攻城日:2018年2月28日

↑熊野神社 入口↑

新井宿城は、東京都大田区にある城跡デス♪

↑善慶寺 山門↑

城跡は、JR 京浜東北線 大森駅の南西およそ700mにあり、現在は神社になっています。

↑神社 右側の階段↑

渋谷城に続く都会のおシロシリーズ?第2弾ww

京浜東北線 大森駅から徒歩10分ほどの立地にあり、周囲は密集した住宅地になっています。

城跡とされる熊野神社は、そんな密な中、比高15mほどの小山にあって非常に目立っており、素人の感覚でもおシロを築くならココ、的な場所にあります。

↑神社 正面の階段↑

ちなみに、熊野神社の手前(南側)には善慶寺があります。

善慶寺は、1292年に建立された日蓮宗の寺院で、領主の長年の圧政に対して年貢の減免を直訴して処刑された"新井宿義民六人衆"のお墓があります(1677年)♪


ちなみに、その悪い領主は代々江戸幕府の大工頭を務めた旗本の木原氏で、初代は徳川 家康に遠江時代から使えた直参の家臣で江戸城や日光東照宮の建設に尽力した 木原 七兵衛 吉次です。

↑庚申塔と狐碑↑

熊野神社の石鳥居から社殿までの階段はなかなか急で、結構ヒザにきますww

周囲の斜面は、場所によっては切岸に見え...なくもない傾斜で、溶岩石のようなゴツゴツした岩が転がっていたりして、ココだけちょっと異質な空間になっています     (ΦωΦ+)ホホゥ….

↑"狐碑"解説板↑

結構立派でキレイな社殿がありながら写真を撮り忘れているのですがww、それはこんなのがあったから...

文久元年というと、1861年の出来事ですね。

悪い狐を退治してココに埋めたとのコトですが、幕末にコレラが流行した際、当初その原因は"狐が憑いた"コトと考えられていたようですので、この狐サンも冤罪だったのかもww

それにしても、"掘り起こしちゃダメよ"って書かれるとオカルト的な怖さ半分、何が埋まっているのかという興味が半分ww

ちなみに、狐を退治した靭矢 市正サンは御嶽山の神官だった人物のようです。

↑上から↑

結構な高さがあるのがわかって頂けるかと。

ココからはかなり埋め立てられた現在でも海まで1.5kmほどしかないので、往時は海まで十分に眺望が効く立地だったと思われます。

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新井宿城の築城者や築城年はわかっていませんが、戦国時代に小田原北条氏家臣の梶原 助五郎が領有し、一説には彼が築いたとも言われています。

梶原氏と言えば源 頼朝の寵臣だった梶原 景時が有名ですが...

頼朝の元で権勢を振るった景時ですが、1199年に頼朝が逝去すると立場が逆転し、頼朝の死後わずか1年で滅ぼされます。

但し、梶原氏自体が滅んだわけではなく、尾張国や播磨国、武蔵国など全国に散らばって生き残っており、助五郎も景時の子孫を称しています。

新井宿城の北西およそ1kmにあり、新井宿城と同様に助五郎が有していたとされる馬込城のすぐ側にある萬福寺の開基は景時とされており、境内には景時の墓や景時が頼朝から与えられた名馬 磨墨(するすみ)の石像があったりするのですが、そちらはそのうち書くであろう馬込城の記事で...

また、小田原北条氏の家中で梶原氏というと、北条海軍の実質トップとも言われる梶原 備前守 景宗が有名ですが、景宗は紀伊国出身の元·海賊とされており、その出自はわかっていません(前述の全国に散った景時の子孫のうちの播磨梶原氏の末とする説もあるそうですが)。

いずれにしろ新井宿城の詳細は不明で、助五郎の一族と思われる梶原 日向守なる人物が新井宿の地を領していたという記録が残っているくらいです。

恐らくは小田原北条氏の滅亡と共に新井宿城も廃城になったものと思われます。

‹‹(´ロ` )/››‹‹(  ´)/›› ‹‹( ´ロ`)/››

城跡に遺構は残っておらず、表示物も無し、歴史背景もよくわからないというナイナイ尽くしの城跡デスww

そもそも城跡とされる熊野神社は推定地で、おシロの存在が記録に残っているのかどうかも確認しきれなかったのですが...

地形はいかにもな立地であり、雰囲気は有りますので、城跡と思って訪問すれば何となくそんな気分になれる...場合もあるかもしれない気がするようなしないようなww

まぁおシロとしては全くおススメはしませんが、馬込城ややはり近隣にある館跡とセットで梶原氏ユカリの場所を巡ってみても良いかもしれません。

〔基本データ〕
読み方:あらいじゅく じょう
住所:東京都大田区山王
標高(比高):20(15)m
築城者(築城年):梶原氏?(戦国時代?)
主な城主:梶原 日向守?
駐車場:住宅密集地なのでスペース無いです
駐車場からの比高:
訪問する際の目標物:善慶寺及び熊野神社
残存遺構:無し
城跡に関する表示物:無し
史跡指定:無し
見学時間の目安:10分もあれば十分

〔主観的評価(最大★★★★★)
疲労度:★☆(階段は急ですww)
ヤブ    :★☆(手入れのされた神社です)
遺構    :★    (それっぽい地形が残るのみ)