作家の江國香織さんが、若かりし頃の話である。
江國さんが夜中に、コンビニへ公共料金の支払いに出かけた帰りのことだ。
とあるグラウンドの脇道を歩いていたら、そこの周りを囲ってあるフェンスの金網に、一羽の雀が挟まっていた。
よく見ると、挟まっているのではなく、雀は金網の丸っこい菱形の中を通り抜けようとしてもがいているのだった。
雀は何度も小さな身体を頭から突っ込んでみたりしていたが、いくらやっても上手く通り抜けることが出来ないでいる。
すると、雀は意を決したかのように、少し後ろに後退した。
その場所で飛びながら、勢いをつけて金網の直前で羽根をすぼめたら、見事に金網の菱形の中を通り抜けることが出来た。
雀は、どんなもんだいと云わんばかりに、グラウンドの夜空の中を大きく旋回して飛んだのだ。
江國さんが、それから少しだけ道を進むと、何やらギシゴシと大音量が聞こえてきた。
グラウンドの中で、一ヵ所だけ明るい照明のついたライトに、たくさんの虫たちが激しくぶつかっている音だったのだ。
その照明の下では、3人のラガーマンが、ラグビーのタックルの練習をしていた。
この夜間照明の設置されたグラウンドでは、これまでも時々ラグビーやサッカーなどの練習をしている光景を何度か目にしたことがある。
ところが驚いたのは、横ジマのラガージャージを着て、激しく倒れたり倒されたりしているのは、3人共かなり年齢のいった老人だったのだ。
江國さんはびっくりして、帰宅するやいなや、このことを夫に話した。
「どうせお前、又まぼろしでも見たんじゃないの?」と、一向に取り合ってくれない夫を無理やり引っ張って、さっきのグラウンドの脇道へ戻ってみた。
そうしたら、そこはコンプリートな無人になっていた。深い暗闇に包まれていた。
照明も点いていなかったし、老人ラガーマンも雀もいなかったのだ。
村上春樹さんも、若い頃不思議な体験をされたと云う。
小説家になる前、彼はお店を経営していたのだが、その頃の話だ。
翌日の業者への支払いに、どう工面しても、あと3万円ほどが足らなかったのだ。
彼は困っていたが、夜に奥さんを伴って散歩に出かけることにした。
そうしたら、道端にお金が落ちていたのだ。
しかも、その額はちょうど3万円であった。
彼はありがたくその3万円を拾い、翌日の支払いに充てることが出来たと云う。
実は、井戸端もそのような不思議な体験をしたことがあります。
全く風もないのに、激しく揺れる鉄柱を何度も見たりだとか、その他にもいろいろありました(割愛しますが)。
きっと誰しも一度や二度は、そのような不思議な体験をされたことがあるのではないでしょうか?
追伸
このブログを更新する為に使用しているタブレット端末が、壊れかかっています。
画面の右側がまだらに黒ずんできてしまっているのです。
そのためしばらくの間、更新の間隔が空いてしまうものと思われます。
通信契約の関係で年内いっぱいは、このタブレットを使用するしかないのです。
そんな状況下ですが、今後共よろしくお願い申し上げます。
いいね!も、頻繁に押すことが難しくなっています。嗚呼!