君が見せるおかしさも優しさも美しさも、子供っぽいところも大人な対応も、踊る汗も甘く歌う声も、綺麗に撮った写真もバカバカしい加工の写真も、まさかの眼球のサムネイルまで、いろんなものをたくさん見ても、それでも君という人は私には謎だった。

でも今は君が歩く後ろ姿が見える気がする。



リノ、誕生日おめでとう。
ただ君が思うように歩いて。


夏の頃からずっと、リノについて思いを巡らすことが多くありました。
私はリノペンじゃないから知らないこともたくさんあるし、それほど深くリノという人を理解することはできないけど、私なりに心の中で応援してました。
そのことを書いてもいいし、ソウルコンを見て思ったことを書いてもいいし、そういう話とは関係なく心に残ってるエピソードを書いてもいいんだけど。
なんだか今上手く言葉が浮かばなくて。
もともと私はリノのことを真面目に書くのが苦手です。リノが苦手なんじゃなくて、なんて言うか、リノに対して素直になれない。
なんでかな。ライバルだと思ってるのかな笑。
綺麗な言葉でリノのいいとこまとめることも、できないわけではないんだけれど、でも今はそれをしたくはなくて。
的外れでも私の中にいるリノを言葉にしてみたい。
なのであの・・・二次創作的なものを書いてみたのですが・・・。←ミュートレベルの小声
こういうのをここに載せるのはどうかとも思うので、不評そうだったら下げます。(まぁ過去にもチラホラそういうの書いてたけど)
リノの進行形の中に、こんな風に何でもないけど少し温かい時間があればいいなと思って書きました。(でもファン作品系苦手な方は見ないでここまでにしておいて)




* * * * *

『無題』


ここがどこなのかも知らない小さな公園。
ここに来た経緯は知っているけど、気がつけばここにいたような感覚で、誰もいないベンチをぼんやりと眺めてた。
隣に慣れた気配が並んだ。
黙って背を押す手に促されて、足が無感情に前へ進んだ。
穏やかに晴れた日で、少し秋めいた風が気持ちいいと思った。
それくらいは思える。
と言うより俺はいろんなことを思ってはいる。
思って考えて思い直して考え直して、それでわけが分からなくなってるんだ。
「あ、コスモス」
不意に肩に乗ってた手が離れる。
遊歩道の道端に数本のコスモスが咲いていた。
前に買った鉢植えのコスモスはキラキラして見えたけど、そのコスモスはただ何でもない景色の一部に見えた。
コスモス、と声に出したのは俺への気遣いだったかもしれないと思って、うん、ととりあえずの返事をしながら続きを考える。
けれどその思考の最中に彼の興味は他へと移る。
「あ、鳥」
「うん」
視線を追えばまた次へと。
「飛行機」
「うん」
「また鳥」
「うん」
「あっちも鳥」
「・・・お前今空飛ぶものにハマってるの?」
「え、なんで?」
「いやべつにいいけど・・・」
車の中でのやり取りを思い出す。
5分だけそこの公園に寄ってもいいですか?
渋い顔をしたマネージャーに、じゃあ3分だけ、と彼は珍しく食い下がった。
マネージャーが車を止めると、なぜか俺まで車から降ろされた。
なんで俺も降りるんだろうと思ってるうちに手を引かれて連れて来られたわけだけど。
「帰ろう」
鳥も何も振り返らずに、彼は来た道を戻り始めた。
結局何をしに来たんだろう。
フードを被って小さく丸めたその背中。
本当は何か俺に言いたいことがあったのかな。
追いついて隣に並ぶと、また俺の背中に手を回す。
トン、トン、と。
あやすように俺の背中を叩くけど、それが必要なのは今は俺じゃない気がする。
「あ!鳥!」
「おん?」
突然空を指した俺の指を辿って、彼は何もない空間に首を傾げた。
「ばかー」
ケラケラと笑ってみせる俺を見て、彼は眉尻を下げて何か文句を言いながら笑ってた。
それから並んで、コーヒー飲みたいとか背中が痒いとかどうでもいいことを言いながら車へ向かった。
次の仕事場へ向けて再び動き出した車。
彼はもういつも通りスマホ片手にシートに沈んでいた。
俺もなんとなくスマホを手に取る。
でも特に見たいものも見なくちゃいけないものもなかった。
今度は窓の外を見る。
そこにも見たいものや見なくちゃいけないものがあるわけじゃないけど。
ビルとビルの間から見える遠くの空を群れて飛ぶ。
「おー・・・」
なに?とスマホを見たまま低く尋ねる声がしたから。
「鳥!」
力いっぱい答えてやったら彼はスマホを放り出して笑った。
そしてなぜか頭を撫でられた。
よくできましたみたいで気に入らなかったけど、居心地はよかった。
鳥の群れはまたビルの陰に消えた。
車窓から見える空は小さく狭かったけど、穏やかな青い色をしていた。





* * * * *




一緒にいるのはジソンです。

少しジソン側の説明をすると。

ジソンにもリノとどう接していいか分からない時はあると思う。自分だけ空回りして、助けてあげたいのに全然力になれてないと一人落ち込んで。

でもそんなジソンをなんとなく察して、リノは少しくすぐったくて温かな気持ちになるんだよって話です。

ジソンはリノにただ何でもない時間を作ってあげたかったんだけど、こうしてただ二人でいる時間も、何でもなくて心地いい時間なんじゃないのかな。

私の話は味噌派にしか対応してないけど、そうやって隣にいてくれる少しだけ特別な仲間や友達が、実際にリノにいたらいいなと思います。



おまけで、リノがジソンとどう接していいか分からない時です。↓


* * * * *


『コスモスとハンジソン』


風に揺れるコスモスの花。

淡いピンクのときめく色。

恋はこんな風に甘いものかな。

想像に目を細める俺の前で。

パキ、パキ、ポキ。

何の迷いもなく花を摘むハンジソン。

甘い夢を無造作に花束にして。

「リノヒョン、ハピバー」

「あー・・・・・・・・・・・・うん」

ピンクの背景に合成できないハンジソン。

お前がどうやってあの曲書いたのか、お前の宇宙は俺には謎がいっぱいだよ。


* * * * *


遊んでごめんなさい。

リノヒョン誕生日おめでとう。

最後にもう一つ、そのWant so BADを聴いた時に書いたものです。


* * * * *


『コスモス』


何ていうんだっけ、この花

コスモスだろ

ああ、聞いたことある

昔うちのまわりにいっぱい咲いてた

ふーん

毎日ちょっと摘んでこっそり学校に持って行くんだけどさ

うん

毎日校門のところで捨てちゃうの

ふーん

可愛いでしょ俺、昔から

なに、そういう話?

違う、俺が可愛いって話だよ

うん、可愛いね

言うんじゃなかった


ごめん実は知ってる

君がこっそりコスモスの鉢植え買ってきたこと

どう見てもプレゼント用だったけど

知らないふりしててあげるよ

でもなんで

もう1週間もベランダの端っこに置いたままなのかなって

まぁ想像はつくけど

放っておいてもよかったけど

放っておけば枯れて踏ん切りがつくとか

俺は思うけど

俺なりに想像してみたんだよ

それはそれで綺麗な結末を


なに、そういう話?

言うんじゃなかった

言って

もうないよ

もう一つあるじゃん、ベランダに

お前ほんとはこの花の名前知ってただろ

しらない

いつ見たの?

あー、夢?

じゃあ夢にしといてくれる?

終わらせなよ

え?

もう捨てな


その鉢をそこに置いた時から分かってた

これはずっとここにあるんだろう

贈り物ですか?

そう聞かれて思わず「はい」って言ってしまったけど

コスモス好きなんだよね

それはただ耳が拾ってしまっただけで

俺に向けられた言葉じゃない

でもその花の名前は俺の耳たぶを

ふんわりとピンクに染めた


終わらせなよ

え?

もう捨てな

なんで?まだ綺麗だよ

綺麗なうちに捨てるの

でも

俺があげるから

え?

俺がもっと別のコスモスをあげる


ピンクの背景に合成された無数の星

ベランダの花を摘んで

イヤホンで聴くデモテープ

ときめきは気流になって

宇宙へ流れた


* * * * *



ジソンくんへ。

リノヒョンに代引きで君の宇宙送っておきました。(代引きかよ)




こんな風に、リノに真っ直ぐ素敵な言葉をプレゼントしてあげられない私ですが。

君を応援する気持ちをジソン経由で受け取ってもらえたら嬉しいです。(代引きでな) ウソ。ごめん。




周りを気にせずゆっくり考え、自分らしく過ごせる一年でありますように。

リノ、誕生日おめでとう。








*画像お借りしました*