「あんまり飲んだらあかんぞ。」
びっくりして振り向くと
目の前には信ちゃんがいて
「もう めっちゃ顔 赤なっとるやん!」
それはお酒のせいなのか‥
信ちゃんが目の前にいるせいなのか‥
『し、信ちゃん‥久しぶりやね‥』
恥ずかしくなって
慌てて話題を変えると
急に私の手首を捕んで歩き出す。
『‥えっ、ちょっ‥!』
すると近くにいた従業員さんを
捕まえて話しかけた。
「すいません、
この子、ちょっと飲み過ぎたみたいなんで
休める部屋とかないですかね?」
案内してもらったのは
新婦さん専用のドレッシングルーム。
真っ白なソファーに横並びに座ると
少しの沈黙‥。
『信ちゃん、私 酔ってないから
向こうに‥』
「わかってる。
ちょっとお前とふたりで
話したかってん‥」
その真面目な横顔は
あの日を思い出させるものだった。