全日本選手権いよいよです。

公式練習始まりましたが、やはり樋口さん3A挑戦しているようですね。

ま、世界選手権3枠に対しての争奪戦。樋口さん勝負賭けてきましたね。

 

 以前書いたとおり、GPシリーズでの実績を踏まえると、紀平さんはこの全日本で4Sに挑戦し失敗したとしても、余程の故障を抱えていない限り世界選手権への出場権は持っているだろうと僕は思っています。なので、今回はノーミスできれいにまとめるのではなく、実戦に4Sを投入しても破綻のない演技ができるように自分なりの演技をすればいいのではないでしょうか。世界選手権に向けての調整と割り切ってもいいと思う。

 残りは2枠。今の趨勢は日本のジュニアも3Aにチャレンジしている現状。来季以降国際的に3A Quadを装備していないとGPファイナルにはまず手が届かないことは明らかで、高難度、高回転が避けて通れない以上、今のシニア(宮原さん、坂本さん、樋口さん、三原さん)も何らかの対策を立てないと、彼の国の女子選手とは常に30点以上の差を見せつけられる事になります。ま、男子の世界では羽生さん、ネイサンだけが320点以上の選手で、他の選手は圧倒的な差がありながら健気に頑張っているなか、男子の試合に盛り上がりに欠けるのは周知の事実。

 

 女子もここはやはり、ロシアっ子たちに一矢報いるだけの戦いを挑める人が世界選手権に臨むべきでしょう。参加するだけでは意味がない。

プルシェンコはバンクーバーオリンピックで4回転連続技にチャレンジ(きれいではないにせよ着氷)しながら、3回転連続技でライサチェックに破れたことに言及し、4回転を跳んだものが金に値しないのはおかしい、と発言したことがありました。一方、ジュニアで4回転女子がロシアを席巻していることによって、シニア女子の選手寿命が短くなっていることに鑑み、シニアの年齢を18才に上げるべきだと主張しています。同じ人物の発言で、一見矛盾があるようですが、成長が完成した時点において4回転が飛べるのであれば、女子の4回転も認める、というスタンスでしょう。技術の向上には際限はないが、人間の能力の限界は5回転までと言われています。

 

 ただ、5回転はともかく4回転を習得する過程で如何に男子選手が故障が多かったか考えるべきでしょう。宇野さんにしても、羽生氏にしても4回転ジャンプの練習中での足首の故障がネイサンの独走を許しているのは事実。ネイサンにしたところで、いつ自分にそのアクシデントが降りかかるかわからないのだから。

いまのロシアっ子たちが2年後、同じ質のジャンプを跳べているかが、Quadが女子に定着するかどうかの鍵でしょう。なんとなく、リーザと紀平さんはQuad使いとして安定することができると予想するのです。