先日ホンダデザインに苦言を呈したが、もともと私はホンダファンだった。バブル前後のホンダ車にはとりわけハマっていた。

 当時、ホンダはF1に本格参戦していて、エンジンサプライヤーとしてフェラーリとしのぎを削っていた。

 DOHCエンジンは低速トルクが細かったためピーキーなものだったが、可変バルブタイミング+リフトのVTEC エンジンで全域をカバーできるものとして市販車に搭載された。

 これの第一号が三代目プレリュードだ。当時、とにかくボンネットを低く、というデザインポリシーだったため、前輪ダブルウイッシュボーンのサスペンションをおごり、エンジンマウントですら車高を低くするために工夫されていた。

 まあいわゆるデートカーだったのだが、これを頑張って購入したのを覚えている。

高回転域になると突然エンジン音が変わり、違う特性のエンジンになったのが明らかに感じ取れた。実際の速度域で総多用するものではなかったが、レース用エンジン生産メーカーとしてのホンダを感じられる一品であった。スタイリングは写真の通り、今の車に比べるとウエストラインから上がちょっと広すぎるか?というものの、いまでもニヤッとしてしまう。

 その後、4代目のプレリュードに乗り換えたが、これはアメリカンデザインで、当時としては全幅1760mm程度、後方視界は太いCピラーのせいですこぶる悪く、駐車場で苦労した。乗り味自体は先代を踏襲していたが、写真のようなバスタブのような内装、半分デジタルメーターがバブリーであった。

その後子供も少し大きくなり、ツーシーターなどど言っていられなくなったので乗り換えたのが、恐らくは永くベストセラーとなったアコードワゴンだ。この頃のホンダデザインはケレン味がなくて本当に好きだった。初代、二代目オデッセイが売れていた頃だ。結局20台後半から40台はじめまではずっとホンダ車のお世話になっていた。

 では、今ホンダにどうあってほしいのかと言われても困るのだが。

デザインにしても、メカニズムにしても筋が通っていることを欲しているのだと思う。