私が中学生の頃、

実母との関係性が本格的に悪化した。


「母親は子供よりも遥かに偉いのだから、

母親の言うことには必ず従うべき」

という考え方の母と、


「家事も料理もしないし、

私が幼い頃は祖母が育ててくれたのに、

母親ヅラするな」

という反抗心を持った私。


相性は最悪だった。


私を育ててくれた祖母は差別主義者で、

外国の血が半分入っている私にも

漏れなく差別的な言動を繰り返し、

気づけば私は希死念慮を抱えていた。


そのせいもあってか、

「産んでくれたことへの感謝」なんて気持ちは

人よりも乏しかったと思う。


関係性はみるみるうちに悪くなっていった。


私が実家を出てしばらく経ってから、

当時恋人だった夫との結婚が

少しずつ現実味を帯びてきた。


両家の顔合わせで

実母がいないのは体裁が悪いし、

いつか子供が産まれた時に、

母方の祖母が生きているのに

会わせられないというのは

少し切ないかもしれない、と考えるようになった。


物理的に距離を置いたことで、

母と過ごした楽しい記憶や

母がおかしくなる前の人柄を

思い出すことが増えた。


3ヶ月に1度くらいのペースで

一緒にご飯を食べるようになった。

月に1度は電話をしたし、

週に1度はLINEでやりとりをしていた。

しばらくは和やかに過ごせていた。


しかし、金銭トラブルで1度目の絶縁。


その1年半後くらいに母が倒れたと連絡があり、

色々と面倒を見ていたが、

私の夫を軽んじるような発言があったため

2度目の絶縁。


家族に実害をもたらす可能性がある人とは

関われない、関わったらいけないと思った。


でも時々、自分が母と同じ立場だったら

と考えてしまうことがある。


60過ぎて、

孫がいるのに会わせてもらえなくて、

夫とは離婚して、

末っ子からは縁を切られて。

周りは孫の誕生日をお祝いしたり、

夫婦で旅行したりしてる中、

自分はずっとひとりぼっち。

長男しか気に掛けてくれないのに、

その長男も月に1度顔を見せてくれたら良い方で。


こんなに寂しくて切ないことは無いと思う。


そうさせてしまった事の一端は私にもある。


母にも悪いところはあった。

でも、父や私にも悪いところはあった。

私たち家族に足りなかったのは話し合いだった。


生まれ変わってまた家族になれたら、

今度はちゃんと話し合いが出来る家族でありたい。


そしてこれから、

そういう家庭を築いていきたい。


子供にとって良い薬のような親でありたい。

実家を反面教師にして。