前回の続きより・・・
てんかんの発作には大きく分けて2つのタイプがあります。
発作の分類
・部分発作
(脳の一部が興奮して起こる)
・単純部分発作
・複雑部分発作
・全般発作
(脳の大部分または全体が興奮して起こる)
・強直間代発作
・欠神発作
・ミオクロニー発作
・脱力発作
発作の種類と症状
単純部分発作
この発作では意識は保たれている
・筋肉の症状・・・体の一部が律動的な痙攣として現れる
・感覚器・・・感覚神経の症状:体の一部にチクチクする感じや、しびれを生じ、それが他の部位に広がることがある
目の症状・・・閃光、暗点、片目または両目がかすむなど
消火器の症状・・・吐き気がする
その他・・・動悸、呼吸数の変化、発汗、発熱や寒気を生じる
・精神発作・・・言葉が出ない、言われている言葉の意味が突然分からなくなる、
見えているものが小さく遠くにあるように見える(逆もある)、デジャブ、
奇妙な考え、恐怖感や不安感を覚える
意識を失ったり、周囲を認識できなくなるなどの複雑部分発作がおこる前の前兆という形で単純部分発作の症状がみられることがある。(一般に前兆は2~3秒だが、時としてそれより長い時間続くこともある)
複雑部分発作
複雑部分発作では意識消失があります。
ときには意識があるかのような動きをすることがあるが、そのようなときでも、奇怪な行動をとったり、話しかけられても反応しなかったり、不適切な反応をしたりする。
・意識障害、認知、感情の変化・・・呼びかけに答えない、無表情、またはぼんやりした表情、恐怖感
(一点を見つめて動かなくなり、周囲に反応しなくなります。)
・精神運動発作・・・・飲み込む運動、言葉が出ない、唇をなめる、自動症
自動症とは、意識がないのに、口をもぐもぐさせたり、意味もなくものをまさぐったり、歩き回ったりする症状のこと
全般発作
・強直間代発作
1.硬直期
突然意識を失い、全身が硬直
(叫声、呼吸が止まり唇や顔が紫色になる、突然手足がつっぱり体を固くする)
2.間代期
手足を短い周期で律動的に収縮させる痙攣が起こる。
発作の際に、舌をかんだり、尿をもらしたり、転倒や痙攣によりケガをしたりすることもある。
3.発作後
発作後、もうろう状態での疲労
(体の筋肉がゆるみ力が抜ける、とまっていた呼吸が再開し口の中にたまっていた唾などを吐き出す)
・欠神発作
持続時間が数秒間と非常に短い。
日に何度も怒ることがある。
この発作は、一点をみつめたまま動作が停止し、周囲の動きに反応しなくなる。
発作はすぐに治まるが、あまりに短い時間のため、気づかれにくい。
このタイプの発作は幼児期や思春期に発症することが多く、発作が頻回に起こると注意力が低下し、学習に障害が生じることがある。
・ミオクロニー発作
全身や手足が突然ぴくっと痙攣し、手に持っていたものを落としてしまうことがある。
・脱力発作
突然筋肉の緊張を失い、意識がなくなるため、床に倒れる。
発作はすぐに回復するが、転倒時に頭を打ったり、ケガが深刻な事態を招くことがある。
皆様へ
個人的意見になってしまうかみしれませんが・・・
発作はいつ起きるかわかりません。
なので、てんかんの人たちは、またいつ発作が起きるか分からない不安感をもっている人がたくさんいます。
だからこそ、そのような不安を口にしたとしても、軽々しく『大丈夫だよ』という程度で終わらせてほしくない。
特に発作後は・・・
ハッキリ言って、『大丈夫だよ』だけでは安心できません・・・。
いくら心配して言ってくれたのだとしても、私的には・・・
何の根拠もないし、発作が起きるのは自分であって、その人ではないのだから、他人事だから軽く思われているようにしか感じられない。
発作を理解し、発作が起きた場合の対処を理解し、ケガをしないような対策をし、なるべく一緒にいるときは様子をうかがうようにして、言葉をかけるのだとしたら、『そばにいるから大丈夫だよ。安心して。』っていってほしい
普通に『大丈夫だよ』とか『きっと発作起きないよ~』とか『不安なってるから発作起きるんだから、心配しなければ大丈夫』とかいわれても、発作が起きない確証もないし、いつ起きるか分からないものなんだから、どちらかといえば、発作起こしたとしても大丈夫なんだという安心感がほしい
発作が起きないか不安なのは発作がどこで起きて、そのとき周りに人がいるかどうかや、起きた後、誰にどぉ対処してもらえるかも分からなかったり、発作後、一人で動けなかったり、記憶が混乱したり頭が働かなくなったりするし、たくさんの不安があります。
だから、そのための理解や出来る限りの対策をしてもらえたら嬉しいです
次回は治療について・・・