「ニューシネマパラダイス」の
ジュゼッペ・トレナトーレ監督の作品。
でも、「ニューシネマパラダイス」のファンタジーな世界とは、
まったく違う、けっこう、衝撃的な作品なので
「ニューシネ・・・」つながりで見てみようという方は
気を付けてください。
「ニューシネ・・・」も、監督の自伝的映画なのか?
と思わせましたが、
「マレーナ」の舞台も同じシチリア島。
主人公の少年目線のストーリーは、
「ニューシネ・・・」との共通点があります。
「マレーナ」とは、主人公の少年が憧れる女性で、
小さな村には、似つかわしくないほどの美貌の持ち主。
主演のモニカ・ベルッチのはまり役です。
彼女が村を歩くと、男はみんな立ち止まって
「いい女だぜ」
という感じで、見つめます。
女たちは、そんな男どもの態度に嫉妬して、
「何よ、あんな女!」
という感じで、反感むき出しの目でにらむのです。
・・・・
怖いですよね。そんな状況。
そんなの実際はもっと態度に出ないようにするでしょう?
と思いきや、
小さな村で、しかも第二次世界大戦の頃なので、
実際そんな状況があったのかもしれないです。
この写真↑の状況。
以前、カナダに留学している友人が、ポストカードを送ってくれたのですが、
その写真が、まさにおなじような写真で、
きれいな女の人が、伏し目がちに歩いていて、男たちが、
「ヒューヒュー!」って感じで見つめてる白黒の写真だったのですが、
それもイタリアの街っぽかったです。
その写真が妙に好きで、しばらく部屋の壁に飾っていました。
「マレーナ」の公開されるずっと前に、もらったので、
映画を見たときに、
「あの写真と一緒だ!」とおどろきました。
イタリアでは、よくある光景なのでしょうか?
男には好かれまくれ、
女には嫌われまくるマレーナ。
どちらにも、うまく対処ができなくて、どんどん追い込まれていきます。
そして最後には、残酷な目に合うはめに。。。。
主人公の少年が唯一の味方なのですが、なにせ少年だし、
意味がない。
異質なものを、敵視するという行動は、日本にもありますが、
イタリアもすごいですね。
村の女どもは、自分のダメな部分とかは、全部棚にあげて、
すべてをマレーナのせいにします。
男どもは、なんとか一晩でも共にしたいと切望するくせに、
彼女を幸せにしてあげようとするものはいない。
村の女どもが、怖いからです。
自分まで村八分にされるのが嫌なのです。
サイテーです。
マレーナにもダメとこはあります。
社交的じゃないし、愛想も良くない。
だけど、あんな仕打ちをされるほどの悪いことはしていないのに。
一番怖いのは、最後の市場の場面。
村社会の恐ろしさを痛感しました。。。。。。。。。
最後まで、救いのない映画なので、(私はそう感じました)
気持ちが落ち込んでるときには、見ない方がいいです。
モニカ・ベルッチの魅力が満載なので、彼女を見たい方は
ぜひ、みてください。
美しすぎます。
- マレーナ ― ディレクターズ・エディション [DVD]/モニカ・ベルッチ,ジュゼッペ・スルファーロ
- ¥4,935
- Amazon.co.jp