あの頃、私達は何を語り合っていたのだろう?
何に傷つき、何に笑い、何に興味を持っていたのだろう?
ふと、そんなことを考えてみたりした。


・・・同窓会の案内が送られてきた。出席するべきか迷っている・・・


卒業アルバム、修学旅行の写真。
友達と楽しそうに笑っている私がそこにいる。
あの時、何を見たり、どんな言葉を交わしていたのだろう?
きっと、楽しかったに違いないね。


 いつの間にやら歳をとり、何かを楽しむという感覚さえ忘れている今。


 同じ高校に入学した友人が1ヶ月も経たないうちに学校を辞めた。
ある日の授業中、担任がその友人を指名した。
しかし、答えられなかった友人はその場に立たされることになった。
“何処が分からないんだ?”
担任が何度も質問したが、友人は一向に口を開こうとはしなかった。
その後、担任も一切、口を開こうとはしなかった。
教室の中に静けさだけが漂っていた。誰ひとりとして言葉を発する者はいなかった。
45分間の無言状態が続いた。そして、終了のチャイムが鳴った。


 今でも、その授業風景を忘れることが出来ない。
もしかして、あの出来事があったから、友人は学校を辞めたのではないかと思う。
それ位のことで・・・と、思うかも知れないが、皆の前で晒し者にされた
思春期の少女にとってはあまりにも残酷なことだったのではないだろうか?
担任を含め、クラス全員のいじめの様な感じだったと・・・。
ひどく、傷ついたのだろう。


 しかし、友人は学校を辞めた理由を教えてはくれなかった。

 

 何故、私はあの時、声をかけてやらなかったのだろう?
私が何かひとこと、友人なり、担任なりに声をかけていたら
情況は違っていたのかも知れない。
今更、何を言っても仕方の無いことだが、後悔されることのひとつだ。


 卒業後、私は友達と疎遠になっていった。それは幼馴染みでさえも・・・。
友達以外に何がそんなに大切だったのだろうか?
夜中に外出し、酒を飲み、男と遊ぶことがそんなに大切だったのだろうか?
あの頃は、友達との付き合いが面倒だと感じていた。


 今になって、気付いたんだ。今になって、分かったんだ。
友達は大切にしなくてはならない。
当たり前の事だと言えば、当たり前の事だ。
気付くのが遅かったのかも知れないが・・・。


 こんな私。今の私。変わりたい。
自分を変えるのは、自分でしかない。
変わりたいと思う心がある今なら変われる気がする。
でも、思うだけじゃダメなんだ。行動しなくては・・・。



 そうだ! 同窓会へ行こう!!





※数年前に書いたエッセイです・・・f(^^;)。