鉄の打楽器 「波紋音(はもん)」 の奏者、永田砂知子さんが広島護国神社に正式参拝された折、縁あってご一緒させていただきました。



化石をくりぬいたような風貌ですが、比較的あたらしい楽器なのだそう。

作家は、彫刻家の斉藤鉄平さん。


水琴窟のような柔らかく丸みを帯びた不思議な音。
上空に聴こえたかと思えば、身体のすぐそばに聴こえる。
目を閉じると、余韻を含む音が響きながら身体を通り抜けて行くような、包まれるような不思議な感覚に。



此岸の音ではない、と感じたのは笙の音を聴いて以来です。
天空に立ちのぼってゆくような笙の音とは違って、波紋の音は内側から球体となって外へ拡がってゆくような印象でした。


おりしも降りはじめた雨に、参拝客もまばら。
雨は人ばらいと浄化の意味があるのですよ、と教えていただきました。
集まるべき人だけが集まるように、という天のお計らいなのだとか。




昨年の原爆の日には、原爆ドーム前での演奏もなさったのだそうです。
8月6日には、宮島の大聖院で平和への祈りをテーマに奉納演奏を予定されています。


きよらかな癒しの音色です。

お時間の許す方は是非に。

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永田砂知子 奉納演奏
 ―響きは時空を超えて―


■2014・8・6(水)14時開演
■宮島大聖院: http://www.galilei.ne.jp/daisyoin/
■入場料3: 000円
■お申込み・お問い合わせ先: Tel 082-234-2624(アートサロン広島)

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正式参拝のあとは、永田さんを囲む食事会。
とても気さくで楽しい方で、ずっとお話を聴いていたくなりました。


能楽と宮島の話から、廿日市で来春上演予定の人間国宝 梅若玄祥師 主演 「紅天女」 (原案:ガラスの仮面) の話に。
永田さん、なんと 「ガラスの仮面」 の作家 美内すずえさんと懇意でいらっしゃいました。。
さらに、しばしば永田さんと共演なさっている地歌舞の古澤侑峯さんは、数年前に 「紅天女」 を舞っていらっしゃることも分かり・・・

不思議な御縁に驚くばかりです。


その後、なぜか歩きなれた道に迷いました。

永田さんいわく 「波紋音の音色は、ここではなく、何処かに飛んで行ってしまう音なんです」 とのこと。






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