最近、死について考えています。

 

そのきっかけは、この本。

 

 

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映画では、数年前に見たことがありましたが、読んだ人はみな、「原作の方がいい」というので、いつかは読まねばとずっと思っていました。

 

それで、数日前から読み始めたのですが、毎日涙なしには読めませんでした。

 

第2次世界大戦。

私は、まだまだそれがどれほどのものだったのか、知らなすぎると痛感した。

私よりも若い人たちが、「生きたい」と思って生きていくことが許されなかった時代。

人の命が、ただの弾として、道具として、使い捨てられた時代。

 

それでも、国のため、愛する人のため、みな自分の命を懸けて戦った時代。

 

そんな時代がこの私の生まれ育った日本にあったんだ。

 

もちろん、歴史上、神風特攻隊があったこと、多くの命が犠牲になったことは、教科書上では知っていました。

でも、この小説を読む中で、その頃の時代がリアルに描かれていて、本当にこんな時代が私の先祖が生きていたころにはあったのかと、直に心が痛みました。

 

 

この小説には、特攻隊と9・11のテロリストたちは同じ思想であると考える登場人物がでてきます。

どちらも、洗脳されて、自分の命を投げ出したと。

 

ざっくりと特攻隊の心理をまとめてしまうと、そのような表現ができるのかもしれませんが、でも、個々がどんな思いで最後、二度と帰還することのない大空へと旅立ったのだろうかと考えると、それは自分の愛する人を守るため、自分の国を守るためという、大切なものに命を懸けた男たちの話だったのだと思います。そこには、人として本当に純粋な愛があったのではないかな。

 

私は、当時の若くして亡くなった特攻隊員よりももう長く生きていますが、命がけで闘ったことがあるだろうか。

 

命がけで、誰かを愛したこともないし、

命がけで、何かを守ったこともない。

 

それに比べ、あの時代を生きていた人は皆、国のため、愛する人のために、命をはったんだ。

 

あの悲惨な時代から、「愛国心」という言葉を聞くと、私たちはなんだか危ないにおいがするというという感覚がある。

 

確かに、国のためといって人の命がただの弾として扱われた時代は、決して繰り返してはならないと思います。

でも、「愛国心」というものは、そもそも悪いものではなく、自分が世のため、人のために働く、行動する、自分が生きている世界を愛して、それを大切にしていく、そういう心なのでは。

 

当時の人はみな、自分の人生を国のために捧げる、これが普通の生き方だったんですよね。

それに比べて、今の日本で自分の人生をこの国のために、この世のために、愛する誰かのために、命がけで生きている人ってどれだけいるんだろう。
どれだけの人が、この国や世界というものを相手に、自分の人生と向き合っているんだろう。
 
私自身も、そうだから思うのですが、現代の人は、結局自分が一番大切。
私は、口では「もっといい世界をつくりたい」とか「日本の教育を変えたい」とかって、言うけれど、果たして、どこまで本気で思えているか。
今の私は自分の命をかけるほど、本気で何かに取り組めていないのです。
自分の行動を振り返ると、「中途半端だな」と思うことばっかり。
 
 
 
「どう生きるかは、どう死ぬかを決めて初めて始まる。」
 
 
こんなようなフレーズを何かの本で読んで、ずっと心に残っているんだけれど、私はまだ自分の死に方が明確になっていません。
 
どんな死に方をしたいかという問いは、どんな生き方をするかという問いでもあります。
 
私の命には、どんな使命があるのか。
少しずつ見えてきているようで、でも、あいまいで…。
そこが見つからない限り、真に生きることができないんだと思っています。
 
まだまだ歴史の勉強が足りないので、大したことは言えないんですが、私がこの小説を読んで思ったのは、命短くして亡くなった青年たちは、私よりも真に生きた人たちだったということ。
 
そして、これだけ平和な時代に生かされている私は、まだまだ自分の命を燃やしきれていないということ。
 
甘っちょろい私は、まだまだなんの覚悟もない。
それでも、自分の中の人としての魂は、私に伝えてくる。
もっと、心で生きる人生を送れって。命をかける生き方をしろって。
 
世界のため、日本のため、大切な人のため、私にできること、もっと命がけでやっていく。
私は、そのように生きたいのです。
 
 
この世を去るとき、そんな生き方を私はしたと言えるだろうか。
 
国のために、命を投げ出した多くの人々の一つ一つの命を尊び、私はもう一回、自分の生き方について考えたいと思いました。
 
 
 
 
また今日は、先にこの世を去った同級生の誕生日でした。
もう、涙は尽きたと思ったけれど、まだまだでてきちゃうのは、彼女が私にとって大切な人だったからなんだね。
 
自分の心の中に大切な人がいることは、なににも変えられない幸せなこと。
でも、その分お別れはつらいから、その悲しみを超えていくのは、大変なことですね。
 
 
そう思うと命がけで人を愛するのって、それを失った時のリスクも同時に追うことになるんだよね。
 
 
私は、なににおいてもまだまだ覚悟のない女です。
 
 
 
 
人の命とは、なんだろう。
ずっと問い続けることになるんだろうな。
 
 
今日は、いつもとトーンの違うブログになってしまいましたが、読んでくださってありがとうございます。
 
 
今日は、職場近くなのに7ヶ月間一度も行ったことのない場所へ足を運んでみました。
 
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とってもいいお天気の中、お母さんたちがみんな湖でお洗濯。
 
 
このグアテマラもつい20年前までは内戦があった国。
そんなこの国のこの街は、今とても平和な時間が流れていますよ。