東京国立博物館 平成館大講堂で開催された、
「蒔絵 室瀬和美 時を超える美」映画完成試写会へ伺いました。
 
「ポーラ伝統文化振興財団」が制作した、
伝統文化シネマ〈伝統工芸の匠シリーズの49作品目は、
人間国宝の漆芸家、室瀬和美先生のドキュメンタリー映画。
 
一年をかけて一つの作品が完成するまでを追った内容ですが、
なんと繊細で丁寧で、気の遠くなるような作業の連続なのかと…。
 
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5種類もの金粉を使い分け、
中にはやすり粉という、室瀬先生自らが金塊をやすりで削って作った金粉も。
 
レッドオークの葉の陰影が蒔絵で見事に描かれ、リスは夜光貝の螺鈿、
どんぐりにはチタンと鉛を使い、それぞれの質感を出しています。
 
間近でも作品を拝見しましたが、漆ならではの表面の艶感、
金と漆黒の奥深い色合い…吸い込まれそうな美しさに惚れ惚れ。
 
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「伝統と伝承は違う。伝統は立ち止まっていてはだめ。
現代のものを吸収し取り入れながら、
それを表現していくのが伝統工芸のあり方だ」 と。
 
新たな材料を伝統的な技術に活かしながら取り入れていく、
まさに作品を通じて感じることができました。
 
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室瀬先生作の漆器の酒器は、私の宝物キラキラ
飾っているだけではなく、使う機会を増やしたいなぁ、と改めて。
 
これまでも室瀬先生や次男の祐さんから色々な機会にお話を伺っておりましたが、
映画を通じて漆器の魅力を更に知る機会となりました。
 
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お声掛け、有難うございましたニコ