先日、日本外国特派員協会にて、「ノルウェー発の日本酒」の

記者発表があるとのことで、お声掛けいただき行ってきました。


これは、ヨーロッパでも初とのことで、どんな経緯で造ることになったのか、

どんな味がするのか、、興味深々でニコニコ


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こちらが、ノルウェー人でネグネ・ブリュワリー代表の、シェティル ジキウンさん。

なんと、現役パイロットでありながら、大学はビールの醸造科出身だとか。


ラガービールが主流だったノルウェーに、

もっと違うタイプのビールを飲んでもらいたいと、

15年ほど前から、エールビールを醸造。


初めはなかなか馴染んでもらえなかったけど、

徐々に認められるようになったそう。


そんな中、パイロットとして日本に来る機会も多く、

その時に日本酒の美味しさを知ったそうです。


現在ノルウェーでは、清酒マーケットはゼロ。

「こんなに美味しいお酒だったら、ノルウェーやヨーロッパでも広めたい」

という情熱のみメラメラで、何のビジネスプランもなく、

今年から自分自身で造りを始めたというから、凄い!!


私も日本酒は大好きですが、蔵元を立ち上げて、

自分好みの日本酒を自分で造ろう、

という発想までには至りませんですから、、あせる


ただ、実際造るとなっても、気候風土も日本と違いますし、

色々な苦労があったそうです。


まず、ノルウェーは日照時間が短く、お米が作れない。

なので、寒さにも強い、北海道の酒米「吟風」を3トンと、山田錦を1トン輸入。

酵母は、701号を日本から輸入。


醸造方法などは、真澄を造っている宮坂醸造さんや、木ノ内酒造さんから

アドバイスを頂いたそうです。


仕込みは、酒米が手に入ってからなので、

春から秋にかけての仕込みになってしまう為、冷房をずっとつけながらの作業。


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これは、お米を蒸しているところですが、施設にもお金をかけられない為、

ビールを醸造するときに使っていたものを使用。




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搾りの時に使う、槽もご自分で改良して造られたそうです。

資金があまりない中で、最善の施設を手作りで。


ん~~、その想いを聞くだけで、応援したくなってしまいますほのぼの

彼以外にも、同じく日本酒好きのカナダ人の方が造りに参加。


シェティルさんが好きなタイプは、山廃、きもとや、無濾過生原酒。

なので、火入れタイプは殆ど造っていません。


そして、今年初めての造りでできた日本酒がこちら。



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「ネグネブリュワリー」の、ネグネを日本語に訳すと、「裸島」。


今回は5タイプの日本酒を試飲しました。 全て純米酒です。


・生原酒 701号酵母 

・にごり 701号酵母

・生酒  自家酵母

・山廃原酒無濾過しぼりたて生 自家酵母

・火入れ


それぞれに、口に含んだ瞬間、

ん?! と、これまでに飲んだことのないような味わいに驚き。


にごりは、微発泡で、ヨーグルトというより、

より濃度のあるチーズのような乳酸を感じます。


自家酵母のものは、ビールのようなホップのほろ苦い香りも感じるし、

山廃は、ナッツ系で密度が濃く、酸がとても高い、デザートのような風味。


火入れは、アップルのような爽やかさもあり、余韻は米の旨みが広がります。


はじめから、和食というよりは、洋食に合うようにと造られているので、

お料理によっては、面白いマリアージュが期待できる可能性を秘めてるな、、。



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シェティルさんと! 顔が陰になってしまうくらい、体が大きくていらっしゃる!


「ようやく1歩を踏み出したところ、これから長い期間かけて、根付かせていきたい」

と仰っていました。


造りを初めて1年目。これから年を重ねるごとに、

どのような変化がが出てくるのか、ちょっと注目していきたいですね。


今年の造りは8000リットルでしたが、来年は35000リットルまで増やすそう!

本気度が伺えますあげ


外国人で、日本酒LOVEの熱い思いだけで、ここまで形にされる方がいる、

ということに、何より驚きと、

これも“サケ”が世界で認められつつある、一つの流れなのかな、、

と、好意と期待を持って受け取らせて頂きましたひよざえもん ラブラブ



11月から日本でも販売されますので、もし機会がありましたら、

皆さんも、ノルウェーの風を感じつつ、飲んでみてくださいねぽけ~