仰ぎ見る久方ぶりの青空に

黄色の木の実 丸葉萵苣木

 

強い風が雲を追いやって

久しぶりの青い空がみえました

爽やかです

 

高い木の上から丸い葉が

サワサワと軽やかな音を鳴らすので

深呼吸とばかりに仰ぎ見ると

 

落ち着いた緑の濃淡が重なり合った間に

葡萄の房のような黄色い実が

あちらこちらに

 

 

黄葉はまだ少し先のようです

 

気配を漂わせた秋の緑色がいくつも交差して

こぼれた陽が葉の影を葉に落としていました

 

偶さかの穏やかさに恵まれました

 

 

 

花水木 色取月の茜色

隠れる青い実 夏の名残に

 

すっかり赤くなりつつあると思いきや

葉に隠れて日焼けをかわしながら

まだ青々としたハナミズキの実もありました

 

ふいに戻る夏のような空気を感じて

季節の移り変わりの途中ということを

あらためて気づかされます

 

 

 

七変化しばし休息 秋の蝶

可憐な花に渋めの茶色

 

虫の声とか姿とか

夏のあいだは気づきもしませんでした

 

過ごしやすい気温になるにつれて

花をよこぎる虫にふと目を止められるような

気分の余裕なのでしょうか

持てるようになってきたこのごろです

 

花期の長いランタナは

生命力にあふれていて

どちらかというとシブトイ印象があります

 

酷暑をものともせず

可愛らしい色の花を咲かせ

今はベリー似の果実をゆらせます

 

少し涼しい風が吹き始めたとて

花以外は悠々と

緑一色に青々と茂っていました

 

 

大木の梢にゆれる黒い珠

見守る苞葉 ほどなく飛翔

 

立派な巨樹にまだまだ青い葉が茂っています

 

シナノキのハート型の葉が風にそよいで

ときおり高い梢まで覗かせていました

 

黄葉した細長い苞葉が果実の目印

目を凝らすと黒い粒々が一面に生っています

 

樹皮には浅く裂けた縦の縞模様が

とても潔く爽やかにみえます

 

旺盛に枝を広げる樹木が

ゆっくりと蓄えたエネルギーの印

そのようにかんじました

 

 

 

 

 

雲間から薄陽が照らす銀杏の

丸い実たわわ緑葉まとう

 

卓球の球のように溌剌とした実が

高い枝の中に密集していました

 

 

まだまだ濃い緑色の葉に囲まれて

あまり目立っていない様子です

 

よくみると銀杏の枝も鋭角にジグザグ曲がって

近代芸術のようでおもしろいフォルム

 

いつも実や黄葉に気を取られて

気が付いていませんでした

 

 

気まぐれな雲の隙間から

時おり陽がこぼれて眩しくなった空を背景に

豊作の実を抱えて葉を揺らす大樹が

夏の終わりを告げていました

 

 

 

新秋の宮城野萩の薄紅に

うららかな陽が雲間から降る

 

一斉に咲きそうなつぼみを抱えたミヤギノハギが

伸びた枝を風に撓ませていました

 

小さな丸葉が重なりあって

株の奥まで丸い模様でいっぱいです

 

 

新涼を感じるせいでしょうか

鮮やかなピンク色が慎ましやかで

静かな風情を醸し出しているように見えます

 

やきもきさせる空模様には一喜一憂せず

季節の移ろいに合わせて

粛々と進む自然の変化をみるにつけ

つい数週間前の猛暑のことなど

不思議と遥か昔のことのように感じます

 

 

 

夏の果 咲き誇る紅鮮やかな

ハイビスカスに季節の名残

 

秋の虫の声も聞こえてくる今日この頃

夏の代表格ともいうべきハイビスカスの

華やかな濃い赤色が異彩を放っていました

 

造花かなと思ってしまうほど

完璧なハイビスカスの花のフォルムに

見惚れてしまいます

 

過ぎ行く夏を惜しむように

時折もどる蒸し暑さに夏を思い出すように

 

肌で感じる季節とは少しずれた花の色が

夏と秋の端境期を体現しています

 

でも

なかなかどうして

終わりではありません

 

立派なつぼみが傍らに控えています

 

 

花の中心の雄蕊雌蕊が不思議なカタチ

雨に打たれてしまうのが

もったいないほど芸術的なデザインです

 

 

 

山萩の花芽始める秋支度

静かに過ぎる晩夏の風音

 

そろそろあたりいっぱいに

ヤマハギの花が咲いている頃かと思っていたら

まだまだじっくりと準備中でした

 

下垂しないで揺れるしなやかな枝が

可憐な楕円形の小葉を揺らしています

 

 

花芽をかこんで開花を待つ葉が

淡くやわらかな緑色で

春の新葉を思わせる瑞々しさを感じます

 

 

見渡せば

つぼみがたくさんついています

 

できれば一斉に咲いてあたり一面を

明るい薄紅色に染めてほしいと思いました
 

 

 

 

 

 

紫陽花の枯れても刻む花の妙

朽ちて漂う名残の閑雅

 

咲いたまま枯れて随分と経つ紫陽花が

時おり強い雨に揺れていました

 

自然のドライフラワーが

あたかも自生しているようで不思議

 

手入れ作業がまめに行われる散策路ですが

見落としたのか敢えて残したのか

いずれにしても粋な計らいを感じます

 

創りこまない自然な風景といえば

英国の片田舎でよく見た景色で

枯れ朽ちた花をそのまま残して楽しむ庭が

多かったようにふと思い出しました

 

おもしろみに溢れてとても素敵で

朽ちるに任せて変化を眺めることも

豊かで贅沢なガーデニングに思えます

 

 

鮮やかに秋を映して長雨月

花水木の実 葉を傘にして

 

もうすでにザ・秋色を呈しているハナミズキ

 

ほぼ完ぺきなカタチを残しながら

ひっそりと雨をやり過ごしていました

 

一面の花や大きい果実のように

目を引く華やかさは少ないものの

季節の移ろいを

静かに教えてくれています