選挙事務所との奇妙な同居生活が始まってから、2週間が経った。
そんなある日の、カラスがやけに騒がしく鳴いていた朝のこと。
涙💧探偵の事務所に、一通の封書が届いた。
カード会社からだった。
何だろう?と思い、封を開けると、それは請求書であった。
どこからどう見ても、裏返して見ても、それは請求書だった(請求書的な請求書であった)。
涙💧本人名義のクレジットカードから、多額の買い物がされていた。
その金額(請求額)は、カードの限度額いっぱいに近い48万円あまりになっていた。
事務所の窓からは、2羽のスズメが何かをついばみながら、コンクリートの路面を仲良く並んで歩いているのが見えた。
それはどこからどう見ても、スズメ的なスズメだった(スズメ以外には見えなかった)。
「何かの間違いだろう!」と、涙💧は思った。
涙💧はクレジットカードを2枚持っているが、いつも使っているカードはそのうちの1枚であって、それはいつも財布の中にきちんと入っている。
使われていたのは、残りのもう1枚の方のカードであった。
事務所の机の引き出しを開けて、そのカードをカードを探してみたが、どこにも見つけることは出来なかった。
確か、机の引き出しの中に保管しておいたはずだった。
涙💧は、この事件の捜査(犯人探し)を、自らしてみようと思った。
どうせ他から依頼された仕事はないのだし、捜査(犯人探し)の為の時間は限りなくたっぷりとあった。
それに、今後の犯罪捜査の為の練習にもなるのだ。
彼は、楽観的な生き方をする男なのである。
次の日、選挙の公示日が近づいたこともあり、すぐ隣りの選挙事務所の方では、人の出入りが激しくなってきていた。
今日は、チラシを配るボランティアの人が7~8人やって来ているようだが、それでも人手は全く足りてないように見えた。
涙💧は、ボランティアになりすましてみようと思った。
それは、いつもの直感からだった。
彼は、直感を信じている。
見えない世界から送られてくる振動が、直感となって、彼の元へいつもシグナルを送ってくるのだ。
彼の生き方は、いつも直感のままに生きること。それが信念であった。
頭(顕在意識)で思考したことは、たいがいにおいて上手くいかないものだ。
何故なら、そこには、枠(制限)があり、その有限の世界の中で物事を判断しているからなのだ。
一方、直感の場合は、枠のない世界(宇宙)からのシグナルなので、無限の考えとなっている。
一見、不可能のようにも、非常識のようにも思えることも多いが、それは、真我(ハイヤーセルフ)が望んでいること。
つまり本当の自分がやりたいと、切に望んでいることなのだ。
涙💧は、ちょっとした変装をしただけで、ボランティアの列に紛れ込んだが、事務所の秘書二人からは、特に怪しまれることはなかった。
彼らは、とにかく忙しいのだ。
いちいち人の顔を凝視して、指示を与えるようなことはしていなかった。
大量のチラシに目を落としながら、下を向いたまま次々とボランティアの人たちに指示を与えているにすぎなかった。
顔中に全く毛のない男と、顔中が毛だらけの男がメタフォリカルに見えた(非現実的非現実に)。
To be continued
お詫び
前回のブログ「涙💧探偵 1」の中で、数値の記述に間違いがありました。
正しくは、選挙事務所の分が20坪で、涙💧の分が5坪です。
賢明な読者の方ゆえ、それはすぐに気がつかれたこととは思いますが、訂正してお詫び致します。