もう一つのやまの日祭り(蒼の隠れ家)2 | 蒼のエルフの庭

蒼のエルフの庭

蒼の方への愛を叫んでおります
主に腐小説中心の妄想部屋でございます
ご理解いただける方のみお入りください
(男性の方のご入室はお断りいたします)

無事大役を終え

マスターたちが向かったのは

社長たちがいる世界

 

「マスター、社長たちは

 俺たちの事憶えてます?」

 

お江戸の二人とは結構長い時間を過ごしたが

社長たちとはあまり話をしなかった

 

「心配はいらないよ

 多分、蒼灯が迎えに来るはずだから」

 

「え~~~~~~!!!!!」

 

予想外の言葉に

素っ頓狂な声をあげるウェイター君

 

「豆屋さんの子孫ですか?」

 

見当違いの言葉が返ってきて

声を立てて笑い出す

 

「あはは ・・・ まあ ・・・

 普通はそう思うな(笑)

 ほら着いたぞ!」

 

ドアを開けただけですが(笑)

 

目が点になる程

驚いたまま固まるウェイター君

ここって ・・・ さっきと同じ庭 ・・・

 

「えっ! 江戸ですか?」

 

「んな訳あるか!

 蒼灯、居るんだろ~」

 

さっきと全く同じ言葉を叫ぶ

その声を聞いて

ゆっくり外に出てきた蒼灯

まるで来ることを知ってた様子

 

「いらっしゃ~い

 待ってたよ」

 

彼は二人と同じ浴衣を着て

外に出てきた

 

「ほい、君たちの団扇

 それじゃ会場に行きますか」

 

いきなり来たのに目的が分かってる様で

ますます訳が分からないウェイター君

 

「あの~ 俺達が来るの分かってたんですか?」

 

「数分前に思い出した」

 

「正確には数分前に記憶が増えただろ」

 

マスターがくすくす笑いながら

蒼灯を一瞥した

 

「まあね ・・・ 忘れないもんだな(笑)

 さてさて、あの二人はどうするかな?」

 

「こっちのチビちゃんが居るんだ

 そこは我慢してもらうんだな

 で、花火大会とかあるの?」

 

何を言ってるんだろう?

その為に来たんじゃないのと

またも迷子になりかけてるウェイター君

 

「有るから来たんだろうが

 ウェイター君、戸惑ってるだろうが(笑)」

 

「お前は豆屋の子孫らしい」

 

「あはは ・・・ それは良い

 そうだな 子孫だよ

 豆屋が書き残して行ったんだ

 いつか二人がやってくるって

 さあ、社長の所に行くぞ」

 

知らない方が良い事もある

ここが何時なのか

彼は忘れてしまうだろう

 

だから蒼の隠れ家に勤めることが出来るし

タイムトラベルも出来る

 

 

彼奴のように直ぐに迷子にもならない ・・・

一体どこを彷徨ってるんだろうな ・・・

ふと、寂しげな表情を浮かべる蒼灯

 

「心配するな

 ひょっこり露地門を抜けて

 すました顔で現れるよ

 待つのは慣れてるだろ?」

 

それに気が付いたマスターが

蒼灯の肩を優しく数回叩いた

 

「そうだな ・・・

 迷子癖が治ってるなら

 それはそれで良いけどな」

 

「思ってもいないことを言うな

 さあ、どんな花火が上がるか

 今から楽しみだな」

 

3人で連れたって露地門を抜けるとき

立ち止まった蒼灯

 

「どこかで見てるなら

 それで良いか ・・・」

 

小さく呟いて空を見上げた

迷子君は何処に居るんでしょうね ・・・

 

 

社長たちの世界のやまの日祭りは

花火大会のみ

場所は「RAY」の海に面した場所

この日だけはゲートが開いて

花火を見ることが出来る

 

結界が貼られているため

それ以外の居住地内には入れない

 

イベントが出来る程の

再興には至っていない母星

それでも食べ物を売る出店が

たくさん並び

花火大会を楽しめるよう

工夫はしている

 

「社長、来たよ」

 

母星再興プロジェクトが主催で

協賛はO国王室

実行委員長は社長

副委員長はサトシ王子

 

ちびちゃんとエルフの国は

表に出ないようにしている

 

「遅いよ

 手伝ってくれるって言ってただろ?

 ちびちゃんが待ってるよ」

 

「遅れると叱られるな(笑)

 客を連れてきたよ」

 

二人の方を向くと

社長はにやりと笑った

 

「マスター、ウェイター君

 いらっしゃい

 もちろん手伝ってくれるよね」

 

「ああ、花火が見れるんだから

 手伝うよ」

 

二つ返事で承諾

 

 

さて ・・・ 伝えるべきか ・・・

 

「社長 ・・・

 どうする、今なら向こうに行って

 帰ってこれるけど ・・・」

 

この世界の時間で数分のこと

 

「ああ ・・・ おチビちゃん

 頑張ってるんだろな」

 

目を細めて

懐かしそうな表情を浮かべる ・・・

 

「ああ、社長たちも

 花火を見るかなって ・・・

 言ってたよ」

 

蒼灯も懐かしそうに呟く ・・・

 

「会いに行きたいけど

 実行委員長が抜けるのは拙い

 それに真の実行委員長のちびちゃんを

 手伝わないといけないからな」

 

この世界にはお兄ちゃんはいません

全員がお兄さん妖精です

 

「そう言うと思ってた」

 

「ああ、いつかまた ・・・

 会いに行くよ」

 

そう言って笑みを浮かべた

 

 

 

<続きます>

 

急遽、思い立ち書いたので

ボロボロですが

あと数話ほど書きます

 

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