いまさら言うのもなんですが…
俺、充分なおっさんです
っていうか、もうすぐジジイと呼ばれてもいいお年頃になります
で、こんなトシだけど独身です
子供もいません


だんだんと老後ってやつが気になりだすわけですよ
今から結婚して子育てって言うのも現実味を感じない
となると独居老人の道へ進むか、自前で施設に入れる金をためるか


自分の立ち位置、居場所を探してふらふらうろうろ遠回りを繰り返してきたけど
このトシになってもまだ探してるわけです
そして、もっと先、人生終盤になっても探さなきゃならんわけです
最後の居場所、終の棲家を


ここ数年、そんなことを考えてて小説的なもののネタになりそうなプロットを考えたんだけど
いかんせん、作品に仕上げる才能が無いのでアイデアとかプロットがたまる一方


そう思ってるところに映画館で「みんなで一緒に暮らしたら」の予告を見てずっと楽しみにしてた


「みんなで一緒に暮らしたら」
ジャンヌとアルベール、ジャンとアニーの二組の夫婦、共通の友人である男性クロード
それぞれに事情と秘密を抱えながら何十年にもわたって友情を育んできた


一人暮らしのクロードが病気で倒れ、息子の勧めで医療老人ホームに入る
広い自宅に友人を招くことが大好きなジャンは「大切な友達をこんなところで死なせるわけにはいかない」と自宅で5人で住むことを提案する


認知症の症状が出始めたアルベール、自分の死期を悟り密かに終の自己プロデュースを進めるジャンヌ
心臓を患って要介助の状態になりながら自身の男性機能にこだわり続けるクロード
ちょっとヒステリックな者同士でガス抜きのケンカを繰り返しながらも仲のよい家主ジャンとアニー
アルベールとジャンヌに犬の散歩のアルバイトで雇われたことをきっかけに、老人たちと同居して論文のための老人生活研究をはじめる大学生ディルク


奇妙な6人の同居生活


フランス映画らしいというか、老人の性について真っ向から向き合ってるのが日本人には新鮮


かつて「バーバレラ」というエロチックSFコメディに主演した事のあるジェーン・フォンダがとんでもなくエロくってチャーミングなおばあちゃんを好演してる


冒頭に書いたように、予告編を観たときは「やられた_| ̄|○」って思ったんだけど、フランスならではの切り口、フランス(っていうかヨーロッパ?)ならではの表現だからあまり被ってなかった
ま、「私たちの終の棲家はどこ?」という主題は丸被りなんだけど(^^;
そう、高齢の友人男女が共有の終の棲家としての同居コミュニティーを作る話を考えてたんだ
コミュニティーの趣旨に賛同した若いボランティアの協力とか、認知症の発症とか、コミュニティー内での愛憎とかも入れてプロットを作ってる最中だった
あれ!?丸被り?(笑


この悔しい感じ、なんか覚えがあると思ったら…
体にモンスターを宿した男たちの本気の鬼ごっこっていうゲーム企画を考えてたときに放送が始まった「仮面ライダー龍騎」
いざというときのために予備肉体としてのクローンの製造と管理を請け負う会社をめぐるミステリー物を書いてる最中に公開された「アイランド」
うん、だいたい3~4年に一回のペースで感じるこの感覚_| ̄|○


閑話休題


フランス映画だからってことも無いだろうけど、日本人の感覚ではちょっと感情移入しにくい映画だった
特にラスト
あの幕引きで何を訴えたいのかよくわからない
そこが残念



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