日本に留学中のイーロン・マスクの娘が「独占インタビュー」で父親について語ったこと

イーロン・マスクの娘であるヴィヴィアン・ウィルソン(20)が、米誌「ティーン・ヴォーグ」のロングインタビューに応じて話題になっている。
【画像】「ティーン・ヴォーグ」の表紙を飾ったイーロン・マスクの娘
記事は3月20日にオンラインで公開された。ウィルソンは現在、日本に留学中であり、滞在先の東京からZoomでインタビューに答えた。一緒に掲載された彼女の写真も東京で撮影されたものだ。
米紙「ニューヨーク・タイムズ」によれば、ティーン・ヴォーグの編集長は2024年秋の米大統領選の頃からウィルソンに注目しはじめ、インタビューは数ヵ月にわたり複数回に分けておこなわれたという。
「私は(Xではなく)スレッズの女王」
ウィルソンはさまざまなトピックについて語っている。ソーシャルメディアについては「私はスレッズの女王よ」(スレッズはよくXと対比されるSNSだ)と言い、家族については「実のところ、兄弟姉妹が何人いるか把握できていない」と話している(マスクは子だくさんで知られる)。 だが、この独占インタビューが公開されると同時にバズッたのは、彼女が父親について深く語っている部分だと、ニューヨーク・タイムズは報じている。
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COURRiER Japon
日本に留学中のイーロン・マスクの娘が「独占インタビュー」で父親について語ったこと(クーリエ・ジャポン)
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ドナルド・トランプ大統領の就任式当日のイベントでマスクが見せたジェスチャーは、ナチス式の敬礼だと批判された。本人やトランプ支持者らは否定しているが、これについてウィルソンは「あのナチス式敬礼は正気の沙汰ではなかった」と断言して、こう続けた。
「私たちは言葉を濁したりせず、見た物をありのままに言う。ナチス式敬礼はナチス式敬礼と呼ぶのよ。あれは間違いなくナチス式敬礼だった
父は「大人の皮をかぶった子供」
ウィルソンは2020年に自分がトランスジェンダーであることを公表した。それ以来、マスクとの関係を断ち、彼からの支援も得ず、経済的に自立しているという。カミングアウト以降、彼女と父親がソーシャルメディア上などでやり合う場面もあった。
両親にカミングアウトしたとき、そして女性に移行するためのホルモン療法を始めたとき、父は「母ほどには支えてくれなかった」と、ウィルソンはこのインタビューで明かしている。
そんな父に対して声を上げ、批判することを恐れてはいないと彼女は言う。たとえ彼が莫大な資産と影響力を誇る人物であってもだ。
「彼は哀れな、大人の皮をかぶった子供よ。なぜ私が彼を恐れる必要があるの? 彼は力を持っているって? そんなの知ったこっちゃない。あの男が金持ちだから、私は身震いしてる? 冗談じゃない! 私は誰がいくら金を持っているかなんて、どうでもいい。彼はツイッターを持ってるって? あらそう、良かったねって感じ」
トランプ政権は「漫画の悪役のように邪悪」
マスクは昨年、あるインタビューでウィルソンについて、「俺の息子は死んだ。意識高い系のウォークの奴らのウイルスに殺されたんだ」と語っている。
そんなマスクはトランスジェンダーへの攻撃を強めるなど、トランプ政権で極右的な政治活動に熱心だ。だがウィルソンは、かつて民主党支持者でもあったマスクが右に旋回したのは、自分の性自認とは関係ないと否定した。
「それは都合のいいナラティブなだけ。彼が右になったのは、私がトランスだからじゃない、絶対に違う! 彼は(もともと右で)さらに右にいっただけ。ここで私は『さらに』という言葉を使うのを強調しておきたい。絶対に、『さらに』と入れてね」
では、そのマスクが崇めるドナルド・トランプがやっていることについてはどう思うのか?
「ゾッとする。スマホでニュースを読んだ後は、そのたびに10分ほど壁を見つめてる。彼らがやってることは、おぞましすぎる。トランスだけでなく、移民や有色人種など、社会の主流から取り残された多くのコミュニティに対して、新政権は組織的な攻撃をおこない、彼らの権利を剥奪している。それは、まるで漫画の悪役のように邪悪だ
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