ANAマイルを貯めて国際線特典航空券を発券してお得に海外旅行をしようと考えている方、多いのではないかと思います。


下表は「羽田・那覇」間と「羽田・ロンドン」間のとある日の

航空運賃代と必要マイル数を比較して1マイルあたりの価値を算出したものになります。

 

上記の表からも分かるように、

ANAマイル自体は国内線特典航空券よりも、

国際線特典航空券の発券に使った方が1マイルあたりの価値が高くなりますので、

一般的にはお得です。

 

しかしANAの場合は特典航空券であっても、

「燃油サーチャージや諸税」の支払いは別途必要となり、

無料では乗ることはできません。

 

さらにここ数年は燃油サーチャージがかなり高騰しています。

例えばこれは、2024年2月発券の2024/5/31出国・6/3帰国の

成田ホノルル往復のエコノミークラスですと、

燃油サーチャージや諸税で約64000円、

うち燃油サーチャージが49000円となっていました。

 

同じ旅程のエコノミーベーシック料金での航空運賃代本体がこの時は79000円ですので、

燃油サーチャージだけで運賃代本体に肉薄するような金額にまで高騰しております。

 

この燃油サーチャージ、少しでも抑えたいですよね。

 

そこで本ブログではこの燃油サーチャージを少しでも抑えてお得に海外旅行を楽しむべく、以下2点のテクニックを紹介したいと思います。

 

いずれも空席状況やその時期の原油価格、目的地に左右されるなど、

条件次第な面はございますが、興味のある方は最後までお読み頂ければと思います。

 

 

  ①提携航空会社の特典航空券を発券する

ANAマイルによる国際線特典航空券ではANA運行便以外にも、

同じスターアライアンスなどの提携航空会社の特典航空券を発券することが可能です。

 

必要マイル数は変わる場合がございますが、航空会社によっては

 ・燃油サーチャージが無料

 ・燃油サーチャージが安い

・・・といったケースが存在します。

 

例えば2025年1月の成田・シンガポール往復を見てみましょう。

 

ANA運行便の場合は必要マイル数は3万マイル、

燃油サーチャージや諸税で約52000円、

うち燃油サーチャージが40000円となっていました。

 

一方で提携航空会社にあたるシンガポール航空で往復ともに発券する場合です。

提携航空会社の特典航空券を発券したい場合は、

特典航空券の予約画面の「特典種別選択」の欄で

「スターアライアンス特典」を選択すると、

該当する路線に提携航空会社の便があれば表示されます。

 

すると、必要マイル数は35000マイルに増えるものの、

燃油サーチャージや諸税などの料金は11000円、

内訳を見ると燃油サーチャージが取られていないことが分かります。

 

2024年2月現在、

ANA特典航空券による燃油サーチャージが無料の提携航空会社は以下の通り。

 

海外旅行の目的地にこれらの提携航空会社が就航している路線であることが、

このテクニックを使える条件にはなりますが、

数万円レベルで旅行費用を抑える事が出来ますので、

ANA運航便であることに特に拘りが無いのであれば試してみて下さい。

 

  ②発券後の予約変更を行う

燃油サーチャージの金額は路線毎に決まっており、

それぞれの金額は2ヶ月に1回見直しがされます。

 

燃油サーチャージ代金は航空券発券時の金額で請求されるので、

実際の搭乗日が例え2024年2月だろうが2025年1月だろうが、

2024年2月に発券したチケットであれば

2024年2月時点で定められている燃油サーチャージ代で請求されます。

 

なので、発券後に2ヶ月に1回の金額見直しで燃油サーチャージが下がっていたら、

「うわー、もうちょい待ってから予約したら良かった!」と損した気分になります。

 

しかしこれ、

実は値下げされた分を取り返す事が、出来る場合があります。

 

こちらANAの公式サイトです。

「航空券発券からご出発までの間に、適用される燃油特別付加運賃の額が変更となった場合の取り扱いは以下の通りです。」という記載があり、

「2.未使用の航空券を変更する場合」の部分に、
「既にいただいている額と航空券の変更を行う日に適用される額の差額調整を行います。」

・・・とあります。

 

つまり、発券後に予約内容を変更した場合、

変更時点での燃油サーチャージが再度適用され、差額調整される決まりになっているので、この時に燃油サーチャージが下がっていたらその分自動的に返金して貰えるということです。

 

なおANAの特典航空券の予約変更は、

航空会社・旅程・座席クラスを変更しない限り、手数料無料で変更可能です。

 

例えば

 ・同じ路線で違う時間帯の別便に変更

 ・搭乗日時を変更

・・・などを片道一部の経路でも実施すれば

その時点で新たな燃油サーチャージ代金が適用となり、

当初の予約時の金額との差額調整が行われるといった形になります。

 

 

では実際に予約変更により差額調整がなされた様子を、

すでに発券済みだった関空・グアム間の特典航空券を例に説明します。

こちら2024年7月搭乗のチケットで、2024年1月に発券しました。

1月発券時点では燃油サーチャージはグアムは14500円/片道  往復で29000円でした。

内訳の記載は載せて無いですが、

2名分のお支払い総額として69940円の請求が掛かっており、

実際にはこの中に1月時点での燃油サーチャージ往復2名分の58000円が含まれています。

 

これが2ヶ月に1回の燃油サーチャージ見直しで、

2月発券分は13500円/片道・ 往復で27000円に減額されましたので、

往復で一人当たり二千円値下げされるということになります。

 

こちらが予約変更後の2月発券時の予約情報です。

2名分のお支払い総額として65940円の請求が掛かっており、

その内訳の燃油サーチャージは往復2名分で54000円です。

→1月発券時と比べ、

トータルで4000円安くすることができました。

 

後日、このような1名あたり2000円の払い戻し証明書も送付されてきました。

 

 

  ②−1 予約変更の流れ

この時の「予約変更」の流れは下記の通り。

まずこの日は関空グアム間は朝夕2便運行されており、元々は夕方の便で予約をしていました。

朝の便の特典航空券券枠にまだ空席が有った為、2月に入ってから朝の便に予約変更を行いました。

この時点で2月の燃油サーチャージ代で再計算され、2名往復4000円がバックされました。

 

そしてその後、元の夕方の便にまだ空きがあったのでそちらに再度・予約変更をして、

当初の予約内容のまま燃油サーチャージの値下げ分をバックして貰うことができました。

 

このテクニックが使えるのは、

予約変更を行う先の他便に空席がある事が絶対条件になります。

 

また、今回のように一旦別便に変更した後で元の便に戻そうとしても、

その時には元の便の特典航空枠が埋まってしまっている可能性もあります。

 

「自分が予約変更をした事でその分が空席になる筈だから、すぐに再予約すれば残っている筈!」と思われるかもしれませんが、他の人が「空席待ち」をしていたら皆さんが予約変更で元の便を手放した時点でその人にその分の席が渡ってしまいます。

 

元の予約に戻すことを前提でこのテクニックを使う場合はこの点ご留意頂き、

まだ十分に特典航空券枠が残っていること等を確認の上、行うようにして下さい。

 

 

以上、「ANA国際線特典航空券 燃油サーチャージ節約のテクニック」ということで、

 ①燃油サーチャージゼロの提携航空会社を使うこと

 ②燃油サーチャージ値下げ時は予約変更を行い差額調整を行う事

を紹介させて頂きました。

 

ANAマイルを使って海外旅行を楽しみたいと思われている方の、

少しでも参考になれば幸いです。