古今東西の妖精や精霊・スピリチュアルにまつわる作品を取り上げていくコーナーです。

 

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新しいデッキを入手しました!

 

『ディズニー 不思議の国のアリス タロット』

河出書房新社

ミネルバ・シーゲル 著

リサ・ヴァニーニ 画

鏡リュウジ 監訳

上杉隼人 訳

 

 

箱が紅茶かチョコレートの包装みたい!

底の内側に青いリボンが貼ってあり、解説書とカードが取り出しやすいようになっています。

 

解説書はフルカラー。

一枚ずつ正位置と逆位置について書かれています。

従来のウエイト版タロットの意味に加え、物語の中からインスピレーションを得た解釈が加えられています。

巻末では物語にちなんだオリジナルのスプレッドも紹介されています。

 

 

小アルカナ

 

 

スートの置き換えは以下の通り。

ワンド…花

ソード…槍

ペンタクル…ハリネズミ

カップ…ティーカップ

 

人物カードがキャラクターの絵柄で、それ以外の数札はマルセイユタロットのようなシンプルなデザインです。

だけどただ数を増やして配置を変えただけじゃなくて、微妙に変化があって凝ってます。

 

上の写真はカップの中から三枚取り出してみました。

カップが花柄になったりヒビが入ったりと細かい変化があります。

パッと見で数が判別しやすいモチーフの配置がウマい!

 

 

大アルカナ

 

 

大アルカナの始まりは《愚者》。(写真左)

歩き出したアリスの視線の先には白うさぎがいるのかな?

全ての冒険はここから始まった…!

 

そして《世界》のカードには、猫のダイナを抱えて眠るアリスが描かれています。(写真中央)

夢の世界から目覚める直前の場面を思い起こさせますね。

ホッと安堵感のある絵柄です。

「問題は元々なかった(自分で作りだしていた)」というスピリチュアルなメッセージを感じる一枚です。

 

 

ここで一枚をピックアップ!

《月》のカードです。

 

 

夜空に浮かぶチシャ猫の歯と、対応するように湖に描かれている赤い月。

カードの主な象意が「欺瞞・幻想」であることを考えると、月自体を月じゃないもので置き換えているのが素敵な表現だなぁと思いました。

 

 

他のカードも意外性と納得感があるデザインで見ているだけでも楽しいです。

 

カード裏面のデザインも含めて、何となくメアリー・ブレアさんの原画の雰囲気を取り入れている感じも良いなぁと思いました。

(メアリー・ブレアさんは当時のディズニーの美術担当をされていた方です。アリスの他にシンデレラやピーターパンの制作にも携わっています)

 

 

不思議の国のアリスの原作者ルイス・キャロルは数学者でもありました。こうしたカード遊びにアリスの素材が使われるのも面白いですね。

 

yucca.