先日は、神保町にあるSAKAKI LABにて、昇涙酒造のお披露目会があり伺いました。

昇涙酒造は、なんとフランスのローヌにある酒蔵なんです。
 
3年前からSAKE造りを始めたグレゴワールブッフ氏。
2013年夏に日本に初めて訪れ、日本酒に惚れたのがきっかけで、
鳥取にある梅津酒造で1年酒造りの修行をし、杜氏や蔵人を日本から呼び寄せ、
2016年より酒造りを始めたのだそう。
 
2造り目の2018年秋には、当時の皇太子殿下が訪仏の際に昇涙を飲まれ、
美味しいと仰ったそうですよ。
 
純米蔵で現在生産量は30石とのことですが、
この日は純米大吟醸からきもと造りの純米酒まで5種類のお酒をいただきました。
 
こちらは、精米歩合80%の玉栄を使った、
きもと造りの2016BY純米酒 「一心」。
こちらは、精米歩合50%の兵庫県産山田錦を使用した、
2017BY 純米大吟醸 「風」。 
ぬる燗でも柔らかい旨味が乗り、美味しかったですよ!
 
梅津酒造で修行中は、毎日のように晩酌で冨玲を飲んでいた、ということもあり、
冨玲のようなコクがあり力強い味わいの酒を目指しているとのこと。
 
実際頂いてみると、熟成されたお酒は琥珀色で、熱燗でより真価を発揮する、
旨味と酸味がしっかり感じられるミディアム~フルボディタイプの味わい。
精米歩合80%の玉栄を使った純米酒 2016BYの「雷」も、
老ね香は感じられず、とても綺麗な熟成で、美味しくてびっくりしました!!
 
チーズの解説もあり、昇涙の燗酒をそれぞれ合わせながらいただきましたが、
絶妙なペアリングが体感できましたよラブラブ
 
 
グレゴワールブッフ氏は「日本酒はフルーティーな酒だけではなく、
料理を引き立たせる幅のある味わいがあり、はっきりとしたアイデンティティがある。
多様性を含めもっと世界にその魅力を知ってもらうべきだ」と。
 
今の日本の流行の醸しではなく、伝統的手法と精神で酒を醸し、
ワインとことなる日本酒の味わいの確立、そして程よく熟成し、
燗酒でも美味しく、ペアリングを大切にした味わいを目指しています。
 
米は精米した鳥取県産玉栄、山田錦、
兵庫県産山田錦、福井県産五百万石、岡山県産雄町を輸入し使用。
酵母も、7号、701号、1401号の協会酵母を輸入し使用しています。
 
仕込み水は、フランス=硬水かと思っていましたが、
この地域は花崗岩からろ過された軟水~中硬水とのこと。
なので口当たりが柔らかく、燗酒にするとより丸い味わいになるのですね。
 
今後の目標としては、酒質の安定に力を入れながらも、スパークリングSAKEや、
フランス産米での試験醸造もやっていくそうですよ。
 
2016年から毎年のように、燗酒で有名なお店(吉祥寺火弓ル、にほん酒や、
大槻、酒坊主、翌年からは京都 ごとしも参加)の方々がフランスまで行き、
燗酒の美味しさ、楽しみ方を伝道しているとのことで、
この日もそのチームでお料理と燗酒を提供くださいました。
 
他の銘柄も色々燗酒で提供くださいましたよ!
 
 
 
豆のスープやキヌアのスープも日本酒と合い美味しかったです音譜
 
 
フランス人で日本酒を心から愛し、しっかりビジョンを持って、
その良さをフランス人に伝えるために酒造りをされている、その情熱が素晴らしく、感動しました。
 
酒サムライ同期で、ちょうど来日中のフランス人、シルバンユエさんと3人で。
 
日本でも、酒のはしもと はじめ、下記酒屋さんでで購入できますので、
ご興味ある方はぜひ!
 

海外でも年々SAKEの酒蔵が増えてきていますし、
まずは世界で日本酒の認知度を高めていきながら、
ペアリングや温度違いでの味わい変化など、
多くの方に知ってもらい、楽しんでもらえますように…。
これからの展開がとても楽しみです! 
出会いに感謝ニコ