徳富蘇峰が人生の大半を費やして全百巻を隔てて完成した歴史修史。こと幕末史を学ぶ学徒で有れば、読まなければ《モグリ》と罵られても当然視されるほどの基礎文献。古書屋で探せば必ず見つかる重要書籍!こと新選組にも触れており、幕末政治史の重要局面では細かく触れており、《桜田門事変》においては全五巻に及び描かれている。あくまで蘇峰の歴史観で描かれてはいるが、蘇峰本人は、あくまでも歴史観を読者に問う形で勧めており、一次史料を場合によっては全文掲載されており、歴史を読者に問うかたちとなっている。全百巻で歴史観は戦前の修史という形で《王政復古史観》で構成されている。
 但し、マルクス史観の面々からは不評であるが、故大濱徹也のように多面から歴史を見る歴史家は《歴史の女神クリオ》に愛されたと高評価されておる。オイラも同意である。歴史という巨大な空間で一生を費や史、織豊時代から幕末までの通史を編纂した。そのすごさは脅威としか思えない。
 一つは、蘇峰が国家権力に近い人物だけに、史料の便宜が国家機関から便宜が図れると言った妬み的視線から嫌われると言った説。そして、大東亜開戦の詔勅といった戦争に協力した点を現代のマルクス史観の面々が嫌っていると言ったセコい理由を述べていることであろうか。
 草も生えないわ。
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 本書は新政府における初期法整備。こと諸外国に対して問題となっていた偽金問題や、戊辰戦役での戦後処理について描く。
 まあ、いつもの事であるが、会津藩は戊辰戦役で明治の御代で戦犯は解かれている事を会津研究家は述べようとしない。
 バカバカしいので、いちいち本論でも述べない。信じないキチ害爺は好きにすればいい。
会津の田舎で死に絶えてくれwww

 当ブログで近世日本国民史諸巻を紹介してきたが、幕末ファンであれば、新選組本を読むよりはお勧めする。