あべ静江さんが「徹子の部屋」に出演されるとのこと(82日)。黒柳徹子さんがフリーライター永江朗氏にインタビューされる立場で、「徹子の部屋」の準備舞台裏を語っている本を以前読んだことがあります。「聞き上手は一日にしてならず」(永江朗、新潮文庫)というタイトルで、他に田原総一朗氏、糸井重里氏等計10名に対するインタビュー本。名手と呼ばれるかたがたの考え方や手法がうまく引き出されていて、中々面白かったです。同書によれば、「徹子の部屋」では以下のような準備が毎回入念に行われているようです。



1. 基本姿勢は「人には必ず話がある、人には必ず聞きたいこと、話したいことがある」というもの。


2. 録画撮りは、毎週月曜、火曜で6本まとめ撮り。つまり、1週間分なら、月~金の5本でいいところを、予備として1本多く撮っておく。徹子さんが他の仕事で月、火が空かない場合もあるので(ユニセフ大使、芝居稽古など)。確かにあべ静江さんの録画撮りは63日の月曜日でした。


3. 担当ディレクター14名のうち当番の6名が手分けして事前にゲストのバックグラウンドをあらゆる資料を駆使して事前調査、その後ゲスト本人と打ち合わせしてきて、その結果を録画前週の金曜日に徹子さんに報告、打ち合わせ。過去に複数回出演したゲストでも必ずこれを行う。行わないのは永六輔さんと小沢昭一さん(故人)ぐらい。ゲスト1名につき、1時間以上。休憩もはさみ、15時開始、24時ごろ終了。


4. その間、徹子さんは各ディレクターの報告を手書きでメモしていく。ゲスト1名につき、12枚のメモができあがる(それを土日で頭にたたき込まれるのでしょう)。


5. 番組は録画であるが、徹子さんの希望で一切編集はされない。面白い所だけ集めると、そのゲストがどういう人物かわからなくなるというのがその理由。編集しないので、本心を語るゲストも多いとか。


6. ゲストの選定に徹子さんが提案することはほとんどなく、プロデューサー以下のスタッフ任せ。


7. ゲストとは収録前に控室で挨拶することもあるが、原則スタジオで初めて会う。新鮮さを重視。


8. 徹子さんは1日、2日ずれることもあるが、必ず家で放送を見る。




(関連サイト)

http://homepage3.nifty.com/shizue-abe/sub73.htm