5月9日に新代田FEVERで開催された「環七の箱庭」、箱庭の室内楽と三組の女性グループが出演し、全曲ハシダカズマによるリクエストセットリストであること、また各グループとのコラボレーションがあることも予告されていた。

筆者はただのゆるヲタなので、ゆるめるモ!をメインに当日の様子をぼんやりとゆるゆるとレポートする。だいぶ日が空いてしまったが、ようなぴ先生を見習ってちゃんと書こうと、そう思った次第である。そう、忙しくとも。。
ちなみにゆるめるモ!は赤坂ブリッツワンマンライブ後初のライブ出演となった。


一番手、バクバクドキンはのっけから果てしなくゆるゆるな雰囲気であった。
スタートするなり最前列の観客にオリジナルTシャツを投げ渡し、ローファイなトラックとゆるゆるなラップで踊らせる。
中盤からは早速箱庭の室内楽が登場。それまでのサウンドから一転、ジャジーなアレンジで煌びやかなスタイルで3曲を披露した。改造人間になりたーい。


二番手はなんと今回のホスト箱庭の室内楽。トリだろうと思っていたが、聞けばバンドが主催のイベントではないとのこと。
ゆるめるモ!のワンマンライブではお馴染みの面々が一同に会す大所帯のバンド編成。恥ずかしながら下調べをしていなかったため、あの人もあの人も箱庭なの!?状態で少しびっくりした。
様々なインストゥルメンタルを用いた心地良い音色にオーディエンスが酔いしれる中、「媚びていくスタイルで」と披露されたのはハシダカズマ作曲によるゆるめるモ!「NNN」のセルフカバーだ。
静謐な音色に寄り添う涼感のあるボーカルの調べにはじまり、終盤はしなやかに響く言葉たちが絡みあいエモーショナルに展開してゆく。
「アイドルに楽曲を提供するときはおっさんが歌っても成り立つというのを基準にしている」と後にTwitterで語っており、ほぼ原曲そのままのアレンジながら素晴らしい仕上がりとなっていた。
この楽曲はゆるめるモ!の赤坂ブリッツワンマンでの個人的ハイライトのひとつであったこともあり、思い入れが深い曲である。これは良いものを聴いた。


三番手はゆるめるモ!だ。ブリッツ後初ライブということもあり、「アフターパーティー的な感じで楽しもう!」とメンバーがツイートしていたこの日のライブ。ミニアルバム「箱めるモ!」を筆頭に赤坂ブリッツで演奏されなかった楽曲が数多く演奏された。
セットリストは以下の通り。

1.ゆるトロ
2.1!2!かんふー!
3.私と私と私と私と私と私と私と私と
4.木曜アティチュード
5.SWEET ESCAPE
6.おこしてしまった?
7.たびのしたく

ゆるめるモ!のみ全曲箱庭の室内楽による生演奏となった。(登場曲「ゆるトロ」を除く)
赤坂ブリッツで演奏されていない曲を含めつつ、箱庭メンバーのリクエストも加味して選曲したとのこと。加えてハシダ氏からTwitterで「『1!2!かんふー!』はフツーに大好きだから、『SWEET ESCAPE』はブリッツの豪華メンバーのあとでどうなのかという気持ちがありつつも思い入れの強さから選曲した」という旨のリプライを送って頂いた。個人的にもこの2曲は大好きで、なんなら密かに「かんふーガチ勢」を自称しているくらいである。

ここからはものすごく個人的な視点を含めながら書いてゆく。文章こそ堅くしているが、もはやレポートの体をなさないものになるかもしれないことを予めご了承頂きたい。文章力は有給休暇を取得する。


しふぉんとあののコンビがめちゃくちゃ可愛い。この日はとんでもなかった。

二人はかなり対照的だという印象を受ける。
赤と水色、努力の結晶と天然物の天才、しっかり者と天衣無縫……
二人の持っている熱量もまたタイプがまるで違うもので、しふぉんが情感溢れる熱であるのに対し、あのの熱はある種のヴァンダリズム的であると感じる。

そんな二人だが、仲が良い様子をたびたび見かける。
ブリッツワンマン前売り特典DVDでは二人でラッスンゴレライを披露していたり、あのがツイキャスで「しふぉんさんはぼくの写真をよく撮るから、なんか疲れたりとかして心の病になったときにそれを眺めるのが趣味って(プロフィールを)書き換えておきます」と話していた。(メンバーのプロフィールをよく見ているらしい)

この日のライブでも「私と私と私と私と私と私と私と私と」ではしふぉんがあのの髪を直していたし、「木曜アティチュード」の間奏では二人がじゃれあった末にあのが何かにツボり、笑って歌えなくなるという場面もあった。

姉妹みたいで本当に可愛い……なんだこの二人。


……気持ち悪いかもしれないが好きなものに対してはこうなるだろう誰だって。オタクなのだから。カッコつけるよりも、良いものは良いと素直に叫ぶ。これがポリシーだ。開き直りとでもなんとでも言うがいい。とりあえず書いてるときの顔を誰にも見られていなくて本当によかったと思う。



そういえばライブレポートである。ゆるくとも本筋には戻りたい。

小ハコで聴く「SWEET ESCAPE」もまた格別であった。10分を超える曲であり、持ち時間が限られた何組も出演する対バンではなかなか聴けるものではなく、ワンマン限定とすら思っていただけに嬉しい選曲である。ブリッツの余韻もある中で、音の渦潮に身を任せ踊り浸った。

最後には「たびのしたく」を披露し、アットホームな雰囲気からスペーシーなスケールにまで一気に展開するドラマチックなステージは幕を下ろした。


ちーぼうともねの休養が発表され、この日は4人でのステージ。これまでもフルメンバーでないステージは何度かあったが(なんなら筆者がフルメンバーで観たのは赤坂ブリッツのみである)、赤坂ブリッツ以前と比べるとメンバーが欠けていても逞しいライブを魅せるようになったと感じた。ブリッツ以前は多少なり感じていた物足りなさもなく、堂々としたそのパフォーマンスからは風格すら感じる。予め休養が決まっていたこともありメンバーの心構えもできていたことと思うが、やはりあの大舞台の経験値が彼女たちを成長させたのだろう。
フルメンバーで再集結する日のステージが今から楽しみだ。その日には「NNN」を歌ってほしいと思っている。



そしてトリを飾ったのはlyrical school。前身であるtengal 6の「ルービックキューブ」という楽曲を数年前に知人に紹介され、初めて聴くアイドルラップに衝撃を受けた。以来気になっていたもののなかなか機会に恵まれず、この日ようやくステージを拝むことができた。(4月末に六本木で出演ライブに参戦しているのだが、友人からポール・マッカートニーの当日券があるとの連絡を受けて観ずに出て来てしまったのだ)

ゆるめるモ!で出し切っていたこともあり、バーカウンターで一杯引っ掛けながら少し離れて眺めていた。カウンターの中では箱庭メンバーもライブを見て楽しんでいる。
期待通りサウンドもライムも非常に心地良い。自分の中ではEspeciaと並び「観てるだけで夏が来るアイドル」の筆頭になった。爽快感、清涼感、優しく頬を撫でる風すら感じる。
もちろん箱庭の室内楽とのコラボもあり、最後にはその名も「tengal 6」という楽曲でライブを締めくくった。


全編を通して、音楽ファン的にもかなり満足の行く一夜となった。当日はハシダ氏を讃えチェキ会も開催されたとのこと。(筆者は終電の都合で断念)


ちなみにこの日、初めてチェキくじで我らが血液・しふぉんのチェキを引き当てた。何度引いても引けなかったしふぉんチェキをついに引き当てたのである。
チェキは基本的には焼き増しができるものではないため、筆者はどれも「縁」であると考えている。そのため他のオタクからは買わないし、交換もしない。手元に来たものは推しでなくとも大事にすることにしている。
そんなわけだから推しのチェキは己の手で引くべし、というのがマイルールである。ゆえに本当に嬉しい1枚だ。

それがこちらである。





はぁ可愛い。


ちなみに着用Tシャツはしふぉんが好きなイラストレーター・amber くずゆさんによるものである。くずゆさんはしふぉん主義(しふぉん推しをこう呼ぶ)とのことで、羨ましい。そして素敵。


最高なライブのあとに引き当てた初のピンチェキを眺め、最寄駅から終バスの通り過ぎた夜道を喜々として歩いて帰ったのだった。
ライブレポートが書けない病というのがある。楽しさのあまりMCなどの記憶がぶっ飛び、文章構成の上で致命的な欠陥が発生することが容易に予想されたところで実際書いたら本当に欠陥が発生する病である。患った。
そのときどきは確実になにもかもが心に響いているわけだし、吹き飛ぶほどの楽しさはその響きの積み重ねなのである。言い訳のように聞こえるかもしれないが実際そうなのだ。職業ライターの方々はメモは当然として、資料音源など頂いているのだろうか。地味に気になるところである。
筆者は予想に反して最前ブロックに発生したモッシュピットと最前張り付き圧縮勢との狭間で様々な渦に何度となく投げ込まれ、あの熱狂のフロアでトイ・ストーリーのウッディのような冒険を余儀なくされていた。流されるままに…


そんなわけなので、プロデューサー田家氏と「ゼロから始められるアイドル運営」を共著した大坪ケムタ氏によるものをはじめ、ネット上には素晴らしいライブレポートがいくつか転がっているので基本的にはそちらを参照されたい。煌めく瞬間をひとつひとつ切り取ったライブ写真と共に綴られた文章からもまた熱気が伝わってくるようだ。

じゃあここでは何すんねんと、まあ気にもしない人のほうが多いだろうが、筆者は例によってセトリが頭からぶっ飛び、「ゆるめるモん」が2曲目だったことすらまともに覚えていなかったレベルである。「DO FUFU」の次?とか言っていた鶏である。
とりあえずネット上から拾ってきたセットリストを眺め、いろいろ思い出していこうと思う。随筆か。


当日のセットリストは下記の通りである。

1.ゆるトロ(slo-モ!)
2.manual of 東京 girl 現代史
3.ゆるめるモん
4.難
5.あさだ
6.アーメン
7.場viewer
8.ぺけぺけ
9.眠たいCITY vs 読書日記
10.メルヘン
11.波がない日
12.虎よ
13.DO FUFU
14.聞こえる
15.SWEET ESCAPE
16.たびのしたく
17.1!2!かんふー!
18.OO(ラブ)
19.スキヤキ
20.Hamidasumo!
21.なつ おん ぶるー

EN1
22.私の話、これでおしまい
23.花のドイリー
24.べぜ~る

EN2
25.NNN
26.さよならばかちゃん
27.逃げろ!!


全27曲。記憶が定かなところから攻めていこう。



4.難
オープニングから記憶がないわけである。まず「manual of 東京 girl 現代史」から「ゆるめるモん」の流れはスーパー王道な構成であった。「ゆるめるモん」はなんとも説明しづらいのだが、ものすごく“2曲目感あるビート”なのである。フロアはもうテンション上がりまくりで大変なことになっていた。ステージを観るのも大変だったかもしれない。それでもとにかく楽しかったことだけは覚えている。

この王道な流れでさてMCかな、と思ったらSEが流れる。お、まだやるか、次はなんだ?と思ったら難だ
どう考えてもバンドでやることを想定していない曲である。そういえばゆるめるモ!公式Twitter(@ylmlm_staff)が同じようなことを言っていた。cinema staff三島氏(Ba.)とキンモクセイ/HALIFANIE張替氏(Dr.)のスキルが人間技じゃないとも……

結論から言えば、原曲の比ではないとんでもなく重厚で強烈なグルーヴを叩きつけてきたのだ。バンドセットのド真ん中の三島氏のベースからは音が鳴っているというより音の巨大な塊が印象的なシンセのフレーズともに発射されいるというほうが感覚としては正しい。少なくとも一辺3mはある立方体の音圧が絶え間なく押し寄せるのだ。隕石である。スペーシーなサウンドに乗せたこのビートはもはや隕石である。もしライブハウスの中で鳥を放つ演出があったとしたら、トビくらいなら1音で軽く撃ち落とせるレベルである。
そしてそんな音圧にも負けないメンバーの堂々としたパフォーマンス。それに応えるように後ろから押し寄せる他の観客の推進力を借りて、全力でぶつかりに行ったのがこの曲だった。
曲が終わったとき身体に残った残響が物語る。このライブ、ただじゃ終わらない……!

5.あさだ
「鳴らすところですよ~」との合図でみんなが何かしら叩いていたこの曲。
ゆるめるモ!の過去のイベントタイトルにある「恐るべき子供達」というフレーズ、自分にとって彼女らの印象はまさにこれなのだ。全員どこかチャイルディッシュな雰囲気を湛えているように感じている。バビロンに毒されていないボーダレスな浮遊感こそがゆるめるモ!の“ゆるさ”の真の姿なのではないだろうか。サビで代わる代わる飛び跳ねる彼女らを見ていると、その真髄が曲の肉と皮の間から垣間見えるような気がする。

ちなみに今回のワンマンでは、リキッドワンマンで販売されたカウベルに続く公式打楽器シリーズ第二弾となるメガホンが販売された。野球現場か。付属のシールと会場にいた他のファンの方に頂いた大阪公演時に有志が配っていたシールを貼り付け、スコーンスコーンとやっていた。ただ圧縮の中では壊れることを懸念して意識して守ったり常に頭上に掲げるような状態になる必要があったのが少し残念であった。かさばらず(邪魔にならず)強度も問題にならない、第三弾はそんなものを期待している。なかなか攻めたシリーズなだけに楽しみなのは確かなのだ。
とりあえずメガホンはライブハウスっぽくないところでやるときに持っていこうと思う。わりとそういった機会も多いのだ。いつか始球式を務める日が来たら絶対にこれを持って応援に行くつもりである。


9.眠たいCITY vs 読書日記
10.メルヘン
なにやらサイバーなグローブをメンバーが装着した。指先に金属の筒がついている。
「これなんだと思う?」というもねの問いに「サイリウム差すんじゃない?」と真面目に思った当時の間抜けな自分の頭に原材料にしっかりと金をかけたハリセンを叩きつけたい。
バンドではなくオケを用いて披露されたこの曲、大箱ならではの音響でバシバシ響くトリッキーなビートとメロディーが炸裂する。そして迎える幻想的な間奏。メンバーが手の甲のなにかを操作し、天井に翳すと色鮮やかな緑色のレーザーが発射された。仄暗いブルーの照明の中に色を差すいくつもの美しいレーザーにオーディエンスは息を呑んだ…………と、ここで綺麗にまとまるのが普通のライブ。しかしはそうは問屋が卸さなかった!
なんと我らがしふぉん(※当ブログは全力でしふぉんを推しています)のレーザーだけが出なかったのだ。「え?これ合ってる?」といった素振りでもねに確認をしたのち、ステージ袖に引っ込んでしまう。長い間奏が終わり、自分のパートが来るまでにはステージに戻ってきていたが、その手からはグローブが外されていた。
続く「メルヘン」のイントロでもレーザー発射演出があったのだが、しふぉんの番になるとほんの一瞬「あ、やべどーしよ」とあたふたしたのち、機転を利かせダブルピースで可愛らしいポーズをキメたのである。あのときのしふぉんの可愛さにハートを射抜かれた方も多いだろう。映像化期待ポイントのひとつ、なんならベスト3に入る一幕であった。

15.SWEET ESCAPE
例の曲である。例の10分のやつである。ゲストが総登場し、過去最高レベルの音像でぶちかました最初のハイライトである。(15曲目だがまだ前半戦なのだ。とんでもないボリューム…)
ファイブギター、ツインドラムをはじめ、ホーンセクション、パーカッション、レーザー、演奏される映像(!)、など様々な音像が飛び交う芸術的ですらある空間。森美術館(現代アート専門)の展示室でパフォーマンスされていても不思議ではない。これもまた映像化・音源化が楽しみな楽曲のひとつである。
ただひとつ問題点をあげるとすれば、メンバーの声量が演奏に負けていたことだ。メンバーに合わせて各楽器の音量を落とせばいいと思われるかもしれないが、音楽性にもこだわったグループで、かつノイズも取り入れている以上音楽的なクオリティを保つためにも音量を下げることはナンセンスである。
ボイトレにも取り組み確実にリキッドワンマンよりはスキルアップしている彼女らだが、バンドの人数と何より個々のレベルの高さ、それをすべてぶつけてくるこの曲で彼らのサウンドを背負うにはさらなるパワーアップが必要になってくる。
逆を返せばメンバーのレベルが上がるほどにこの曲のレベルも引き上げられる。今後とも期待したいところだ。

18.OO(ラブ)
今回のライブではギターの美麗なアルペジオがこの楽曲の雄大な世界観のはじまりを告げた。
チャイナな衣装に身を包み日の丸扇子を手に舞い踊る姿にはゆるめるモ!に秘められたロックスピリットが感じられる。

19.スキヤキ
これもまた出だしから難に匹敵する強烈なグルーヴが迫ってきた。
演出の定番になっており、この日も例に漏れず落ちサビでダイヴしたあのを目指し様々にうねっていたオーディエンスが一斉に群がる。
あのはダンスに関してはテキトーにすら見えるのだが、化け物じみた存在感がそれを覆い隠すどころか魅力的にすら見せている。いるだけで魅せることができている。言うなれば天に愛されたひとつの概念なのだと思う。そんなことを思い知らされる曲でもある。
あとはとりあえずフロアの激流の中で倒れないように必死だった記憶が…。

20.Hamidasumo!
生演奏で披露されたこの楽曲が本編のハイライトとして申し分無い機能を果たしたことは言うまでもない。
ゆるめるモ!の多様な楽曲群の中でもずば抜けてスピード感のあるこの曲は、曲そのものだけではなく構成の上でも幅を広げ、かつ攻撃的なスタイルを可能にした。
生演奏の迫力はもちろんのこと、目まぐるしい展開の先で気がつけばあのがノイジーなギターソロをぶちかましているし(ここはJOJOさんが弾くものかと思っていた!)、間髪入れずリアルタイムでボコーダーをかけたしふぉんが観客を煽りまくる。少しコールをミスったときの茶目っ気に和みつつも、この彼女の熱量が爆発したコール&レスポンスでオーディエンスはひたすらにヒートアップしてゆく。

21.なつ おん ぶるー
本編を締め括るのはゆるめるモ!鉄板曲のひとつであるこの曲。
「1!2!かんふー」からこの曲に至るまでのラストスパートの選曲が非常に秀逸であったと思う。1曲1曲踊り方の違うビートを巧みに使い分け、本能レベルで飽きさせない。
独特のスケール感と抜け感のあるこの曲では(これも定番だが)うきわやビーチボールが投げ込まれ、ゆるめるモ!なりのお祭り騒ぎで本編を締めた。

23.花のドイリー
Wingsの「Silly Love Songs」を彷彿とさせるホーンセクションのリフレインがエモーショナルな1曲。
あのの解説、もねの先導もお決まりのひとつ。曲の暖かさも相まって、多幸感が充満するフロアで一斉に敬礼・行進・コール(この日は1・2・3・4・5・6 ありがとう!だった)に励むゆるヲタ達の姿には穏やかな一体感が見受けられた。

24.べぜ~る
かなり絶妙な選曲であると思ったのがこの曲。何より位置である。
サンバ全開のものすごく明るい曲の中に「これじゃダメ全然ダメだ」「照れられると死にたくなる」とブルースが炸裂した、「逃げろ!!」にも通ずるゆるめるモ!の伝統芸のひとつ。フルアルバム「Unforgettable Final Odyssey」収録のアルバム曲でありながら、その盛り上がりからイベント出演などでも起用率の高い楽曲のひとつである。
ラストを飾るタイプの曲ではないというこの曲の立ち位置をアンコール1の最後に持ってくることで、ガンガン盛り上げつつまだまだ続くのだと暗に示す。ダブルアンコールを求める声にも熱が込もるというものだ。


25.NNN
「SUImin CIty DEstroyer」から唯一生演奏で披露された楽曲。静謐な雰囲気からエモーショナルに展開する屈指の名曲、まさかこのタイミングとは!
「ここに集まる」の繰返し、一つずつ重なってゆく声、リンクした振り付けも胸に響く。
このリフレインに加え、終盤の歌詞
「昼と夜 大地と海が 別れたのは区別でない
我々が離れ 再び会うための目印である」
が、ここにいる我々はもう誰一人として一人ではないと、なにもなくなってしまったとしても、またここに集まろうと、そう心に告げているように思えた。これは絆の歌なのかもしれない。
曲の後半でぶわっと泣き出したしふぉんを見て、筆者自身の心の中でも何かが外れた。その瞬間からこの曲がそれまでの比じゃない勢いで心に流れ込んできた。
そういったこともあって、全編を通してのハイライトとして最たるものは個人的にはこの曲である。

26.逃げろ!!
原曲よりメロウなスタイルは「NNN」「さよならばかちゃん」からの流れに合わせてか。
この曲では無数の風船が客席に投げ込まれ、色鮮やかな客席とステージでライブは大団円を迎える。
注目したいのは風船の色だ。メンバーカラーのものに加えて、黄色・緑・黒の風船も飛び交っていた。
黒は公式グッズ等で「箱推しカラー」とされている色である。また、黄色・緑といえばやはり卒業したメンバーのことを思い浮かべるだろう。
当日、2階席では「私レベルになるとチケット自腹だから」と公言し参戦した元メンバー・適当黄色怪獣ことゆいざらすが6人の大舞台を見守っていた。
曲の最後、おもむろに緑色の風船を手にとったしふぉんはなにを想って最後の1音を聴いていたのだろうか――




ライブ終演後にはメンバー自らが出口に立ちファンを見送った。満身創痍で白く燃え尽きかけているしふぉんに「最高だった!」と一声かけて外に出ると、メンバーからのメッセージカードがサプライズで配られていた。
メンバー一人につき3種類ほどのバリエーションがあり、こんなところからもこの赤坂ブリッツにかけていた強い想いが感じられる。

自分で手にしたもののほか、会場では近くにいたゆるヲタの方々にお願いしていくつか写真を撮らせて頂いた。全員のものを全パターン集めることはできなかったが(もねについては一つもなく……無念)、これだけでも彼女達の想いが伝わるはずである。





















さて、次回の更新では、ゆるめるモ!としては赤坂ブリッツのアフターパーティー的な位置付けで行われ、非常に濃密な内容となった「環七の箱庭」についてレポートしたいと思う。箱庭の室内楽があの名曲をセルフカバー!?(引きの演出)
いよいよゆるめるモ!の赤坂BLITZワンマンライブまであと5日となった。
「興味はあるけど…」と参加を迷っている人も多いことだろう。なかには「曲は全然聴いたことないけど面白そうな気がする」なんて人もいると思う。

かつて筆者が好きなバンドのひとつ、TRICERATOPSのフロントマン和田唱(Vo,G)は「知らない曲で楽しめなきゃライブじゃない」と言った。
ゆるめるモ!もまた知らない曲でも楽しませてくれるライブアイドルだ。現に筆者は初めてライブに行った時点でアルバム「Unforgettable Final Odyssey」をゆるっと聴いたくらいで、どの曲も印象でしか頭に残っていなかったものの存分に楽しむことができた。

とはいってもやはりなにひとつ知らないままでは少し敷居が高いのも事実。これはどんなアーティストにも言えることである。ましてやワンマンだ。

そこで今回はこのライブを前に「最低限これだけ押さえていけばあとは雰囲気で楽しめる!」というところを目指し、「新規の新規による新規のためのライブ予習」をテーマに記事を書かせて頂いた。
筆者自身ゆるめるモ!を追いかけ出してまだ2ヶ月も経っていないド新規である。これで新規目線品質は保証されたも同然だ。(?)



■メンバー

全部で6人。とりあえず名前と色さえ覚えておけば大丈夫だ。

もね……ピンク担当。エース。振付も。
けちょん……紫担当。オリジナルメンバー。
あの……水色担当。ギター演奏をすることも。
しふぉん……血液(赤)担当。ライブでは煽りを担当することが多い。
ようなぴ……白担当。MCを担当することが多い。
ちーぼう……オレンジ担当。最年少メンバー。


■ヲタ芸

サンダースネイクだなんだとかいう技はあまり見られないように思う。

MIXという、イントロで「なんちゃらかんちゃらジャージャー」などとオタクが叫んでいるものだけ覚えておくといいだろう。基本的にどのアイドルの現場でも共通して存在するものだ。
あとは周りに合わせて「ハイハイ」とか「オイオイ」とか「ふっふー」とか言っておけば充分である。

MIXには3種類ある。
いずれも「あーよっしゃいくぞー!」、最近多いものでは「ジャージャー」といった合図(発動と呼ばれる)のあと、裏打ちのリズムで単語を言っていく。時には倍速で行うこともある。主なものは以下の通り。

英語(主にイントロ)
タイガー、ファイヤー、サイバー、ファイバー
ダイバー、バイバー、ジャージャー
(ファイボー、ワイパー)

日本語(主に2番の前)
虎、火、人造、繊維
海女、振動、化繊
(飛び、除去)

アイヌ語(主にアウトロ)
チャペ、アペ、カラ、キラ
ララ、トゥースケ、ミョーホントゥースケ

※括弧内は少しカウントが余った場合にプラスされる部分

「逃げろ!!」のアウトロなどではこれら3つを連続で言ったりもする。
覚えきれなければ「あいあーあいあーあいあーあいあーあいあーあいあージャージャー」とか言っておけば大丈夫だ。大事なのは雰囲気である。


■これだけは予習しておきたい4曲

だいたいどんな曲でも雰囲気で楽しめるのだが、やはり初参加ではわからないコールなどもある。毎回のように披露される定番曲から最新曲まで、これさえ事前に聴いておけば痒いところにも手が届く、そんな曲を厳選して紹介したい。すべて観れば予習はばっちりだ。
(※紹介している動画の中に登場する黄色担当のゆいざらすと担当のゆみこーんは既にグループを卒業している。予めご了承願いたい)


1.ゆるトロ(slo-モ!)


ライブではお馴染みの入場曲。短い曲だが、コール&レスポンスが行われるので押さえておきたい。ちなみにゆるめるモ!のイントロで「ゆるトロ」のようだ。
現メンバーでの録音は行われておらず、音源は「New Escape Underground!」にのみ収録されている。が、どうやら先日筆者が物販で買ったものが最後の1枚だったらしく、再販の予定は「たぶん無い」とのことである。
少し申し訳ないような気もするのだが、ototoyでダウンロード購入することも可能なので音源がほしい方はこちらをチェックしてほしい。初期メンバーver.の「逃げろ!!」や「花のドイリー」「SWEET ESCAPE」の音源もこちらで入手できる。


2.manual of 東京 girl 現代史


箱庭の室内楽とのコラボレーションミニアルバム「箱めるモ!」の1曲目に収録されている爽やかさと力強さを兼ね備えたアッパーチューン。
イベント出演時にも披露されることが多い人気曲で、ライブではイントロにCD音源には存在しないコールが導入されている。
振り付けがカッコいいのも特徴のひとつ。筆者のお気に入りは印象的な電子音に乗せたイントロの箇所だ。サビでは銃を撃つというか弾丸を叩き込むような振り付けがあり、指差しと目線を同時にもらった日には「私の心臓を叩き割ってみせてよ」と歌う推しメンに心臓を叩き割られてしまうことだろう。


3.Hamidasumo!


POLYSICSのハヤシが作詞・作曲・編曲を手掛けた今ツアーのリード曲であり、新たな代表曲となるであろう作品。
展開がめまぐるしく変わる楽曲で、ライブで初めて聴いたときは何が起こったのかわからないうちに終わっていた。しかし一度聴くと病みつきになる中毒性があり、1日中この曲だけを聴いていた日もある。ロックファンとしてはギターアレンジの手数の多さがたまらない。
この曲にもコール&レスポンスがあるので予習はバッチリしておこう。
余談だがこの曲がリリースされたときのインパクトはでんぱ組.incが「でんでんぱっしょん」をリリースしたときのそれと似たものを感じた。


4.1!2!かんふー!


二胡や銅鑼などの中国の民族楽器を取り入れたサウンドとゆるいラップ、「いいことあるもん簡単だ フー」というリフレインが印象的なポップナンバー。
筆者が特に気に入っている楽曲で、なにはなくとも「いいことあるもん簡単だ フー!」と無根拠に盛り上がる感じがエモい。歩きながら聴いていると自然に体が跳ねてしまう。
なおこの楽曲はゆるめるモ!公式Twitterアカウントにて特別な形で披露されることが予告されている。最近のイベント出演でも終盤に歌われることが多く、ハッピーに盛り上がれるこの曲。更なる進化に要注目だ。


最後に、ライブで頻繁に披露される代表曲も紹介しておこう。知らなくても雰囲気で盛り上がれるタイプの曲だが、いずれも代表作と呼ばれるに相応しい楽曲たちだ。余裕があればチェックしておくといいだろう。


・逃げろ!!


この動画では箱庭の室内楽が演奏を担当。赤坂BLITZでも生バンドで演奏されると思われる。


・なつ おん ぶるー


こちらも箱庭の室内楽の演奏。自由な雰囲気がよく伝わってくる。


・ゆるめるモん


冒頭のみ音割れしているが0:21頃から音がクリアになる。この動画ではちーぼうがギターを弾いている。
曲中で歌われているアルファベットはゆるめるモ!の英語表記にもなっている「YOU'LL MELT MORE」だ。
区切りは
「YO/U'L/L-M/EL/T-M/ORE」
となっている。




~番外編~
こちらは音源がリリースされていない楽曲だが、ライブでは度々披露される。ゆるめるモ!のほぼすべての楽曲で作詞を手掛ける小林愛が所属するバンド「miami」のカバーだ。

白玉ディスコ




いかがだっただろうか。この記事がゆるめるモ!のライブを楽しむためのお役に立てれば幸いである。
ちなみに公式YouTubeチャンネル「ゆるTube」ではゆるめるモ!のほとんどの楽曲の動画を視聴することができるので、気になる楽曲があればチェックしてみよう。


バンドリハの後、公式Twitterが「このライブ1回だけで1日フェスに参加したくらい楽しめる」とコメントしている。期待は高まるばかりだ。

当日は筆者も参戦する。既にチケットを取っている方はもちろん、まだ取っていない方もぜひこの機会に生のゆるめるモ!を観てみてほしい。

チケットの購入はこちらから。
まだチケットは残っているとのことだが、油断しているうちになくなってしまうことも充分ありうる。ピンと来るものがあったらすぐに押さえるのが吉だ。

それでは当日、客席でお会い出来ることを楽しみにしている。
来る5月2日、赤坂BLITZにてゆるめるモ!のワンマンライブが開催される。会場規模は昨年前売券がソールドアウトとなった恵比寿リキッドルームワンマンの約1.3倍であり、延べ約1,300人を収容可能である。
こちらのライブのチケットが絶賛発売中だ。


(プロデューサー田家氏もがんばっている……!?)


ゆるめるモ!との出会いは、昨年の「夏の魔物」がきっかけであった。筆者は行っていないのだが、同イベントに出演していたかねてより推しているでんぱ組.incの藤咲彩音(ピンキー)がメンバーのあのとの2ショット写メをTwitterに掲載し、その可愛さに度肝を抜かれたという次第である。紆余曲折を経てしふぉん推しに落ち着くのだが、その話はまた別の機会に。

その後音楽ニュースサイトを通じて観た「スキヤキ」のミュージックビデオで初めてゆるめるモ!の楽曲に触れた。あまり聴かないタイプのジャンルのサウンドであったため当初は「なんかわかんないけど、いい」という感想を持った覚えがある。



そして同曲が収録された1stフルアルバム「Unforgettable Final Odyssey」(通称「UFO」)を、直感に任せて購入した。この時点では「スキヤキ」を1回だけ聴き、あのを知っているだけというにわかと呼ぶのもおこがましい通りすがりでしかなかった。
このアルバムにはかなりの衝撃を受けた。アイドルでこんなのありか、と。「たびのしたく」なんかはその筆頭である。そして同時に、音楽性へのただならぬこだわりも感じられた。



その後、このアルバムを引っ提げて行われ満員となった恵比寿リキッドルームでのワンマンライブのレポートを読み、行けなかったことを大いに悔やんだ。文章からでも伝わる自由な雰囲気。ゆるさゆえに生まれる展開の余白・余地。面白いことが起こりそうな気配に満ち満ちている。
会場のキャパは知っていたし、クオリティの高いフルアルバムが前提として存在していたことから、このライブの成功を機にこのまま一気にスターダムを駆け上がるのではないかと考えていた。
でんぱ組.incの次はゆるめるモ!が来る。去年の夏ぐらいにそんなことを言った覚えがある。

個人的にゆるめるモ!はネクストブレイクの最有力候補と考えている。
そんな彼女達の大一番、赤坂BLITZ公演はチケット絶賛発売中だ。つまり、現時点では「行こうと思えば行ける」のである。
少しでも興味があるのであれば、応援したい気持ちがあれば、そしてこの日の予定が空いているのであればぜひこの公演は見逃さないでほしい。
そしてなるべくなら完売、という状態でメンバーには安心して当日を迎えてもらいたい。そんなヲタ心から今日はこんな記事を書いている。
そしてそのためには、あるいはゆるめるモ!がさらに高みを目指すためには、一人でも多くの人にゆるめるモ!の魅力を知ってもらう必要がある。そしてそれはやはりライブを観るのが一番なのだ。
いくら話題になったからといって、勝手に売れていくわけではないのである


ゆるめるモ!の入口として大きなウエイトを占めていると考えられるのは、イベント出演、あののビジュアル、様々なアーティストのオマージュ、といったところだろうか。
あのは透明感のあるロリータフェイスが特徴的で、「話題の美少女」として取り上げられることも多く、他アーティストのMV出演やモデルなどもこなす。
そして音楽ファンからは、ビースティーボーイズやESGといったアーティスト達のオマージュによるサウンドやアートワークが注目を集めている。

入口はどこでも構わない。少しでも興味を持ったのならライブに行ってみることを強くオススメする。なんといってもゆるめるモ!の真骨頂はライブなのだ。
物事の本質は直に触れないとわからないものである。あのにしても、まずTwitterアカウントをフォローしただけでそのビジュアルからは想像もつかない相当アナーキーなキャラクターに驚かされるだろう。しかし彼女のツイキャスやブログでその人となりを見ていると、実は極端なまでに素直なだけなのではないかとも思えてくる。その実がどうあれ、上辺だけを見て評価を決められるようなアイドルではないことは確かだ。そしてそれはきっと誰にでも言えることである。


(あの生誕ライブ。先入観を持たずフラットな気持ちでご覧頂きたい)

繰り返しにはなるが、少しでも興味があるのであれば一度ライブを観てみてほしい。ゆるくはあっても悪い意味でのぐだぐだにはならない独特な佇まいと、型にはまらないライブスタイル、それでいてとても熱く盛り上がるパフォーマンスを見れば、凝り固まって二足歩行もままならない心でさえも無邪気に解き放ってくれるだろう。
CDを買うこともそうだが、ライブに行くことが何よりの応援になる。一人一人が応援の気持ちを形にすることが大事なのだ。
まだ観たことがないという人でも、ライブに行けば応援しながら新しく楽しい経験ができる。心も体もリフレッシュして心と生活に潤いが出る。いいことづくめである。これは行かない手はない。そうだ、ゆるめるモ!行こう。


アイドルに詳しくない方は、「アイドルのライブは(ファン=オタクが)怖い」というイメージもあるだろう。
確かに最初は怖いかもしれない。どのアイドルのライブ映像を見ても、なんちゃらかんちゃらジャージャーとかわけのわからないこと叫んでるし、一糸乱れぬ動きで踊り出すし、そのほかにも気持ちの悪い動きをいっぱいしてるし、あの中に入ったらどんな目に遭うのかわかったもんじゃないという心理はよく理解できる。

こういったいわゆる「ヲタ芸」というものは、売れてないアイドルを少しでも盛り上がってるように見せようということではじまったと聞いたことがある。長くなるのでここでは割愛するが、筆者は「アイドルを応援する自分自身を高める」行為でもあると考えている。いずれにしても、応援したい一心、その熱意がヲタ芸の源流であるということだ。中にはヲタ芸が楽しいあまりもはやアイドルを観ていない人や、そのヲタ芸をする姿を面白がってそっち目当てで観に来る人もいるようだが……

そして一旦落ち着いて、人間の心理というものを考えてみてほしい。多くの場合、自分の好きなものと同じものが好きな人に対しては仲間意識を持つはずだ。自分が好きなものを好きな人が増えればそれはとても嬉しいことである。そういったこともあって、アイドルオタクというものは往々にして新規のファンには優しいのである。
それに何もヲタ芸は義務ではない。ライブの楽しみ方は人それぞれだ。腕組んで無表情でぼーっと見てるだけだが実は心な中ではめちゃくちゃ楽しんでいるという人もいる。ヲタ芸はやっていると楽しいものではあるので、覚えておくとより一層楽しめるスパイスのようなものだと思っておけばいい。興味が沸いたら実際のライブで見よう見まねでやってみたらいいし、YouTubeには多数の解説動画がある。勇気を出してライブ会場で慣れてそうなオタクに声をかければ親切に教えてくれるだろう。

もちろん迷惑行為を行ったり、そこまではいかずとも悪目立ちする振る舞いをするアイドルオタクというのも少なからず存在する。しかし、以前の記事にも書いたが、ゆるめるモ!のファン(通称ゆるヲタ)は総じてマナーとモラルが伴った良いオーディエンスだというのが筆者の受けた印象だ。

ライブ中メンバーがダイブしたり、時には観客に紛れていっしょに踊ってたりするのだが、そんな中でも適切な距離感を守り、みんなでいっしょに楽しもうという姿勢をみんながみんな持っているのだと感じられる。迷惑行為をするような血の気の多すぎるファンはおらず、まさしく「愛と平和」が体現された現場であるといえよう。
以前参加した2ショットチェキ会でしふぉんが「ゆるヲタはみんないい人たちで、悪い人いないんだよ」と語ってくれた。メンバーが胸を張ってこう言える環境というのはそうそうあるものではない。




新規や古参という概念も気にすることはないだろう。たまたまハマった時期が違うだけで、そこに貴賎はない。ちーぼうと初めて会話したとき真っ先に出て来た言葉が「新規も古参も関係ないよ。嬉しい」というものだった。これについてはしふぉんもTwitterで発言していて、おそらくメンバー全員が同じように考えているのだろう。単純な話、自分や自分たちのやっていることを好きと言われたり高く評価されれば誰だって気分の良いものである。と考えれば応援する側も変な遠慮をする必要がないことがおわかり頂けると思う。

ライブ会場では実際にメンバーと会うこともできる。物販で2ショットチェキ券が販売されており、その名の通り2ショットのチェキを撮影し、さらには少しの間ではあるが会話を楽しむことができるというものだ。追加料金でサインを入れてもらうことも可能である。
気になるメンバーがいたら遠慮なくチェキ券を購入してみよう。直接ライブの感想や気持ちを伝えられるし、会話を通してそのメンバーのことをもっと好きになれるはずだ。

「何を話せばいいのかわからない」という意見もあるだろう。わかる。筆者も結構なコミュ障である。人生で初めて参加した握手会(別グループ)では緊張しすぎてほとんど何も喋れなかった。「ハジメマシテ」「キンチョウシテマス」「カ、カワイイデス」くらいのことを言うので精一杯だった。ガッチガチすぎてものすごくエネルギーを使ったが、それでも終わったあとは推しのメンバーと話せたことによる幸福感のほうが強かった。まあなんとかなるものである。

オススメなのは、先に話すことをある程度決めておくことだ。チェキ会だとその時にもよるが、1分近く話せたりする。列にすぐ並ばず前の人の様子からどの程度の時間話せるかを見ておくのも有効だ。筆者はいつもこうして話す内容を準備している。最低限これだけは伝えたい!ということをいくつかピックアップしておくといいだろう。「初めまして○○っていいます!初めて観たけどライブ超良かったよ!推すね!また来るね!」といった感じでも構わない。ブログやTwitterを見てメンバーの趣味などを調べ、それについて話すのもいいだろう。メンバーによっては向こうから話を広げてくれることもある。

また、タメ口で話すと非常にスムーズである。通常の人間関係ではいきなりのタメ口というのは躊躇われて然るべきだが、ほとんどのアイドルはファンとの交流の際には初対面でもタメ口である。タメ口というのは心の距離を詰めるのに有効なのだ。筆者も「認知もないし敬語で…」といったお堅い発想を捨ててタメ口で臨んでみたところ、驚くほどスラスラと会話が弾んだ経験がある。それ以降接触イベントで緊張することはあまりなくなった。

ちなみにぼっちでもなんの問題もない。筆者はゆるヲタの知り合いはいないし、ライブも一人で観に行っている。楽しむ心さえあればいいのだ。ライブが始まれば周りはみんな仲間である。


ゆるめるモ!のライブは楽しいことがいっぱいだ。人生に疲れた人や、これまでにない刺激を求める人、ただ盛り上がりたい人からコアな音楽ファンまで大いに楽しませてくれることだろう。
何度でも言うが、迷っているならば、その日が空いているのならば、ぜひ赤坂BLITZに足を運んでほしい。当日は大所帯のバンドを引き連れてその日限りのお祭りになると公式Twitterからもアナウンスがあり、さらには重大発表もあるとのことだ。かけがえのない体験が得られるはずである。
いろいろやってる傍ら、昔通っていた高校の隣にある禅寺の住職の依頼でロックユニット・Bo'zのプロデュースをすることになりました。住職は相当コアなシャーマンキングファンで、熱心なB'zファンである自分に作中に登場するパロディキャラ「Bo'z」を実際にできないかとご相談いただきまして、まぁぶっちゃけ報酬が悪くないのでお受けしました。

メンバーは同寺の高僧お2人、読経の米田善さんと琵琶の杉本良さん。修行を終えているので俗世のものは解禁されてるとのこと。袈裟にサングラスがトレードマーク。
演奏技術に関しては素人レベルでしたが、憑依合体でカバーできるとのことなので問題はないでしょう。

デビューシングルは「さまよえる蒼い霊魂」と本家B'zのカバー「ミエナイチカラ ~INVISIBLE ONE~」の両A面、さらにc/wに「ultra Over soul」です。

同寺でのデビューライブ「Bo'z SEPPOU-GYM #00 “OFF THE BONNOU”」の開催も決定。巫力を駆使した最新の霊感演出でみなさんの魂に火をつけます!
当日はデビューシングル収録曲のほか、2ndシングルとして発売予定の「さよなら霊障だらけの日々よ」も初披露しますのでお見逃しなく!







というエイプリルフール。(正午追記)