No.330 越境EC クロスボーダートレーディング ブログ
中国向け越境ECの現状について、私の把握してる範囲で書きます。
Tmall Globalに出店してる殆どの企業は売り上げを落としている。
これには中国税関の条件変更など色んな理由がありますが、最近のトレンドとして微信の成長があります。
微信(ウェイシン)は日本ではWechatで知られています。中国版LINEのようなものですが、LINEより数段優れています。
支払いもできるし、自分のネットショップも持てる。
微信を利用しての中国販売は数年前から流行ってますが、最近更に伸びてるように感じます。
中国は偽物が多いので、以前はTmall Globalで日本の『本物』を購入する中国人が多かったのですが、この一年ほどでTmall Global出店企業の配送方法が日本からの直送から、以下の2つの方法に殆どの企業が変更しています。
①中国に在庫を持ち、中国の倉庫から配送
②コンテナ輸出香港経由、中国広州通関配送
配送方法が変更された背景には、国際郵便料金の値上げやTmall Global内での価格競争により日本からの直送では値段が合わなくなったからです。
要は、殆どの商品が日本から直送すると価格競争で赤字になるってことです。
だから、『直送』は使えないってこと。
でも中国人からすると『本物』が欲しいのに、中国の倉庫から発送とか香港経由の発送で受け取る商品の外装には中国国内の配送業者の送り状が貼られてるわけです。
Tmall Globalで日本の企業から買ったのに、中国国内の業者で届くの⁉︎ってテンション下がります。
ってことで、Tmall Global内で価格競争が起こったことは良いことですが、結果としてサイトの信用度が下がってると思います(私見)
ここで、再び登場するのが『微信』❗️
微信は日本の商品が安い❗️Tmall Globalで買うより断然安い❗️
偽物を疑われるから売れないんじゃないって思うかもしれませんが、売れてます。
先ほどのTmall Globalの説明と矛盾してるよって思いますよね。
これには成熟してきた微信セラーの努力があると思います。
微信セラーは日本に直接買付にきて、 日本からコンテナや国際宅配でまとめて配送し、中国国内の配送業者を利用して発送してます。
『観光客の爆買いは無くなったが、バイヤーの爆買いは健在‼️』
一部の微信セラーは日本への直接買付や正規品であることをアピールし中国人から信用を得ることに成功しています。
微信販売が流行り出して2年から3年経って、一部の微信セラーは確実に信用を得て『本物』を扱うショップとして成功しています。
『本物』が微信で安く買えるなら、お客様はそっちに流れます。
この流れがもっと強くなると、Tmall Globalの出店基準に合わなかった中小企業はチャンスがあるかと思います。
微信セラーと手を組んで販売する。
面白そう…。
また、忙しくなる…。
(^ ^)
あとがき、
(あくまでも、個人的な考え•情報を発信しております。)
所属: 物流会社
越境EC 海外販売
保有資格: 通関士 国際複合輸送士 貿易実務