グランプリファイナル2019男子はネイサン・チェンの圧倒的という結果でした。思えばGPファイナル4連勝していた頃の羽生さんが年齢的にピークに向かう頃であり、平昌オリンピックの年の足首の怪我以降は、故障との戦いであり、その間も新たなジャンプに挑みはしましたが、安定という点では、見ているものがハラハラする以上に本人、コーチがハラハラしていたのではないでしょうか。平昌後、彼は、楽しんでできるフィギュアをしたいですね、とか4回転アクセルができれば十分、というようなことを言っていたように記憶していましたが、ネイサンという新しいライバルを目にして、ファイターとしての本能が引退を許さなくなってしまったのでしょうか?
羽生さんという人は今後もフィギュアスケートと縁のない生活は送れない方だと思う。それが指導者なのか、プロのスケーターなのか、あるいはその両者なのかわかりませんが、良い指導者になると思います。彼自身フィジカルが強いタイプではなく、どちらかといえばテクニック、芸術性で彼の世界を構築してきたタイプで更に天才ではないと思うから。
それに対して、ネイサンはどちらかといえばフィジカル盤石な上にテクニックを重ねたタイプ。そしてあくまで僕の主観ですが、彼はそれ程フィギュアスケーティングに固執していない。ある頂点を達成したらあっさり引退すると思うのです。他の道も彼の人生にはありそうな予感がします。彼がコーチやプロスケータでいる姿はどうも想像できません。あくまで私の妄想ですので羽生さんファンはご容赦を。
で、今回のありえないほどの点数差がもし世界選手権でも再現された場合、羽生さんのみならず、ネイサンの引退も近いのではないか?、とふと思った今回のGPファイナルでした。