ツアー3日目、まずは明石市にある、来楽を醸す茨木酒造へ。
 
山陽魚住駅から徒歩7分なので、電車でも訪れやすい場所にありますね。
 
江戸末期の1848年創業、
現在9代の茨城幹人さんが蔵元杜氏として酒造りに携わっています。
 
「来楽」は孔子の論語
「朋(とも)あり 遠方より来たる また楽しからずや」に由来しているとのこと。
 
「人生最高の楽しみとは、仲のよい友人と酒を酌み交わして歓談することである」
という意味があり、さらに「来楽」は、左右対称の鏡文字で縁起がよいとされています。
 
明石には、昔は77の酒蔵がありましたが、戦後26蔵まで減少し、
現在は6蔵が酒造りをしているそう。
 
蔵の横には田んぼがあり、一般向けに五百万石の田植え、稲刈り体験も企画されてますよ。
 
 
 
また蔵の裏側にはすぐ海が広がっていて…タコも普通に獲れるんだとか。
自分で獲った明石のタコや魚と、来楽ですぐに一杯できるなんて、なんと羨ましい環境…キラキラ
 
 
 
現在は200石ほどですが、山田錦、五百万石と兵庫県産の米のみを使い、
同じ酒米でも生産者によって出来が違うので、
洗米もそれぞれの米に合わせて全て手洗いをし、小仕込みで丁寧に仕込んでいます。
 
また、一部に月下美人やアベリアの花酵母を使っているのも、来楽の特徴の一つ。
 
月下美人はバナナ系の香りで爽やかな酸味が感じられ、アジアの輸出向けに。
アベリアはリンゴ系の華やかな香りが出るので、コンセプトに合わせて酵母も変えています。
 
仕込み水や3~4メートルほど掘ったところから出てくる伏流水を使っていますが、
宮水と同じような成分でミネラル分が多く、醪の発酵も18~20日と早いそうですよ。
 
あえて温度を下げてゆっくり発酵させるのではなく、
水の性質に逆らわず、なるべく自然体で…とのこと。
 
また、面白い取り組みが、このオランダ製の樽。
中はアルミラミネートバッグになっていて、空気に触れないので、
いつでも搾りたての生酒がいただけるんです。
 
冷蔵保存は必須ですが、実際に目の前で封を開けたものを頂だくと、
シュワっと微発砲でフレッシュでとっても美味しい音譜
 
 
以前竹泉の酒蔵でも同じものを頂きましたが、
兵庫県下いくつかの酒蔵で一緒に取り組みをされているんだそうですよ。
 
 
他のお酒も試飲していたら、話の流れでチーズと合わせてみますか?!ということになり、
どんどん封を開けていく茨木さん!
 
本格的なチーズと合わせながら来楽を合わせる…至福のひとときラブラブ
 
こちらの蔵では、酒蔵寄席など様々なイベントも開催されたりと、
一般の方も気軽に訪れることができます。
 
海も近く田んぼもあり、茨木さんもお話が楽しいので、日本酒初心者の方から詳しい方、
そして外国人の方までどなたでも楽しめる、テロワールを肌で体験できる、
おすすめの酒蔵だなと感じました。
 
事前に連絡をすれば、見学も可能とのことですので、ぜひ訪れてみてくださいね。
 
そのあとは、明石にある魚の棚商店街へ。
 
大漁旗がはためき、ワクワク感高まりますね音譜
 
まずはお目当ての明石焼きを。
フワフワの卵焼きを出汁につけていただきました。
 
 
明石焼きは久々でしたが、優しい味わいで懐かしい気分に。
東京ではなかなかお目にかかれないので、嬉しかったですビックリマーク
 
タコ飯もいただきましたよ。
 
街中にはトリックアート的な絵があったり、獲れたての魚も色々売られていて、
時間あればもっとゆっくり見たかったです!
 
 
そして、三木市にある山田錦の館へ。
 
ここでは、山田錦について色々学べる場所でもあり、
山田錦を使った日本酒も試飲販売されていて、
中には希少なお酒もあるのでおすすめですよ。
 
地元で取れたお野菜や名産品なども販売しているのでぜひ!
 
ひな祭り前ということもあり、たくさんの雛人形も飾られてました。
 
ここでは山田錦の取り組みなど専門家の方からお話伺い、
この3日間のツアーを振り返りながら各々感じたことをお伝えさせていただきました。
 
今回は外国人のクリスとブライアンも一緒だったので、
日本人とは違う視点が面白く、私も勉強になりましたよ。
 
今後益々インバウンド誘致に力を入れていきたいとのことですし、課題も色々とありますが、
酒蔵ツーリズムに焦点を当てた時に、ここまでポテンシャルの高い地域は、
そうそうないのではと感じます。
 
日本酒の聖地としてのブランディング、とても大切ですが、
今後の取り組みに期待したいですね。
 
今回は貴重な経験をいただき、ありがとうございましたニコ