精神を病んだ52人の位相法のまとめ。

 

位相法というのは、場所が大事なので、単純に統計を取る意味はそれほどないが、目立つ位相法があったので、その説明だけでもして、後は、個々の宿命の中で、考察して行こうと思う。

 

半会が21個と一番多いが、これは1支に2個の半会があるためで、半分にすると、だいたい平均値になる。破が少ないのは、破は単独であるものが1/3のためで、刑や支合と組んで省略されているものがある。

 

多いほうでは、「害」が圧倒的。害の意味を解明すると、病むことの一端がわかるかもしれない。

 

少ないほうでは、対冲は対冲、対冲刑、天剋地冲、納音とがあるが、普通の対冲と納音が一つもない。これが少ないことも大きなヒントになる。

 

「害」・・・算命学では、害は「病気」が定説。陰占12支は肉体という意味があるので、これはこれで無視できない占技ではあるが、宿命害所有者が病気におびえなければならないというのは、宿命の公正さにおいて、外れてしまう。

害=病気、は定義としては外してもいいように思っている。

害の定義は、「支合の反対」「現実と精神の不一致」これが害をよく表している。

 

ただ、害法の原理として、病気になる可能性と、病気を浮上させる仕組みがあることは否定できない。現に、精神を病んだ人の中で、宿命害持ちの人が多かったことがそれを示していることになる。

 

とはいっても、害の病気は肉体の病気に限定されている。害が精神を病ませるのは、害=病気の定説とは別のところにあるという、仮説もある。

そうしたことを病んだ人の宿命を観ながら解明できればと思っている。

 

対冲・納音・・・この集計で特徴的なことは、対冲と特殊位相法で納音がないこと。

対冲は壊すこと、納音は大きく分裂すること、という解釈があるが、それなら精神を病むことにつながりそうな位相法と思われる。

 

この二つが少ないということは、精神は外的出来事で壊されるというよりは、自分の内面や生き方の問題で、行き過ぎや、修正のできない方向違いが起こったためと推論できる。なぜなら、対冲も納音も、恐れを知っているところがあって、物事に慎重に対処し、無理や行き過ぎからは、もっとも多い所にある位相法だから。

 

納音以外の特殊位相法(大半会、天剋地冲、律音)には、セルフコントロールの難しさがあって、これが精神を病ませる要因になることは、十分に考えられる。

 

位相法は、日干が動かしているわけではない分、本性的に埋め込まれた仕掛けとして、心身ともに大きな影響を与える要因になっている。