ケース㉚ 石田明(1980/2/20) お笑い    (NON STYLE)

 

 

『中学の同級生だったふたりはコンビを結成。しかし、対人恐怖症のきらいがあった石田はフリートークができず、ストレスやプレッシャーを感じるようになったという。それは日に日に強さを増し、嘔吐や食欲の減退など身体的にも影響があらわれるように。ついには、ひな壇に座っていると手が痺れるようになり、「手が内側に巻いてくる」という謎の症状すらではじめるほどになった。そして、高いところにいると地面に吸い込まれそうになったことから、病院を訪れることに。そこで「うつ病」と診断された。』

 

日干支癸亥だが、丸岡さんとは大きく違う。晩成型の天将星になり、若年中年期くらいまでは現実味の弱い主観的な日干になる。

パニック障害を起こすような宿命ではないが、矛盾する位相法や葛藤する星や主観100%や、主星調舒星など細かい仕掛けが多い。

 

宿命の特徴

①統一感のない位相法(日年害、日月干合支合破、月年対冲) 

②主星調舒星+玉堂星、石門星

 

・日年の害は、行動と結果、未来と過去が害(思いと現実の不一致)という作用。

思い通りの帰着を得られないために、現実世界で結果を出すことが見えてこない。また、未来を思い描いて、結果をイメージできない。未来的出来事に対して、常に不安を持つようになる。混乱してくると、因果がわからなくなり、自分が何をするかもわからなくなる危険もあるが、それは、日年害だけではなく、他に混乱要因があった場合のみ。

 

『ブラックマヨネーズの吉田敬によると、石田は自殺防止用のネットを自宅のベランダに張ったりしていたという。』というようなことも起こり得る。

 

もうひとつ、星に置き換えると、癸←庚(玉堂星)が害という意味にもなり、思考が結実しない、目上の言うことを解釈できない→学んだことにそのまま影響される。目上の言うことを咀嚼せずに呑み込む。丸呑み現象が起こる(目上の指示に従う)。

子供時代の親の影響が大きい。一見、従う人になってお人好しの印象を与える。ただ、本人は自信がないための丸呑みなので、どこか変という印象になることもある。

 

この日年の害は、現実フィールドでは、プロセスの感知力に優れている。動体視力の良さ(動いているものを感知する能力)として、スポーツでの瞬間反応や防御技などに有効(相手の動きが良く見える)。

創作する世界では、現実のちょっとしたネタから、意外性のあるドラマや物語を構築することもできる。私小説的な創造力、漫才なら、現実からアイデアを受けて、それをネタに仕上げる。因果を逆行する方法。

 

もっとも活かされるのは、現実を離れたところで、自分が勝手に結果を作れる世界(創造的空間)。あるいは、頭の中で試行錯誤して、答えを見出すような推理力的なこと。演出家、脚本家という肩書もあったが、これがおそらく、最大値になるように思う。

 

・月年対冲

ストレスや対人恐怖症、過度の緊張は害とこの対冲刑のせいだろう。

特にこの対冲は、一方的に外(仕事・仲間・目上・指導)が強く、内(自分の心)が打ち砕かれる。

 

特に玉堂星は天干に害もあって、目上の指導やインプットされた情報、知識などで、自分の感情が制御され(庚剋甲)、仲間(または仕事社会の自分)が自分の作ろうとする現実を制御する(壬剋丙)。どちらも、外の環境に自分を合わせて行く形になるが、打たれる調舒星も司禄星も、自分が前に出る仕組みなだけに、大きな葛藤が内面では起こっている。

 

中でも、玉堂星と調舒星の葛藤は、天干で結末を予測できない害が連動するので、想像以上の不安心理に襲われて、調舒星は出力できない(玉堂星に壊される・空になる)危険をはらんでいる。

 

これがただの対冲なら、ギブアップすればすむことだが、天干と月支と年支にも戊の牽牛星があって、これが分裂を防ぐ調整役を果たすようになって、簡単にギブアップできない。

申寅の対冲は生貴刑を含む。生貴刑はポジティブに問題解決を図ろうと、前に出て調整作業をする。悲鳴を上げてギブアップの状態の調舒星に対して、「役割を果たす」ことで調整しようとする刑が、ギブアップを許さない(役割を放棄させない)締め付けをして、自分が壊れるような状況へと追い込まれていく。

 

この仕掛けもまた、葛藤から生まれるクリエイティブな才能が発揮できるかどうかにかかってくる。また、自分が年齢的にも能力的にも上の立場にいったほうが、はるかに実力を発揮できる。別人のようになるだろう。

 

玉堂星が目上のプレッシャーではなく、創造的知性になり、石門星は漫才なら相方でいいが、演出家なら役者たちであり、自分が面倒見る人々であり、時には仕事場の自分自身でありと、自在に置き換えて、それが心の司禄星を構築できる。目上よりは、年下の仲間には抜群の理解力を示せるだろう。すると、この対冲刑は、理解力のある人の好い、創造力の豊かな人を作る仕掛けに変わってくる。

 

・干合支合破

外側の散法二つに対して、心と結果の日月に合法が来る。自分の意思が反映できなかった外の出来事や、自分が創造した世界を最後に、なんとしても、きっちりしたものに仕上げる作業がここで行われる。

天干は癸戊の牽牛星で、与えられた役割に対して完成度の高い結果を出そうとする。

不安と混乱の中にいると干合が起こって、なんとかしようと焦ることにもなるが、この干合はそれほど大きな変化は生まない。ただ、変化後にこれまでもたびたび出てきた、丁亥の暗合干が生じる。

 

 

この干合の最大の目的は、数値的な変化ではなく、丁亥の出現によるインスピ―レーションの喚起と、天干の玉堂星と牽牛星からの解放にある。中心ののりしろだった牽牛星は調舒星に変わり、月年は天剋地冲で解体されて、外を気にせず、自分の気持でまとめができる仕掛けになっている。

 

支合というのはどの支合も自然に思い通りにいくわけではない。葛藤やなんとしても一致させようとする強い意志が働く。これは現実次元で起こるので、大事な機能になっているが、本元の石門星+調舒星の一致は、内側では相当の葛藤があって、完璧さを自分に課すことで支合を完成させようとする。これもまた、妥協できない大変さを自らに課すことになり、外が思い通りにならないと、干合がほどけずに、意外なところから出現した丁亥の暗合が発動する可能性も出てくる。

 

石田さんは、自分が下になる若い時や、場慣れしない緊張状態(周囲に目上が多かったり、指示が細かかったり)にある時に発作が起こりやすかったようだ。

年齢があがるほど、周囲に目下が増えるほど、本来の天将星らしさがどんどん出て来て、創造的な分野で活躍することになると思う。若い時の苦労が後年に報われる典型的な例になるように思う。

 

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