日経ビジネス2016年5月23日号

 

・IoT機器ベンチャーのセレボが今夏以降に発売する自転車「ORBITREC」は、センサー機器「RIDE-1」が搭載されており、位置情報や加速度、走行データ、天候、照度まで測る8種のセンサーが詰まっている。センサー価格は、2万円と安い。低価格の理由の一つは、ただデバイスを売るのではなく、そこから得たデータを売ることをあらかじめ想定していることにある。

 

・すかいらーくグループは、チェーン展開する「ガスト」、「ジョナサン」、「バーミヤン」などの店舗展開を問わず、期間限定のキャンペーンを展開していたが、POSデータ分析結果に基づいて対象商品や割引率をきめ細かく変更したことから、約75億円の売上増につながった。また、データ分析は、専門家だけでなく現場の店長と意見交換を行い、データの切り口をあらゆる方向から解析したことも成功につながった要因である。

 

 

メーカーがデータを公開することは、競争原理に基づくと不利になるという理由から避けられてきたと思うが、商品単体では価格競争に陥ったり移り変わりが激しい時代においては、新しい収益モデルを見出さなければならない状況になったと感じる。また、情報を公開することで横展開された情報が進化し、次なるサービス、商品開発にも活かせるようになるはずだ。

 

また、データ分析においては、商品のIoT化が広がるとユーザーの利用方法が可視化されて、商品使用後の効果、ライフスタイルがどのように変化したのか結果まで得られるようになる。

 

健康食品については、使用前後の効能が明確になり、より高い成果を上げることができたユーザーの情報がロールモデルとなり、健康食品の摂取だけでなく相乗効果のある運動、ライフスタイル、食事メニューの提唱ができる。

 

これからは、商品やサービスは単体だけのメリットを伝えるのではなく、その特性を活かすための利用方法、千差万別のライフスタイルに対応できる提案力が決め手となる。

 

ボーダーライン 通販運営代行

ボーダーライン データベースマーケティング