一昨日の全豪オープンテニス男子決勝、見た方はここにいらっしゃるでしょうか…
決勝はロシアのメドベージェフとイタリアのシナーとの対戦でした。
対戦成績はメドベの6勝3敗でしたが、直近の3戦ではシナーが連勝していたし
前日までの両者の疲労具合を見ても、シナーが勝つかなと思っていました。
ちなみに私はシナーの大ファンです(メドベも好きですよ)
ところが
第1、2セットのメドベは「ゾーンかな?」というくらい強くて
スーパーショットの連続で付け入る隙が皆無。
ああ、こりゃシナーは今日勝てないな…と
せめてストレート負けは回避してくれと私は思っていました。
それがなんと、第3、4セットをシナーがもぎ取り
遂にファイナルセットも取って優勝したのです。
フィギュアで言えば、さながら2017年世界選手権の羽生くん
見ていた誰もが最初は諦めかけていたと思うけど
最後の最後までわからないのがスポーツの良さですね。
私は一昨年フェデラーが引退するまではフェデラーが一番好きで
引退後は誰のファンということもなく、まったり見ていこうと思っていたのですが
去年からシナーのプレーに惹かれ始め
気がつけば一番に応援していました。
なので一昨日は本当に嬉しかったです。
それにしても
好きな選手を試合で応援するのって、胃が痛くなるような思いをしますよね…
羽生くんの競技時代も試合を見るたび
「胃が痛い胃が痛い」と言いながら見ていました(笑)
誰も応援せずに見ていればそんな思いをせずに済むのに。
でも…違うんですよね、スポーツ観戦って。
誰かを、またはどこかのチームを応援すると格段に面白くなるのがスポーツです。
応援しながら
熱狂したり
固唾を飲んで見守ったり
手を合わせて祈ったり
思わず涙してしまったりするから面白いのです。
長年テニスを見てきた私にとって
フィギュアスケートという競技は新鮮でした。
テレビで流し見していただけの頃はフィギュアのことを何も知らなくて
「同じ曲で同じ演技をするわけじゃないのに
何を比べて何を点数にするんだろう」
というレベルでした(笑)知らないにもほどがある…😅
羽生くんを好きになりフィギュアに興味をもつようになってから
ジャンプやスピンなどの”技”にそれぞれ点数が設けられていると知って
「ああ、だから”出来栄え点”というもので差をつけるのか」
と理解しました。
そこまではふむふむ、なるほどねと思ったのですが
仰天したのは
それらの技がどれくらいの精度で実施されているかを判定し
動きや流れを見たり
ガイドラインに沿ってGOEを付けるという作業を
わずか数分の演技中に、しかも瞬時にジャッジたちがしているということです。
いくら手分けしているとはいえ、あの速さのものをあの距離で見て…
(そんなことができるようになるまでのジャッジのトレーニングを考えると
その判定能力こそ競技化できるんじゃね?笑)
しかもPCSには上限があると知り
「順番に滑ってその都度点数が出るのに、それで公平性は保たれるの?」
と思ったりもしました。
M-1グランプリで順番が点数に少なからず影響するみたいな(違)
採点競技をほぼ見たことがなかった私にとって
フィギュアスケートという競技を理解するのは難しかったし
正直今も理解しきれていません(笑)
でも採点競技というものについて考えるようになったのは
ちょっとした進歩だったかもしれません。
ボクシングだって採点競技の側面がありますし。
そんな中で「羽生結弦」という存在は
他の人とは明らかに違う、ルールも何も知らなくても上手いとわかる
そういう演技で多くの人の注目を集め
それまで「色気」や「世界一のステップ」などという
ルールを知らない人を煙に巻くようなワードを遣っていたテレビが
プロトコルを用いて詳しく解説したり
一般の人たちにも最低限の技やルールを説明する方向へと向かわせました。
そういう存在が現れた競技は恵まれていると思います。
スポーツではないけど、将棋の藤井さんのような人がいるだけで
将棋が再び大きく注目され、藤井さんが食べたおやつが完売しますしね
余談ですが、藤井さんの強さってえぐいですね…
将棋のタイトルコンプリートですよ…21歳の若さで。
藤井さんが飛車角金銀桂馬香車落ちでも私は負ける自信あります。
多分一手先も読めない(笑)
今はどのスポーツも放映権料が高くなり地上波ではあまり放送されません。
私はテニスを見るためだけにWOWOWに入っています。
でも本当はもっと色んなスポーツをテレビで見たいです。
熱狂し祈りを捧げ涙にむせびたいです。
そして戦った選手たちに両手が腫れるほどの拍手を送りたいのです。