今の状況が辛いのか
誤った選択をしたことが辛いのか？
どれだけ間違えれば
正しい道を歩めるのだろうと
泣いているのか？
わが名はハーデス
冥府の女神
人間風情が正しい道など歩めるものか
ときに優しく ときに冷酷
余裕があれば植物や動物にまで
天使のように手を差し伸べるが
わが身の危険には浅ましく
おのれの保身が一番
身内の嘆きにも耳を貸すまい
そうだ それこそが人間
愛すべき人間 神ならぬ者
この地上世界で踊る者
わざわざ間違って苦しみたい者も
いないであろう
それでも間違うものなのだ
どんなに偉大な王も
賢者と誉れ高き者も
誤ったことを責め続けている
おまえの仕打ちが次の誤りを自らに呼ぶのだ
大きく息を吐け
虚空に嘆きをのせて
すべてを見通すには人の五感はあまりにも
閉ざされた世界と繋がるのみ
大きく息を吸え
すべてなるものの源からの贈り物
息ができるのは
おまえが神に愛されているから
自らが犯したすべての過ちは
重大なものから 些細なことまで
自らが許せると気付け
神は裁かない
許せないのは人間だけ
神に近づこうと願うがゆえに苦しむ
愚かな人間よ
誤りし者よ
それでも神は愛している
愛に抱かれて 眠れ 闇の世界に
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必要なひとに届きますように・・・
forgiveness