刀ステ・科白劇 | 雪の上に照れる月夜に梅の花

雪の上に照れる月夜に梅の花

雪月花の時 最も君を想う…土方歳三、新選組、薄桜鬼大好き

 

明智光秀の娘・珠は父と親交の深かった細川藤孝の息子細川忠興と結婚する。

父である明智光秀が本能寺の変を起こし細川藤孝に協力を求める書状を送ったが、藤孝はそれを無視。本来ならば妻の珠を離縁せねばならないが、忠興はそれを渋り、珠を幽閉する。

珠は幽閉中も忠興の子を産む。
やがて珠は幽閉を解かれ大阪の細川屋敷にもどってからキリスト教の教えに触れ洗礼を受ける。
忠興が家康に従って上杉征伐に出かけている間に石田三成が珠を人質に取ろうとしたが、人質になるくらいならば死を選べという忠興の申し付けに従い命を絶った。

 

これが私の知る細川ガラシャの物語です。

 

でも、全然違ってたなあ。

改変された世界だからしょうがないか。

 

何一つ正しいことがない改変された世界。

 

だけど、ガラシャが求めたのはこんな世界だったのかな。

刀ステのガラシャの気持ちに私はあんまり添えなかった。

 

ガラシャが「私の罪は愛する人を憎んだこと」って言っていたけれどそれもよくわからなかった。
てか、ガラシャの忠興に対する「愛」とか、愛するがゆえに憎んでしまった気持ちが、あまりよくわからなかった。

 

それはやっぱり、物語の中で細川忠興よりも黒田如水の存在感が大きくて、結局ガラシャも忠興も黒田如水に利用されたようなものだったのかな?みたいなふうに私には見えたからかもしれない。

まあ、そういう哀しさもお話としてはありですよね。

 

まあ今回はいつもの刀ステとはまた別の本丸の報告書の記録のお話ということなので、違う感じなのかな。

末満さんのトランプシリーズと雰囲気がすごくよく似ているというか、末満ワールド満載という感じ。

 

 

キリシタンに改宗しパライソを目指すガラシャを「地蔵行平」と名付けられた刀が守る。
地蔵菩薩とは、釈迦が入滅後、約6億年後に弥勒菩薩が現れるまで、この世を守り人々を救う菩薩。

これは個人的にすごく興味深かったな。

 

キリシタン大名が「神なぞどこにもいない」という。その「神」はキリシタンの神なのか。
そのキリシタン大名に対し「いいや神はいるよ」という獅子王のいう「神」は日本の神だよなあ。


噛みあうようで噛み合っていない、そんな世界を書いたのだろうか?

 

 

そして、ガラシャが男前すぎて笑

ものすごい大股で肩を揺らして歩くガラシャは完全にオスカル様だなと思いながら観ていました。

 

いやもうこれ完全に宝塚やんか笑

 

 

私としては、私本丸の初期刀歌仙兼定のお話ということで楽しみにしていました。

前の維伝の龍馬とむっちゃんみたいな、歌仙と忠興のもう少し濃いストーリーを期待していたなあ。

こういうときでないと元主と正面から向き合えないでしょ?

 

あ、でも、綺伝は、またいつか演じてもらえる機会はあるのかな?

これは違う本丸の記録だから、本当の綺伝を待てということなのですよね。

 

 

講談師さんは、キャスト同士が接することが出来なくて何をやっているのか誰と戦っているのか、普通の演劇ならば眼で見れば明白な部分がわかりにくくなってしまうところを言葉で補っていたのですね。

上手く考えたなと思いました。

 

古今伝授の太刀、ゲームの立ち絵からはあまりにも人間味が感じられなかったのでどんな感じになるのかなと思っていましたが、結構好きでした。

姿と声のギャップがよかった。
 

 

設定がとっても独自で、その説明台詞が続くと私はついて行けなくて置いてきぼりにされてしまうのはもう刀ステではいつものこと。

キリシタン大名たちが今回の世界観の説明を含んだ台詞を延々話す場面はちょっとしんどかったな。
てか、独自設定の説明をされれはされるほど、では刀剣男士の守ろうとしているものはいったい何なのか?というふうに考えてしまうのですよね。

刀ステでは「歴史を守るのは刀の本能」ってことになっていますが、その言葉はちょっと違う気がするし。

 

 

結局、黒田孝高(官兵衛、如水)が刀ステの黒幕なのだろうか……。
前にも天下取ろうとしてたよねえ。

今回は盟主がガラシャということになってたけど、慶長熊本の世界の盟主になってもガラシャ自身のメリットがないので、ガラシャが黒田孝高はじめとするキリシタン大名に広告塔として利用されていたのかな?

 

 

そんなこんな感想を持った刀ステでした。