てんかんの人の中には精神的な問題が合併することがあります。
気分障害
てんかん患者の鬱病の有病率は29%、双極性障害(躁鬱病)は8%といわれています。
(一般人口では鬱病9%、双極性障害2%)
症状
・慢性的な気分変調
・イライラ
・孤独感
・ユーモアの欠如
・猜疑的、妄想的
・被害的幻聴
双極性障害(躁鬱病)とは・・・
普通の鬱とは『単極性うつ病』(うつの症状のみ)。
躁鬱病は躁(ハイ状態)と鬱(ロー状態)を繰り返す病気。
例えば、躁の時にガソリンを使い果たし、どうにもならなくなって止まってしまう(うつ状態)という感じ。
主な原因はストレスだけではなく、脳内の神経伝達の異常によって引き起こされる病気です。
躁には1型と2型があります。
・1型の躁
非常に気分がよく、やる気もあり、自分では絶好調のつもりで新しいことを始めます。
(イライラの強い不機嫌な躁もある)
すぐ気が変わり、いろいろなものに手を付ける。
また、ささいなことで激怒します。
ひどい時には多大な借金をしたり、むだな買い物、激怒による暴力行為をしたりします。
また、人によっては「自分は選ばれた特別な人間だ」など誇大な妄想、幻覚、幻聴がでたりする。
・2型の躁
社会生活を営めるくらいの躁(軽躁)
激しく怒ったり妄想が出たりはしません。
眠らなくても平気で、気分は陽気、まわりとも活発に交流し、一見問題ないように見える。
しかし、注意深く見ると、普段の本人よりも違った感じがします。
本人も、「スイッチが入って陽気になっている」というような状態で、単純に楽しいわけでは決してなく、イライラが募ったり疲れがたまったりしています。
はた目からは楽しそうに見えても、実はかなりのプレッシャーがかかり、無理をしています。
1型ほどではなくても、新しいことを始めたり、欲しいものを次々と買ったり、目移りし、話が飛んだり、衝動的だったりします。