初めて焼津(静岡県)に行った。焼津という言葉で、私がまず思い出すのは、小学生の頃に見ていたテレビ時代劇「素浪人 月影兵庫」に出ていた品川隆二さん演じる「焼津の半次」である。あのドラマ、おもしろかった。
本日の同窓会コンサート会場は焼津市だったが、最寄りの駅はJR東海道線の藤枝。新幹線の静岡駅から東海道線に乗り換えて、およそ20分で藤枝駅に到着。先頭車両、おまけにすいていたので、童心に戻り、前に伸びゆくレールを眺めていた(下の写真)。途中、大きな川を鉄橋で超えた。車窓ごしに河川名の書かれた看板を見ると、なんと「あべ川」と書かれてあった。安倍川もちのあの安倍川である。静岡県は有名な川が多い。他に、上流に佐久間ダムがある天竜川、「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ」大井川、日本三大急流の一つ富士川など。東京から出発した新幹線が富士川鉄橋を渡る時に右手後方に車窓越しに見える雄大な富士山が好きだ。まさに、「日本に富士山があってよかった」と思う瞬間である。ただ、私はいつも通路側のD席を予約しているので、E席に客がいる場合は、存分には眺めることができない。あべさんのいつもながらの美声を聴き、大井川という名を冠したホール(西側に大井川が流れている)を出ると、快晴の一日の最後を飾るように綺麗な月が浮かんでいた。ホールから路線バスで藤枝駅に戻る。静岡駅で安倍川もちを買って帰った。