2019年…平成最後の年に浮浪者全裸の大冒険もすでに半年を越え…浮浪風ではあるがwなぜか住まいを携えていた。


しかし、生きていくことは難しいもので全裸も全裸ゆえに呻き苦しんでいた。

体力的な疲労が精神さえも蝕み…それに全裸の生まれもつレアスキル【不運】が加速させていた。


時に人は、生を実感するために自傷行為を行う。

代表的なものだと、リスカだろうか…

全裸はナイスミドルゆえ、リスカではないが自傷行為など30年前に遡らなければならず流石に難しいと思えた。

生への渇望がそもそも希薄は全裸は精神の蝕みへの応戦としてそのような事を考えてしまったのかも知れない。

しかし、要は痛みの先の、生を実感し喜びを覚えればよいと言うシンプルな構図なのだ…

人知を越えた痛み…



ある…



そうか、全裸は思い当たった…

果たしてその痛みに全裸は耐えれるのだろうか…絶望に似た考えが過る…


果たして、その先に、生の喜びが全裸を包容してくれるのだろうか…

祈りにも似た微かな沈黙の後、全裸は覚悟を決めた。



【ブチブチッ!!】



全裸は全力で鼻毛を引き抜いた←



「おおおおっ、いってーーーーーああああああああパピコパピコちょっとたんまーーーーーっ!」



盛大に全裸は激痛に悶えた。


全裸の考えたリスカを越える新たな自傷行為…そう、【鼻毛抜き】だ。

毛抜きでガッツリ悶えながら抜いた後、全裸は脱力し放心していた。



戦いを終えた戦士のように…

涙と鼻水がその戦闘の凄惨さを表していた。


生の喜びがあったかと言われると…


正直、それどころではなかった。



うん、これは流行る←