広島県三次市にある三良坂フロマージュに伺った翌日、
広島市内でNPO法人チーズプロフェッショナル協会主催
「サマーチーズフェスin広島2018」が開催され、
食べあるキングのフォーリンデブはっしーさん、Jaffaさんと参加しました。
 
 
会場は広島市中区にある、薪焼きステーキAjikuraさん。

先日の豪雨で甚大な被害を受けた地域も多くあり、イベント中止も考えたそうですが、
参加される広島、島根のチーズ生産者より、
今こそ我々が元気で頑張っていることをお伝えしたいビックリマーク
との強い思いもあり実現したとのこと
 
チーズ好きな協会会員の皆様100名ほどが集まり、大盛況でした!!
 
 
まずは、生産者によるトークセッション。
 
登壇者は、
 
本間るみ子会長(チーズプロフェッショナル協会)、
國利知史氏(チーズ工房 乳ぃーずの物語。広島県庄原市)、
重丸雅紀氏(やぎ丸農場 広島県世羅郡)、
藤岡省吾氏(上野原牧場 フェルミエカドーレ広島県東広島市)、
松原正典氏(三良坂フロマージュ広島県三次市)、
川本英二氏(木次乳業 島根県雲南市)、
秦一浩氏(しまねおおなんチーズ工房 島根県邑智郡)、の7名。
 
 
三良坂フロマージュの松原さんには前日も工房に訪問し、色々お話を伺っていたのですが、
この日も山地酪農についての意義についてお話くださいました。
 
他の生産者さんも、それぞれのバックグラウンドや地域の特色を活かした
チーズ作りをされています。
 
 
チーズ工房 乳ぃーずの物語。は、
もともと自然農法を中心とした野菜をメインに扱う会社でしたが、
地元生産者のこだわりをもっと知ってもらうためにチーズの生産も始めました。
 
初めは、地域の農業生産者から協力を得るのはなかなか難しかったそうですが、
休日に農家の空き家でチーズの試作を繰り返したりすることで、
徐々に理解を得るようになったとチーズキラキラ
 
現在はモッツアレラ、リコッタなど、野菜に合うチーズを中心に人気となり、
地域の代表的な特産品の一つとなりました。
 
 
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やぎ丸農場では20頭の山羊を飼っていますが、
中山間地域で以前は酪農が盛んではなかったそう。
農業や養鶏などが中心でしたが、チーズ作りをすることで、
より地域の付加価値が高まれば…と4年前に創業。
 
重丸さんは以前、バーテンダーだったこともあり、
チーズの魅力を発信する場所として、バーも経営されているそうですよリキュールキラキラ
 
 
 
上野原牧場 フェルミエカドーレは、牛、山羊、羊、ロバ、うさぎなど
沢山の動物たちと触れ合うことができ、観光客も多いとのこと羊うさぎラブラブ
 
1つ50円で購入した牧草を動物たちに餌としてあげることもでき、
またジェラートも有名で、それを目的に訪れるご家族連れも多いですが、
そのあと、上野原牧場のレストランでチーズを使ったピザやバケットサンドを食べてもらい、
チーズの販売に繋げているそう。
 
牛舎でホルスタインやブラウンスイスの牛を飼っていますが、
中で自由に動きまわることができ、牛に負担のかからない餌を選ぶことで
良質なミルクを搾ることができます牛
 
 
 
 
木次乳業は、昭和37年創業の歴史ある会社。
山地酪農で、非遺伝子組換えの配合飼料、野草を混ぜた牧草を餌に使っています。
 
始めた頃は、農薬のかかった牧草で牛が病気になったこともあり、
環境を一から見直し、山地だけでなく、現在は自社農園の田んぼや畑も無農薬で、
社員食堂で賄えるほどの米や野菜を作っていますおにぎキラキラ
 
低温殺菌のミルクを使ったチーズを作っていることも特徴の一つ。
“良質なミルクがあれば、良質なチーズが作れる”と仰いますが、
ここまで来るには大変なご努力があってのこと。
 
他の生産者さんよりチーズ作りの経歴も長くていらっしゃいますが、
「異常気象の影響もあったりしますし、毎日初心者の気持ちでチーズを作っています」
という言葉が印象的でした。
 
 
 
しまねおおなんチーズ工房は、すぐ近くにスキー場があり、多くの観光客が訪れます。
スキー場のレストランで薪窯のピザなどを提供していますが、
そのチーズを地元で作れたら、ということもあり、ピザに使うモッツアレラを中心に。
 
原料のミルクはチーズ工房から車で5分くらいのところにある
田中牧場のおいしい牛乳を使っています牛キラキラ
地元企業と連携することで、地域が活性化されていくのは素晴らしいですね。
 
「トライ&エラーの繰り返しですが、今後は、ゴーダなど長期熟成チーズも作っていきたい」とのこと。
理想のチーズを作るために、日々研鑽を積まれています。
 
トークセッションのあとは、モッツアレラチーズ作りの実演もありましたよ。
 
 
 
 
伸びる感覚を確かめながら、程よい固さになると、一つずつ丸めていきます。
 

一つ一つ手作業は大変ですね…。
昨日に続き、目の前でモッツァレラチーズ作りを見せていただきました。
 
それぞれのお話を伺っていると、原料となるミルクの品質からこだわり、
より美味しいチーズを作るための技術向上にも力を入れているだけでなく、
いかにその地域に根付き、自然環境を守ったり地元の方々との協力体制、連携を大切にし、
活性化に繋げていくかを視野に入れておられるんだなと感じました。
 
特に山地酪農だと、餌やりやミルク搾りと年中休みもありませんし、
そのご努力があり美味しいチーズが頂けていることに改めて感謝!!
 
現場からの生きたお話が伺えて、とても貴重な機会でしたニコ
 
(このあとは、大試食会へつづく…)