先日、NHKラジオすっぴん「さわけんのサイエンスクッキング」でお話しした牡蠣&牡蠣ご飯について詳しく書いてみました。

まず牡蠣について

・日本で牡蠣といえばおもに真牡蠣をさす。ヒラガキなども育てている。

・牡蠣は海のミルクと言われ、旨み・ビタミンなど豊富。

・旬は秋から冬。春先より産卵期を迎えて味が落ちる。


・英語圏では「Rの付かない月は食べてはいけない」日本では「その土地で花を見たら食べてはいけない」と言われる。

これは水温が上昇して10度を超えると産卵が始まり、蓄えたグリコーゲン(旨み)が減ってしまい美味しくなくなる+水温が上がると食中毒(腸炎ビブリオなど)の危険性が増すから。


しかし、現在は安全に牡蠣を食べる取り組みでかなり安全になってきた。

・現在の日本では貝毒は県、業者で調べているので流通する事はまず無い。

・大腸菌、腸炎ビブリオは殺菌水に浸けておく事で激減しています。

・ノロウイルスはまだ対策が無いので、牡蠣が育った場所が重要。


ちなみに岩牡蠣(夏牡蠣)は夏場に食べたりしますが、これはクツガキと言う種類で産卵時期が真牡蠣と異なり、美味しくなくなる時期が違うので夏でも美味しく食べられます。

しかし水温の上昇=食中毒の危険の増加という構図からは逃れられないので、水温の低い下水の流れ込みから遠い場所で取れた岩牡蠣なら8月頭までは比較的安全に美味しく食べられます。


牡蠣の洗い方(和食スタイル)

1、牡蠣を開けたら大根おろしを混ぜて優しく混ぜ合わせる。

2、大根おろしが灰色にってきたら牡蠣を真水で洗う>>塩が好きな菌を洗い流す

3、水分を拭き取って完了!

牡蠣を使った料理

・牡蠣フライ・・・パン粉の衣をつけて揚げる。ポイントは衣。小麦粉>卵>パン粉とつけずに小麦粉に水、油を加えて練った生地に牡蠣を通してパン粉をつけると、硬くて薄めの衣でしっかりコーティングされてサクッとした食感に揚がる。

牡蠣は柔らかいので薄く固めの衣をつけたいので油で伸びのいい下衣がいいですね。


・牡蠣ご飯・・・少なめの量で牡蠣を堪能するならこれ。

ポイントは味をつける牡蠣と具としての牡蠣を分ける事。

単純に牡蠣の身を一緒に炊き込むと「味はいいが牡蠣が縮んで硬くなって残念」ということになる。

しかし、牡蠣をご飯の蒸らし時に上に置くだけだと牡蠣の味がご飯に染み込ま無いでまた残念。


というわけでさわけんは味付けの牡蠣は生を刻んで味をつけた出汁と合わせ米を炊く。

これでご飯に牡蠣の味が染み込む。

具としての牡蠣はさっと出汁に通して蒸らす時に加えると盛り付け時の大きさが変わらなくて良い。

牡蠣ご飯完成

これを踏まえて牡蠣ご飯のレシピです!

◯牡蠣ご飯

生牡蠣       150g

しいたけかまいたけ 少々

米         2合


*出し汁

 かつおのだし汁 360ml

 しょうゆ    小さじ2

 みりん     大さじ2 (30ml)

 塩       小さじ1

 酒       大さじ1 (15ml)



せり      少々

振り柚子    少々


1、米を洗って水につけて給水させる。牡蠣は洗って小さいものを5個を刻む。

2、だし汁を作って火にかけ、残りの牡蠣を表面だけ火を通して取り出す。この時にも牡蠣の旨みが出しに移りますね!

牡蠣をさっと火通し


3、炊飯器に米と出し汁と刻んだ牡蠣ときのこを入れて炊飯する。

牡蠣ご飯セット


4、炊け上がったら牡蠣の身を加えてしばらくおいて牡蠣に火を通し、せりを振って完成!

お好みで振り柚子をするといい香りです。

以上、牡蠣と牡蠣ご飯レシピでした。

キッチンまわり評論家・科学する料理研究家 さわけん