スペイン紙が報じる「日本の『フィールグッド小説』が世界の人々の心を癒す」

Photo: Matthias Ritzmann / Getty Images
エル・パイス(スペイン)ほか
Text by COURRiER Japon
最近、「フィールグッド・ブック」つまり
「気分が良くなる小説」が
欧米を中心に人気を集めており、
なかでも日本人作家の作品が注目されている。
スペイン「エル・パイス」紙は、このジャンルについてこう説明している。
「そこには現実に似た世界が広がっているが、他人を傷つけるような要素はない。過度な期待はなく、各人が静かに、そして謙虚に『これが幸福だ』と思えるものだけがある」
こうしたフィールグッド作品として、
八木沢里志の
『森崎書店の日々」
や、
柏井壽の
「鴨川食堂」
シリーズが紹介されている。
このブームは、英国に起因するとエル・パイスは指摘する。
同国では2024年、
翻訳書のうち43%が日本作品だったのだ。
スペインで柏井作品の発掘者である編集者のアニック・ラポワントは
同紙にこう話す