I think I klove you 81 | 蒼のエルフの庭

蒼のエルフの庭

蒼の方への愛を叫んでおります
主に腐小説中心の妄想部屋でございます
ご理解いただける方のみお入りください
(男性の方のご入室はお断りいたします)

智にぃのライブを食い入るように見つめた彼(兄さん)

俺はその横顔を気が付かれないよう

チラ見した(バレてたかな?)

彼(兄さん)ならどんな風に踊っただろう・・・

そんな事を想像してた

(智にぃとソラスの4人には申し訳ないけど)

圧巻のステージが終わる間際

雑貨屋さんに肩を叩かれ

客席から連れ出された

 

「野良君、のんびり見てたらダメじゃん

 智にぃのラスト曲が始まったら

 舞台袖に集まる約束だったでしょ」

 

「ええ、すっかり魅入られちゃって」

 

ステージ上の彼らと隣に座る彼に

 

「奇跡のコラボだから仕方ないけど

 俺たちの出番はここからだよ」

 

智にぃはソラスの3人と一緒に

年に一度公演をしてる

(プラチナチケットで手に入らないらしい)

そこに王子が加わることは奇跡と言っていい

 

「ちょっと緊張してきた ・・・」

 

「俺も緊張してる」

 

翔’sのメンバーの中で

一番話しやすいのが雑貨屋さん

気さくに話しかけてくれるのもあった

練習の時は一緒の居てくれた

そのお陰で、上ちゃんとも話をする

若ちゃんが誰なのかは知ってるんだけど

上ちゃんが誰なのかは分からない

俺の勉強不足なんだけど

雑貨屋さん曰く「知ったら驚くよ」って笑ってた

落ち着いたら調べてみようと思ってる

 

そこからは

メンバーが揃いバースデイソングと

彼らに贈る歌を歌った

華やかな祝宴のようなイベントは

巨大ケーキの登場で終演となった

 

松岡邸に戻り

打ち上げが始まるまでの時間

用意した誕生日プレゼントを渡そうと

ソファーの背もたれに持たれて

ぼんやりしてる彼の前に行く

 

「兄さん、疲れた?」

 

「心地いい疲れだな

 飲んだら瞬殺で寝そう」

 

「俺も寝そうです」

 

「そうだ、まさかもう一曲練習してたとは

 吃驚したよ(笑)

 キャパオーバーにならなかった?」

 

SecretはSecretの役目を果たしてくれたようで

大成功ってことだ

 

「先生が面白い方で

 楽しんで覚えました」

 

「先生って誰?」

 

歌を贈られた智’sには内緒なんだから

先生が誰かは見当つかないようで

好奇心ありありの眼差しで聞いてきた

(ほんとダンスが好きなんだな)

 

「侯爵が内緒で連れて来てた

 サミーって人です」

 

「え~~~!

 サミーが先生だったんだ」

 

思いっきり驚いた声を出すから

俺の方が吃驚した ・・・

 

「知ってるんですか?」

 

 「ああ、知ってるもなにも

  ヨーロッパで有名なコリオグラファー

  そうか、無門と仲良しだ」

 

合点がいったのか何度も頷き

「すげぇ~」を連発

 

「そうなんですか?

 とっても面白い日本語を話す人で

 練習も楽しかったです」

 

気さくなお兄さん

ちょっと癖があるけど ・・・

 

「サミーに教えてもらった

 それだけで自慢しても良い

 ダンスを齧ってる人なら一目置く

 って ・・・ その道に進む訳じゃないから

 飲んだ時の酒の肴くらいだな」

 

確かにこれから先の俺の人生で

サミーに教えてもらったは

あまり利点はなさそうだ ・・・

 

一流の人たちの集まりに

集う人もまた一流なのは当然

その仲間に入れて貰えたことが

俺の宝物にはなった

 

「そうだ、兄さん

 誕生日おめでとうございます

 プレゼントを用意したんです」

 

ずっと何が良いか考えて

『team ブルージュ』のロゴを入れた

パーカーを作った

 

「そうなの?」

 

身を乗り出して

俺を見上げる

 

「学祭前に渡すか迷ったんですけど

 やっぱり当日にしました」

 

お揃いで着て貰えない気がして

それとおソロで着るのも気恥ずかしくて

 

ラッピングした袋を渡すと

直ぐに取り出してくれた

 

「カッコいいじゃん

 ブルージュの文字の色が

 ブルーかピンクへグラデーション

 お洒落だな ・・・」

 

そう言って直ぐに着てくれた

 

「なあ、チームが入ってるんだから

 もちろん野良君の分もあるんだろ?」

 

「あります」

 

「じゃあ、この後の打ち上げに

 おソロで着て行こう」

 

なんと言う事でしょう!!!

ナレーションが頭の中に流れた

まさか、今?

持ってきてるけどね ・・・

 

「じゃあ、それを着ていきます」

 

「んじゃ、俺からも

 同好会会員のしるしとして

 「ブルージュ」キャップをプレゼント」

 

パーカーを着たまま立ち上がり

カバンから帽子を取り出し

被せてくれた

 

「最高の学祭ライブ

 お疲れさまとありがとう」

 

彼は嬉しそうに笑って

自分もその帽子をかぶってくれた

 

 

 

夢の様な一日

まだ覚めて欲しくないな

 

 

 

 

 

<続きます>