「ランドとーちゃく!」

 

 

朝の9時頃、妹からLINEがはいった。

 

 

 

先日の電話以降、何度か話し合いの機会を設けたのだが、

 

 

「お前が決めんさい。お兄ちゃんはどっちでもえぇよ。」

 

「お兄ちゃんが来たいんじゃったら来てもえぇよ。」

 

 

と、不毛なやり取りが続いていた。

 


自分から結論を言わないという日本人の悪いクセで、ダラダラと時間は過ぎていき迎えた当日の朝。


妹からLINEが来た時、蓮池の体は新木場駅にあった。

 


{BE422903-1F7A-4905-8B32-E577C558DC4A}



この日は通勤ラッシュ時間に台風が直撃した日だったので多少の混乱はあったが、

なんとか新木場駅に着き、京葉線を待つ。


 

 

ついにここまで来てしまった・・

そしてまさか妹夫婦と一緒に夢の国に行く日が来てしまうとは・・

 

 

でもここまで来てしまっては仕方がない・・

これはある種の修行。

恥ずかしがることはない!

人生修行なのだ。

 

 

修行ならしょうがないよね!

別にディズニーに行きたくていくんじゃないんだかんね。

 

 

 

いろいろな葛藤を胸に、舞浜駅に到着。

 

{96F39902-0751-447F-A85E-B6D6C17809DB}

 

 


駅を降りて右側へ進むと例の建物が見えてきた。


 

{01B25AE6-7327-452C-8300-22427744925A}

 

 


「すみません、大人1枚・・」

 

 

この地点で心にかなりのダメージを負ったが、今日の修行はこんなもので済むはずがない。

 

 


 

にげちゃだめだ。

にげちゃだめだ。

にげちゃ・・

 

 

妹からLINEが入る。

 

 

「ついた?こっちは今からバズライトイヤーに乗るとこー!

次はスペースマウンテンに乗る予定じゃけぇ、そこで待ち合わせしましょう!」

 

 


 

承知しました。

 

 

 


ハロウィン仕様の風景を眺めながら、

早速スペースマウンテンへ向かう。

 

 

 

「あ!おった!お兄ちゃんこっちこっち・・

ってなんなん!やる気満々じゃねw」

 

 

蓮池のカチューシャ姿をみて笑う妹と、

苦笑いの義弟。

 

 

笑われるいわれはない。

日本人たるや、郷に入っては郷に従え。

修行の一環である。

 

 

{F1674F4B-2D0E-444D-A3DD-A1CA7168F005}


 

さて、人気のスペースマウンテンであるが、

台風の影響からかまだ並んでいる人が少なく、すいすいと進み、あっという間に終了した。

 


 

「はい。次はスターツアーズね。」

 

 

そして言われるがまま、スターツアーズへ向かう。

こちらは3D映像で楽しむアトラクションということで、3Dメガネを装着し、挑む。

 

{F55176D0-6438-42B0-A5DE-E1591820C842}


 

 

・・・

 

 

「あれ?お兄ちゃんどしたん?」

 

 

・・いや、お兄ちゃん、昨日のお酒が残っとったせいか、3D映像と揺れで完全に気持ち悪いですはい。

 

 

 

アトラクションに酔ってしまい、フラフラの蓮池。


さすが修行というのは厳しいものである。

そして横を見ると、旦那くんも体調が悪い様子。

 

 


「あらあら。二人して。

旦那くんも3D系弱いけんね。。

ちょっと休もうか。」

 

 

レストランらしきところに行き、しばし休憩。

 

 

 

「さて、今からモンスターズインクにいくんじゃけど、うちらはファストパスとっとんよ。お兄ちゃんどうする?」

 

 

・・お兄ちゃんもそれ持っとる。


 

{07522902-598B-4276-AE55-B2B426AF0135}

 

「ほんまウケるねw」

 

 

べ、べつに、、ランドに入ったら、人が群がっとるスポットがあったけぇ、なんじゃろうと思ってチケットかざしただけじゃわいね!

 

 

「えらいえらい!

でもうちらの方が先じゃね。どうする?」

 


二人で先行ってきんさい。

わしはこの辺ぶらぶらしよくわ。

 

 

「了解。じゃあ、モンスターズインク終わったら、ホーンテッドマンションで待ち合わせしようやー!

あ、その間にスプラッシュマウンテンのファストパスとっとくけぇ、チケット貸して!」

 

 

お前はディズニーマスターか!

と、心の中でツッコミを入れながら妹にチケットを託し、

ここからは一人で辺りを散策するという荒業にはいる。

 

 

 

しばらくフラフラしていると、

なにやら人が群がっている。

 

 

 

・・・スティッチだ。

 

 

スティッチが何やら撮影会を開催しているではないか。

しょうがねぇなぁ。。。


 

{CF52EEF4-C183-49CA-BCF9-B223DEE201AD}



 

そして、シンデレラ城あたりをフラフラしていると、

見知らぬカップルに声をかけられた。

 

 

「シャシントッテモラッテモイイデスカ?」

 

 

東南アジア系のカップルだったか、

丁寧な日本語でお願いされたので、快くシャッターをおす。

 

 

お!いい感じ!!

・・・すみません、みーもおーけー??


 

{843CBD79-5DCC-4E01-B67F-A972E99CB153}

 

 

・・・

 

 

そうこうしていると時間が来たということで、

モンスターズインクへ。

 


{2E3C31FB-61C6-4B06-96E2-358361C29A64}

{5E38BC50-CE87-4549-A481-6C4A8E5CDA53}


 

 

アトラクションが終わり出たところで、

妹からLINEが入った。

 

 


「まだ?もう並んどるよ?ダッシュで来て!」

 

 

 

小さい頃、兄にいじめられたからか、

ここぞとばかりに仕返しをしてくる妹。


後ろめたさもあったので、ダッシュでホーンテッドマンションへ移動し電話をかける。

 

 


・・はぁはぁ、ついたで!どこ?

 

 

「もう先入ったよ。

 

すみません、連れが中にいるんで・・

って言って入って来んさい。」

 

 

・・おまえ、それはさすがに無理じゃわ。

いろんなものをなくしてしまいそうで・・

 

 

「ほうなん。じゃあ、外で待っとる?」

 

 

いや、もうならんどる。

 

 

・・・

 

 

時間も経ち、晴れ間も見えてきたからか、

人が徐々に増えてきた。

 

でもまだ許容範囲か。

と思いつつ、ハロウィン仕様装飾の写真を撮りながら待つ。


 

{DA4C46C1-D686-4E5F-B712-A56CC49FAC90}

{879F2AF0-F035-4776-AA6B-E5309ACF491E}

{0B53205F-AA5B-4F37-A93D-0E6121F1FA60}


 

そしてなんとかホーンテッドマンション終了。

携帯を見ると、妹からLINEが。

 

 

「とりあえずご飯にしましょう。

シンデレラ城右128番に来てください。」

 

 

・・・

 

 

夢の国だけあって、夢がある住所じゃの・・

 

 

午前中の激しい修行を終え、

疲れた体をひきずりつつ、

「シンデレラ城右128番地」に向かう蓮池であった。

 

 

つづく



はす

https://www.hasubass.com/