天極星と座下調舒星を使って、不安定な自分を支えている。
 
安藤さんは『上智大学在学中にテレビ朝日のプロデューサーにスカウトされて報道に携わることとなり、「ニュースステーション」「CNNデイウォッチ」などでリポーター、キャスターを務め、大学を休学し仕事を続けた。28歳の時に大学へ復学したが、今度はフジテレビから声を掛けられ、1987年10月から「FNNスーパータイム」に出演。仕事と勉学を両立させ、1988年春に上智大学を卒業。 』
 
安藤さんは『父は会社の経営者、両親は教育熱心だった』。
両親に厳しく育てられたようだが、健康的な問題は起こっていない。
 
表現する庚子らしく50%を超える調舒星鳳閣星があって、キャスターは天職だろう。
 
 
主星は禄存星だが表に出ていない本元の鳳閣星が禄存星へ流れ込む。状況を読みながら求められているものを先回りして提示する能力になる。
主星の禄存星は若い時は自己顕示欲が強く出るが、徐々に本来の禄存星らしく奉仕的な気持ちが強まってくる。
 
調舒星と禄存星は相性が良い。客観の禄存星に対して、主観の調舒星牽牛星は人に喜ばれることを自分の喜びに変えられるので、仕事に生きがいややりがいを見出しやすい。感性的な調舒星ではなく、現実味のある(人の役に立つ)力強い調舒星に変わる。牽牛星のプライドは、役割を果す喜びに変わる。
 
ただ、天干の調舒星と龍高星は和合性はあるが、知性と感性のぶつかり合いになって、自分なりの高みを目指すので、中途半端な妥協を嫌う。
不満があったり、もっと高みを目指そうとすると、危機管理干合が起こって、変身する。
 
干合変化すると、ぶつかり合っていた知性と感性は姿を変えて、車騎星牽牛星という闘争心に変わる。
スイッチが入ると、俄然闘争モードになる。なんとしても、思い通りにしようと気性の強いところが表に出るだろう。
 
ここに庚子の一つのタイプが出来上がる。
庚子の天極星は、前回説明したように、お人好しの受け身で稼働する場合と、無の世界から有を作る働きをする場合とがあって、前者はいい人という印象を与えるが後者は、自分の思いを外に出して、強気な発言者となる。
二つのタイプは大きく人間性も異なってくる。
現実世界で自分が発言するような立場の人(キャスターやコメンテーター、政治家など)の場合は、常識を超えてやや自己中な考え方や言動をとることがある。
 
安藤さんは、はっきり自分の意見を言うので、それが上から目線というとらえ方をされたり、独断専行に見られて、こうしたところに名前が出てくる。
 
宮根さんも日干37。
調舒星が50%近くを占めている。
うち一つは中殺されて、表にはでていないが、車騎星と龍高星の間で、影響を与えている。
調舒星中殺は無自覚な発言が当たり前のようにでたり、車騎星龍高星の中殺は瞬間的な判断力に優れる一方で、瞬間的にラフな感情表出や行動も飛び出す危険がある。
能力と副作用が紙一重で、しかも無自覚というところに怖さがある。
また、この時に、自我薄(日干が他の場所に陰陽ともにない)は自分を守る本能が薄く、恐れを持たずにやり過ぎてしまう傾向を持つ。
それを喜ぶ人もいれば、眉をしかめる人もいる。
 
こうしたタイプの庚子は発言が物議をかもすことがよくある。
 
ざっと見ても、問題発言をしそうな人と、いわゆる「いい人」と評価されそうな人と二分される感じはする。
 
倖田來未さんは、『やっぱ、35(歳)ぐらいまわると、お母さんの羊水が腐ってくるんですね(笑)なので、ちゃう、ホントに! いや、例えば汚れてくるんですよね。だから、できれば35歳ぐらいまでに子供を作って欲しいなって話をしてたんですけど』と発言して、「デリカシーがない」といった批判が相次いだ。全く悪気はない発言であっても、そのストレートさがそうした印象を与える。
 
 
というところで名前がでてしまう。
 
山田優さんも、SNSで発言するたびに叩かれる傾向がある。
大阪北部での地震があった際、渋滞に悩むコメントをアップしただけで“非国民”扱いされるようなこともあった。
 
庚子の調舒星1気と天極星は、ストレートに言葉が出てしまう傾向があって、誤解されやすい干支だと思う。