むかしばなし

10年程前、その後の恋愛観を大きく変える恋をした。

その人の初対面は、父親ほど年齢差があるのにお洒落で年齢を感じさせない若々しさがある、だけ。
しかし半年ほど経った頃、突然飲みに誘われて好きだ、付き合ってほしいと告白された。
好印象ではあったが、あまりに不意打ち過ぎて、『お酒』の魔力にかかることもなく適当にあしらった。
ところがその週末、社内の幹部でもあったその人は電話番号を調べ、連絡してきたのだ。
立派な職権乱用…

まさに、周りは何も見えず二人だけの世界で充たされた数ヶ月の幕開けに相応しかったわね

はじめは、かつてない積極性や大人の男性の魅力にただ戸惑い、激しい動揺が何なのか解らなかった

でも気がついたら、変わらない情熱的な態度に私ものめり込んで、“愛してる”って言葉が二人の間を飛び交ってた


一生その人を愛せるか…
出会った頃のままでいてくれてたら勿論ＹＥＳ。

一年も経たないうちに息切れしちゃったのね。穏やかな恋愛感情は無しに等しい。
私が求めてるのは心から愛せるのは、
常に支配権をもち、情熱的に愛情を注いでくれる人、
そう気付かせてくれた。

「普通」になった人に魅力はなくなっていった
変わらない愛って存在しないのかねぇ

あれから何年も経ってるけど、たまに携帯電話が鳴る。。
懐かしい名前を見ながら、本当に私宛なのか、新しい彼女と間違えてるのか…
鳴り止むまで画面を眺めている。