扉の向こうへ 未来編 5 | 蒼のエルフの庭

蒼のエルフの庭

蒼の方への愛を叫んでおります
主に腐小説中心の妄想部屋でございます
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(男性の方のご入室はお断りいたします)

<現在の森の小さな美術館>

 

未来ツアー参加者を送り出した後の美術館

てんとう虫の智君と物書き翔さんは

cafeで珈琲を飲んでる最中

 

「翔さん、今回は跳んだ時間に

 戻って来ないんですね」

 

空白の時間が出来てはいけないから

出発と到着時間のずれは一分以内とされていた

今回もそれくらいかなと思っていたけど

どうやら違うらしい

珈琲を飲み始めて2,3分は経過している

 

「そうみたいだな

 10分くらいズレるのかな?

 もっと遅れそうな気もするけど ・・・」

 

扉の番人を仰せつかっているMasterが

戻って来ないのだ ・・・

 

 

「そうですね30分とか?

 それくらいなら許容範囲だって

 前に蒼さんが言ってましたよね」

 

だからそう心配はいらないんだけど

 

「Master、戻って来ないな」

 

「誰を迎えに行ったんですかね」

 

二人で顔を見合わせて

何度も首を傾げ

玄関の方に視線を向ける

 

「あ ・・・ 戻ってきた」

 

Masterの姿が見えたその時

隣を歩くのは画伯と呼ばれる大野さんだ

 

「画伯だよな」

 

*二人は彼が若ちゃん、画伯父ちゃんの

 転生者だとは知りません

 

「意外な人ですね ・・・

 僕は大ちゃんかと思ってました」

 

「俺は蒼さん」

 

二人が呼ばれた理由は

この美術館に縁のある人間だと思ってた

 

画伯は?

絵を描くからか ・・・

 

「こんにちは

 二人ともお疲れ様」

 

満面の笑みを浮かべた画伯が

二人の前に座る

 

「画伯、珈琲飲む?」

 

「飲むよ~」

 

Masterと画伯ってそんなに仲良しだっけ?

意外な一面を見て

戸惑いを隠せない二人

 

「ふふ ・・・ 俺とMasterは仲良しだよ

 豆屋さんも一緒だけど(笑)」

 

「どうして呼ばれたんですか?」

 

「ああ、俺がここに来ないと

 向こうの彼が現れないらしい

 俺がいなくても

 顔を出してると思うけど

 念には念を入れてだろうね」

 

未来の誰か?って事か ・・・

誰だろう?

全く予想できない

 

 

それこそ、蒼さんか大ちゃんだと

思ってしまうけど ・・・

 

「はい、珈琲」

 

Masterは自分の分と画伯の分をテーブルに置き

画伯の隣に座った

 

「ツアー参加者さんが戻る時間

 かなりズレるんですか?」

 

向こうの誰が来るのか気になるけれど

正直、こっちの世界に関わる事ではない

それよりも戻ってくる時間の方が気にかかる翔さん

 

「20分くらいかな?

 珈琲を飲み終わった頃に

 扉が出現する」

 

「30分以内のずれなら

 そこまで影響は無いよ」

 

Masterも画伯も全く気にも留めていない

 

「それなら良いんですけど」

 

「今回の扉を管理してるのは

 『ま』が付く人だから

 そこは安心して」

 

『ま』が付く人

この言葉が出た時は

大船に乗ってればいいらしい

 

「分かりました」

 

智君も翔さんも安堵の表情を浮かべ

カップに残った珈琲を飲み干した

 

(二人とも前に座ったのは画伯父ちゃんですよ)

 

 

 

<続きます>

 

未来の美術館

先生として現れるのは

社長・福社長が

探していた人です

(まだ会ったことはない)

 

 

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