持っていた靴下すべてに穴があいた。


足の指が長いからなのか、私は靴下をはくとすぐに穴があく。


でも、めんどくさがり子の私は、一回一回縫うのがめんどくさいので、どうせなら今ある靴下全部穴があいてから一気に縫おうと思っていた。


そして、ついにはける靴下がなくなったので、今日ようやく針をとりだしてみた。



チクチク縫っているうちに思い出したのは、お母さんのこと。



実家にいる時、靴下に穴があいて、そのまま洗濯機に入れると、手元に帰ってくるときには、その穴がなくなっているのだった。


そう、いつも母が縫ってくれていた。


「靴下穴あいていたから縫っておいたよー。」

などと、いちいち言わない。


こっそり縫ってあるのだ。

そのこっそり裁縫を発見するたびに私は、なんだかうれしくなった。


だから、いつも穴があいたとわかっていても、そのまま洗濯機に投げ入れていた。


(この穴、お母さん気づくかな?)


だんだん穴探しゲームみたいな感覚だった。


でも、お母さんはどんな穴も見逃さず、こっそり直しているのだ。



その穴を見つけられて、縫ってもらうたびに、なんだかほっこりするのだった。


そんなささいなところまでお母さんが私のものに気にかけてくれることが。




誰かの靴下の穴をこっそりと縫える人、


それが親の姿なのかー。



そんなことを思いながら、靴下の穴を自分で縫った。





今履いている靴下は猫ちゃんシリーズ。
結構気に入っている。

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グアテマラのおうちでは、こうやって洗濯物干します。