









螢袋・ほたるぶくろ
宵月を螢袋の花で指す
中村草田男

螢袋さんの独り言
蛍の小僧さんが大きくなってピカピカして飛んできてくれるまで咲いてられるかねぇ
あたしゃここ何年も逢ったことがないんだよ、蛍さんに……名ばかりの蛍のお袋さんさ
火垂(提灯)頭ゆらゆら
寂しかないさ、蜘蛛・くもの小僧さんが来てくれるから……
山の斜面などに、うつむき加減に揺れている、釣鐘・つりがね型の花です
図鑑などには
子どもたちが蛍を捕まえて、この花の中に入れたので
蛍袋・ほたるぶくろ 
という

と書かれています

なるほど、蛍を捕まえてこの花の中に入れれば、さぞかし幻想的なことでしょう
今では、栽培されていることも多いので、それも可能ですが
本来は、蛍が飛び交うような場所に、
蛍袋
は自生
していないのだそうです
蛍が飛ぶのは水辺
蛍袋
が生えるのは日当たりのいい山の斜面など
ということで、この説
には、疑問
をさしはさむ人が多いようです
花の形から、別名

釣鐘草・つりがねそう 
風鈴草・ふうりんそう 
提灯花・ちょうちんばな
提灯のことを、古くは
火垂・ほたる袋
ともいったそうですから、名前の由来
としてはこちらの方が正しいのかもしれません
ところで、山梨県には
蛍提灯・ほたるちょうちん 
という風習
が伝わっているそうです
提灯の中に、蝋燭・ろうそくの代わりに蛍を入れて、お墓参りに行くのだそうです
蛍は亡くなった人の魂
お参りを終えた時に、また放すのだとか
ぼんやりと照らす蛍の灯かりは、遠い日の懐かしい思い出のようです
そして、
蛍袋
の花は、そんな人々を、偲んで・しのんで咲いている姿のように思えます

おやすみなさい

の黄経が八〇度に達する日で
は盛りを過ぎた


になるということはつまり

で 